IS ーバトライド・クロニクル   作:帰灰燼

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サブタイ考えるの大変です……内容と合ってないし


第五話 Yの決意/武将が生まれた日

 

 

 

 

「ウェイ!! ウェアア!!」

 

「グルォッ!?」

 

 

「仮面ライダー」と名乗った青年と赤い体毛の怪物の戦いは、激化の一途を辿っていた。

 

 

「グオッ!!」

 

「ウワァッ!!」

 

 

「仮面ライダー」の装甲を以ってしても、怪物の剛力は無視できない。

 

 

「ラァッ!!」

 

「グワアッ!?」

 

 

だが、「仮面ライダー」の装備する剣も怪物に確実にダメージを与えている。

 

加えて、怪物は外見相応に知性の類を持ち合わせていないらしく、只々本能のままに力任せの攻撃を繰り返すばかり。

 

故に、その軌道は読み易く。

 

 

「ウラァァァ!!」

 

「グワァァァァ!!」

 

 

次第に、戦況は「仮面ライダー」の方へと傾いていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、別の場所でも激戦が繰り広げられていた。

 

 

「ブルォォォォォォォォ!!」

 

「っと!!」

 

 

ピンクの怪物の突進を受け、寸前で躱した戦士の背後に設置されていた案内板が粉々に破砕される。

 

奇妙な事に、その破片の一つに書かれている「休憩所」の文字が「鏡で映したように」反転していた。

 

 

「ブルッ!!」

 

 

躱されたのが悔しいのか、不満気な唸りを上げつつ戦士へと向き直る怪物。

 

胸部が不自然に突き出たそのフォルムは、カラーリングやその戦い方も合いまって、イノシシの頭部に手足が付いたように見えなくも無い。

 

その先端に、不意に青白い光が灯る。

 

 

「甘いんだよ!」

 

 

その言葉と共に、腰のバックルに装填された箱から一枚のカードを抜き出すと、左下腕に装備した手甲に挿入する。

 

 

≪GUARDVENT≫

 

 

手甲から音声が発せられ、何処からともなく一枚の盾が飛んでくる。

 

それは、怪物の胸部から放たれた青白い光弾を軽く弾き返した。

 

 

「お前らのやり口は「10年前に」嫌って程目にしてんだ! 今更やられてたまるかよ!」

 

≪SWORDVENT≫

 

 

先程とは違う音声と共に、今度は片刃のサーベルが呼び出される。

 

 

「はあああああ……だぁーーーっ!!」

 

「ブゴォォォ!?」

 

 

光弾の連射を物ともせず猛攻を繰り出す戦士の前に、怪物は次第に劣勢になっていく。

 

 

「ブルル……」

 

 

流石に分が悪いと判断したのか、怪物は踵を返すと背後のガラスに向かって逃走する。

 

 

「逃がすか!!」

 

≪STRIKVENT≫

 

 

戦士の右腕に龍の頭部を象ったガントレットが装備されると、ガントレットと瓜二つの顔をした赤い龍が戦士の背後に現れる。

 

 

「はああああああ……おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

気合と共にガントレットを突き出すと、その動きに連動し赤い龍の口から火球が放たれる。

 

 

「ブゴォアアアアアアア!!?」

 

 

火球は、ガラスに飛び込もうとした怪物の背中にクリーンヒットした。

 

だが、息の根を止めるまでには到らず、その爆発力は怪物をガラスの中に吹き飛ばしてしまった。

 

 

「やっべえ!! 仕方ねえ、追うか!」

 

 

怪物の後を追い、戦士もまたガラスの中へ飛びこんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「すげえ……」

 

 

倭の眼前では、異形と闘士の激戦が佳境を迎えていた。

 

 

「生意気なんですよ、男の癖に「ファイズ」などと!」

 

 

苦し紛れ気味に羽根を乱射するも、

 

 

「オルフェノクまで女尊男卑かよ!!」

 

 

「ファイズ」と呼ばれた闘士の手に握られたハンドガンから放たれた光弾により全て撃ち落とされる。

 

 

「く……卑怯ですよファイズ、武器などと! オルフェノクなら自らの能力で戦いなさい!」

 

「生身の人間に飛び道具使う奴が言えた義理か! ったく、これだから女は嫌いなんだよ!」

 

 

何処までも自分勝手な異形の言い草に思わず憤慨するファイズ。

 

 

「なら、これならどうです!」

 

 

その言葉と共に新たな羽根が放たれるが、またも残らず撃ち落とされる。

 

 

だが。

 

 

「ぐあっ!?」

 

 

羽根の爆発を貫いて、更に新たな羽根がファイズの装甲を叩く。

 

 

「左右の羽根を時間差で撃ちやがったな……これだから女は油断ならねえ!」

 

「貴方達男とは違うのですよ! 受けなさい!」

 

「そう何度も食らうか!!」

 

 

再び時間差で放たれた羽根を、第一陣はその場で撃ち落とし、第二陣は横っ飛びで躱す。

 

 

「掛かりましたね!」

 

「何だと……っ、やべえ!!」

 

 

ファイズが回避した羽根の向かう先には、気絶した童顔眼鏡美女を抱えた少年ーー倭の姿が。

 

反射的に数枚は撃ち落としたが、それでも二枚の羽根が倭へ飛来する。

 

 

「逃げろ!!」

 

(そんな事言われても!!)

 

 

倭の選択肢に、気絶した女性を放り出して逃げる選択肢は無い。

 

だが、羽根が拳銃の弾よりは遅いとは言え、流石に人一人抱えて逃げられる程では無い。

 

 

(くそっ、せめてこの人だけでも!)

 

 

意を決し、女性の盾になるべく抱き抱えた倭の背中に、必殺の一撃が直撃するーー

 

 

 

 

「ブゴォォォォオオオ!!?」

 

 

 

 

ーー直前、倭のすぐ近くの「ガラス窓」からイノシシに似た怪物が飛び出し、羽根の爆発に吹き飛ばされた。

 

 

「……は?」

 

 

突然の出来事に思わず怪物と飛んできた方向を見比べるが、飛んできた先にはやはりガラス窓しか無く。

 

 

「よっこらしょっと」

 

 

次の瞬間、そのガラス窓から真紅の戦士が抜け出して来たのを目にして、

 

 

「……はいいいいいいいいいいいい!!?」

 

 

戦士を指差して困惑の声を上げる事しか出来なかった。

 

 

「っと、あんたも逃げ遅れか。 今すぐ片付けるからちょっと待っててくれな」

 

「は、はあ……」

 

 

と、そこに赤い体毛の怪物が悲鳴を上げながら転がってくる。

 

更に、ファイズに殴り飛ばされたらしい異形も飛ばされてきた。

 

 

「くっ……!」

 

「グルル……」

 

「ブルッ……!」

 

 

一塊となった怪物達を包囲するように、戦士、勇者、闘士が一堂に会する。

 

 

「トドゥエダ!!」

 

≪SLASH≫

 

「食らえ!!」

 

≪FINALVENT≫

 

「こいつでタッチダウンだ!」

 

≪EXCEED CHARGE≫

 

 

青い勇者が剣から取り出した蜥蜴の絵柄が書かれたカードを刀身にスライドさせると、エネルギーとなって吸い込まれ、

 

赤い戦士が手甲に龍の紋章が描かれたカードを挿入すると、何処からともなく現れた真紅の龍と共に跳躍し、

 

黒い闘士が腰の携帯のEnterキーを押すと、バックルから伸びたラインを真紅の光が右足目掛けて走る。

 

そして。

 

 

「ウェェェェェェェェェェェイ!!」

 

「だぁあああああああああ!!!」

 

「でやあーーーーーーーーーー!!」

 

 

光輝く斬撃が赤い体毛の怪物を斬り裂き、

 

炎を纏った飛び蹴りがピンクの装甲の怪物を砕き、

 

円錐状のエネルギーを纏った飛び蹴りが異形の彫像を貫いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「何だよ、あれ……何がどうなってんだ……?」

 

 

倭は混乱の極みにあった。

 

無理も無い。

 

人間が異形の怪物やメカニカルなヒーローや鎧の騎士に一瞬で変身したり、何の変哲もないガラス窓から怪物や戦士が飛び出したり、それらが人智を超えるアニメさながらのバトルを目の前で繰り広げたりすれば、常人なら理解出来ず気絶してもおかしくない。

 

と、そんな倭の元に戦士達が歩み寄ってくる。

 

 

「君、怪我は無かったか?」

 

「あ、はい……」

 

「いやー、悪い悪い。 つい取り逃がしちゃってさ」

 

「は、はあ……」

 

「悪かったな。 治療費は此処に請求してくれ」

 

「……「スマートブレイン」?」

 

 

手渡された名刺には、6年前に新社長となってから世界有数の大企業として再び世間に知られるようになった複合企業の名称と、「大神 巧」の名が所属する部署名と共に書かれていた。

 

 

「じゃあ、俺は報告があるんでな」

 

 

そう言うと、変身を解除した少年はそのまま歩み去っていった。

 

 

「やれやれ、君も災難だったな」

 

 

その言葉に振り向くと、青年も元の姿に戻っていた。

 

 

「って、あれ? もう一人は……」

 

「ああ、彼ならガラスの中に戻っていったよ。 どうやら彼は「鏡の中」に入れる能力持ちみたいだな」

 

「ああ……そういう事か」

 

 

確かに、磨き上げられたガラスは鏡のように周囲の景色を映し出す。

 

只の光の反射に過ぎない筈のその景色が、「もう一つの世界」として存在しているのならーー彼は、その世界の中でたった一人で戦い続けてきたという事だろうか。

 

 

「はあ……弱いなあ、俺って」

 

「仕方ないさ、あんな化物相手じゃ普通の人間は太刀打ちなんか出来ない。 だからこそ、俺達が代わりに戦ってるんだ」

 

 

そう言って青年が翳したカードには、鎧を纏ったイノシシのイラストが描かれていた。

 

いや、良く見ると絵柄がまるで「生きている」かのように動いている。

 

実はこのカード、先程青年に倒された赤毛の怪物を青年がカードの中に封印した物だ。

 

青年曰く、あの怪物は「アンデッド」と呼ばれ、その名の通り如何なる攻撃を以ってしても倒す事は出来ないらしい。

 

故に、青年が変身する「マスクドライダーシステム二号機」ーー「仮面ライダーブレイド」に搭載された封印用カードで、戦闘不能にまで追い込んだ所を封印する必要があるそうだ。

 

 

「因みに、俺がさっきトドメに使ったこいつも元はアンデッドでな、仮面ライダーに変身している間は封印したアンデッドを自分の力として利用出来るんだ。 つまり、アンデッドを封印する為にはアンデッドの力が必要って事だな」

 

「へえ……よく出来てますね」

 

 

見ると、そのカードは中心のイラストが尻尾が剣となった蜥蜴に変わっている以外は先程のカードと瓜二つだった。

 

 

「とりあえず、もう少ししたら要 咲耶(かなめ さくや)って女の人が来るから、その人に事情を話して指示に従ってくれ。 俺はこいつを一旦持ち帰らないといけないんだ」

 

「あ、はい、わかりました」

 

 

去っていく青年の後ろ姿を眺めながら、倭は自分の無力をひしひしと感じていた。

 

 

(今の俺じゃ、あんな力があってもあの人みたいに戦えない……誰も、守れない)

 

 

その時、倭の目に脱ぎ捨てられたISの姿が映る。

 

 

(……俺も、あれを使いこなせるようになれば、誰かを守れるようになるのかな……)

 

 

 

 

 

 

 

 

無力に打ち拉がれる少年の心に、一つの決意が宿る。

 

 

 

 

 

 

 

 

(俺は……強くなりたい。 あの人達みたいに……誰かを、守りたい)

 

 

 

 

 

 

 

 

その決意は、少年の運命を大きく変える事になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、何だこれ?」

 

「え?」

 

 

見ると、青年がISに興味を示したらしく、無造作に触れようとしてーー

 

 

 

 

「おお、凄いなこれ、 一人でに装着されたぞ。 なあ君、これ何て言うんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーごく自然に身に纏っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




うーん、展開に無茶ありすぎ……

今回出てきた怪人の設定です







ボアアンデッド

出典:仮面ライダー剣

スペードスート・カテゴリー4に分類されるアンデッド。イノシシの祖たる不死生物。

300m先の獲物も捕獲できる嗅覚を持ち、突進力を生かして全身のトゲや牙で相手を串刺しにする攻撃を得意としている。

更に蹄状の左腕は捕らえた獲物を寸断する程の怪力を持つ。

封印後は、使用したライダーの突進力を強化する<タックルボア>のラウズカードとなる。

余談だがこの<タックルボア>のカード、劇中では一回も敵に当たらず、唯一成功したのがてれびくんのオリジナルビデオにて偽ブレイドがブレイドに対して使用した一回のみである事から、原典の仮面ライダー剣で最も役に立たないラウズカードとして知られている



ワイルドボーダー

出典:仮面ライダー龍騎

ミラーワールドに棲息するイノシシのモンスター。

見境なしに猛進で相手に襲い掛かる気性の荒さを持ち、その頑丈な身体と両腕に装備した盾で激突された者は200tの衝撃によって突き飛ばされる。

更に立ち塞がる障害物には身体から突き出た4本の角の先から気孔弾を放って爆砕する。

同族に、より防御に特化したシールドボーダーが存在する。




犬上 美羽(いぬがみ みう)/ゴールデンイーグルオルフェノク(22)♀

出典:オリジナル(種別としてのオルフェノクは仮面ライダーファイズ)

イヌワシの特質を持つオルフェノク。 使徒再生を受けてオルフェノクとなった「コピー」。

外見は薄手のドレスを纏った長髪の美女にイヌワシの意匠を取り込んだような灰白色の怪人。

背中に一対の翼を有し、開けた場所なら飛行も可能。 また、翼から抜け落ちた羽根は強力な爆弾となり、翼を羽ばたかせる事で広範囲に飛ばす事が可能。

人間だった頃から上昇志向の自信家だったが、オルフェノク化と女尊男卑の風潮に影響されエリート意識を持つようになる。

人間、同族問わず男を見下しており、男女平等を謳う活動家や人間との共存を目指すオルフェノクを密かに始末していたが、それ故にスマートブレインから処分される事に。







次回から始業式に戻ります

それではまた
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