【求ム】貞操逆転世界の婚活ヒトオスVTuber【清楚系】 作:外なる天使さん
俺はヒトオスVTuber、鬼公方アラヤ。
にじこんで同期の奇条イオナとのコラボ配信を終え、飲み物を補充しようと思いスタジオを出た。天井に向かって腕を伸び~ってしながら身体を解していた俺は、背後から近付いて来るもうひとりの同期に気付かなかった──っていうかニーニャだこれ。俺はその女に手首を掴まれ……鎖で吊るされた捕虜の男騎士みたいになっていた!
まるで未知の惑星で新種の生物でも発見したかのような、好奇に輝く瞳に晒された俺は咄嗟に……、
「くっ、殺せ……!」
「きゅん♡」
「……今何か鳴った?」
「むっ、これは私の所持する性癖フラグがひとつ満たされた音。これにより、アラヤ氏ルートの攻略が確定した」
「今ので!?」
「うむ。こう見えて私は"千の癖を持つ女"、CG回収と回想シーン埋めは怠らないので安心して欲しい」
「これこれ、人を勝手にヒロインの座に着かせようとするでない。このエロゲ脳め」
度量の広さか尽くす女アピールなのかは知らないが、ネタにしてもあまりにも性癖が混沌とし過ぎでは? そういうトコだけ元ネタをリスペクトしなくていいんだよ。一体どこまで本気で言ってるのやら。
…………。
……。
──判定に成功、ニーニャの好感度が1D100上昇した!
▼
引き続きニーニャに裏で絡まれている。
「それはそれとしてアラヤ氏、コラボ一枠目から飛ばし過ぎ。現代の射精管理に換算すると、およそ一週間分の飛距離に相当する勢い」
「その例え要る? 確かにここ数日は配信してなかったけども」
察するに、膝枕やら抱っこやらの件だろう。まあ俺も歳下のメスガ期相手に少々ムキになりすぎた部分はある。なんなら途中からもう自分でも何のために戦っているのか完全に見失ってた気がするし、最後の方に至ってはほとんど勢いだけで喋ってたからね俺。
だがちょっと待って欲しい。そうは言うが、そもそも俺は事務所に顔を出す度に椅子を名乗るメイドのお膝が定位置と化している身。その徹底さたるや、もはや常連の店でいつもの席が空いていたらなんとなくそこに座るし、クッションがあったらまあ使うよね、というレベルでアラヤくんの日常に同化しつつある。新手の催眠かな?
「そう考えると相手はどっちもにじこんの身内だし、オナ子を抱っこしたところで今更なんだよな。単に前後の位置を逆にしただけっていうか、いっそ普段通りですらあるわ」
「……それはつまり、我々もオナ子と同等の待遇を得る権利があると解釈しても? ──否、我々は配信者。ここはエンタメ的観点からも、続く二人目、三人目に対するアラヤ氏のオスムーブはより過激であるべきと主張」
企画者の特権でちゃっかり大トリに居座った女が、配信映えを盾にゴリ押して来るぅ……。こいつさては、先程の配信でスルーされたのを微妙に根に持ってるな? ペチペチ妖怪め。
「っていうか君らのサイズで抱っこは無理では?」
「……ならばアラヤ氏は、これより自らの罪と対面することになる。覚悟してどうぞ」
「いや罪て。そんな大げさな」
俺の返答に対し、これみよがしに深く溜息を吐くニーニャ。なによ、なんなん?
「果たしてアラヤ氏、これを見てまだ同じことが言える?」
──最初に聞こえたのは音だった。
ズリズリ……ズリズリ……と、背後から何かを引き摺るような音。
……っこ……。
「ええ……?」
……っこ~……。
──次に声。
言葉は微かで、内容までは掴めない。
響きはまるで地の底から天へと向かって手を伸ばし、何かを訴え掛けるようだった。
徐々に接近しつつあるそれは、ある瞬間から一気に速度を増して迫って来る。
ズリズリ! ズリズリズリズリ! もうすぐ後ろだ! 意を決した俺は、勢い付けてバッと振り向く。
そこにいたのは──、
▼
「抱っこ~!」
……蜜水であった。
スプラッタ系かサメ映画みたいなノリで登場したそいつはこちらへ向かって両腕を伸ばし、さながら親兄弟に愛情たっぷりの抱擁をせがむ幼子のような表情で俺を見上げていた。長い脚は折り畳むように隠し、スリッパの上で膝立ちになることでサイズ差を調整。余ったスカートの丈はモップみたいに引き摺ってやがる。
「こいつ正気か!?」
なんかもう別の妖怪と化してるじゃん。どっちかって言うとテケテケする方だよこれ。
「幼児退行すれば、自分も甘やかして貰える筈……。これはそのように考えた、かつてみつみんだった者の成れの果て」
「体積は何も変わらんやろそれ」
すると自分のことを幼女と思い込んだ20代も半ばの女が、しゅぴっと手を挙げて元気良く挨拶をカマした。
「わたち、つぼみちゃんごしゃい!」
「そのおっぱいで5歳は無理でしょ……」
「……やっぱり12歳だったかも?」
「急に育つじゃん」
お前の若さブレブレじゃねーか。絶妙にどこかに居そうなラインを攻めようとするのヤメロ。
「ねーねー、おにーたん。はやく抱っこ~」
駄々をこねる自称5~12歳児が、容赦のない成人ヒトメスパワーで俺の身体を掴んで離さない。逃してなるものかという圧を感じる。
……え、まさかこのまま配信する気なの? もう休憩終わるんだが!?
男にオギャるために大人の体裁すら投げ捨てた姿に慄く俺をよそに、今度は別の声が頭に響いた。
──が欲しいか。
「ハッ……! この弱みに付け込む気満々の、耳元で囁くダウナー系の声は!?」
「アラヤ氏──助けが欲しいか……?」
「くっ、ニーニャ。何が望みだ……!」
「にゅふふ、そう怯えなくて良い。ただ後で少し協力して欲しいだけ。……大丈夫、アラヤ氏は座っているだけでいい」
「詳細を一切言わないあたり物凄く不安を感じるが……やむなしっ!」
「その言葉が聞きたかった」
僅かに口角を上げたニーニャが、何やらゴソゴソとし始める。やがて彼女は、自身の胸の谷間から容器のような物を──やっぱり収納スペースなんじゃないか……。さて、取り出したるは~?
「哺乳瓶……?」
「アラヤ氏、スイッチング・ウィンバックというのをご存知か」
──スイッチング・ウィンバック。それは心が追い詰められた時に自分なりの儀式を行うことで、スイッチのように気持ちを切り替える一流のアスリートなどが持つ精神回復法。とはいえ、手法それ自体はさほど特別なことではない。訓練していない一般人とて、気落ちした時にはふて寝したりカラオケで発散するなど、近しいことは日常において自然と行われているのだ。
「そしてみつみんの儀式は、バブみの補給。さあ、早くこの哺乳瓶を彼女の上の口に。アラヤ氏の手でぴゅっぴゅと注げばきっと……」
「言い方もう少しどうにかならんか?」
そんなことある? そうまで言うならとりあえずやって見るけどぉ……。あ、吸い付いた。
「くぴっ、くぴっ、くぴっ……ぷあっ! おねーさんは しょうきに もどった!」
ちんこすう(マシュマロ)
オナホや電マのようにご自由にお使い下さい。
また作中のネタとして取り上げることがあるのでご了承下さい。
作者シコッタ-
更新アクメ通知bot。
カクヨム版
特殊タグがないので差別化のためやや早漏です。