俺の名はゲラート・グリンデルバルド   作:色々残念

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評判が良ければ続くかもしれない


転生グリンデルバルドの歩んできた道

俺には、日本人だった記憶があるが、かつての自分の名前を思い出すことはできない。

 

ゲラート・グリンデルバルド。

 

それが今の俺の名だ。

 

自分で言うのも何だが、前の俺よりも今の俺は、凄まじく優秀だと言えるだろう。

 

勉学、スポーツ、様々な分野で優秀な成績を残せると理解できる肉体と頭脳は、前の俺とは比べ物にならない。

 

そして何よりも優れた才能があると言えるのは、魔法だ。

 

前の世界とは違って、この世界には魔法が実際に存在しており、俺も魔法使いであるようだ。杖なしでも自在に魔法を操れる俺は特異な存在らしい。

 

並外れて優れた存在を前にした反応は魔法族でも普通の人間とは変わらないようで、周囲から浮いた存在となっていた俺は旅をすることにした。

 

旅先での様々な生物との出会いは良い刺激となり、時には魔法で戦うこともあったが、全てに勝利してきた俺は魔法使いとして更に成長する。

 

ある日旅先で魔法族らしき女の子が非魔法族に襲われそうになっているのを目撃して、魔法を使わずに非魔法族を素手で倒し、魔法族の女の子を、女の子の家まで送ることにした。

 

女の子はアリアナ・ダンブルドアと名乗ったが、ダンブルドアという名を何処かで知っていた気がした俺は、少々考えながらアリアナの家まで歩いていく。

 

家まで送り届けることができたところでアリアナの父らしき人物にアリアナが非魔法族に襲われそうになっていたことを教えておき、アリアナからできるだけ目を離さないように忠告をしておいた。

 

俺が旅人だと知ったアリアナの父は、アリアナの恩人である俺に泊まっていくように言ってくる。

 

宿を探す手間が省けたと思ってアリアナの家に泊まることにした俺に話しかけてきた同い年くらいの少年が、アルバス・ダンブルドアと名乗ると、それを切っ掛けに前世の記憶を更に詳細に思い出した俺は、この世界がどんな世界か理解した。

 

なるほど、ハリー・ポッターの世界か。

 

いずれホグワーツの校長で髭もじゃになる爺さんも今はただの美少年だな、と思いながら旅先で起こった様々な出来事をアルバスに語っていくと目を輝かせていたアルバス。

 

そんなアルバスの弟であるらしいアバーフォースと名乗った少年はアリアナを助けたことには感謝をしているみたいだが、俺を警戒しているようだ。

 

旅をするなら警戒心は必要不可欠なので、俺はアバーフォースに少し好感を持った。

 

という訳でアバーフォースにも話しかけようかと思っていたんだが好奇心旺盛なアルバスが離してくれない。

 

何か思っていたよりもアルバスがグイグイ来るのは何故だろうか。

 

ちょっと危うさがあるアルバスが曲がった道に進まないように軌道修正しておくことにして、家族を大事にするようにと伝えておく。

 

その後はアルバスやアバーフォースにアリアナの父と少し話すことになり、アリアナの魔力暴走について話された俺は、旅先で覚えた魔道具作製でアリアナの魔力を抑制するネックレスを作り出してアリアナにプレゼントした。

 

純粋に俺からのプレゼントを喜んでいるアリアナをアルバスが凄い目で見ていたので、アルバスにもプレゼントを作っておく。

 

実物は見たことはないが前世の記憶を総動員し、かつて前世で見たハリー・ポッターの映画に登場するグリフィンドールの剣の形で、それをミニサイズにした奴をネックレスにした物をプレゼントしておいた。

 

とても喜んだアルバスが感極まって抱きついてきたのを受け止めながら、何かアルバスからのボディタッチが激しいような気がすると思ったが、あまり深く気にしないようにしておく。

 

一晩だけ泊まっていくつもりだったんだがダンブルドア家で1週間も過ごしてしまった。

 

1週間も経つ頃にはアバーフォースからの警戒も大分薄れていて、俺の旅先での出来事をアルバスの隣でアバーフォースも聞くようになっていたな。

 

話のネタは、まだまだあったがそろそろダンブルドア家から去ることに決めた俺は、ダンブルドア一家に別れを告げて再び旅に出る。

 

色々なところに旅をしていき少年だった俺が青年になった頃。

 

立ち寄った日本で助けた人魚の八尾に礼として新鮮な魚の刺身を振る舞われた。

 

元日本人として生魚に抵抗はないが、一応魔法で毒ではないと検知してから刺身を食べたが、どうやら毒よりもヤバい物が混じっていたらしい。

 

普通の魚の刺身の中に、巧妙に自分の肉を仕込んでいた八尾によって、それを食べてしまった俺は不老不死に近い存在となってしまったようだ。

 

何してくれてんだとは思ったが、八尾は良かれと思ってやったらしく、あまり怒ることはできなかった俺は、長生きできることは悪いことではないと前向きに考えることにした。

 

とりあえず俺が老けることはなくなったようで、青年のまま生きることになったが、老いで衰えることがなくなった理由として人魚の八尾のことを素直に話すのは止めておくとしよう。

 

日本の人魚が乱獲されてしまうかもしれないからな。

 

色々と積極的だった人魚の八尾と別れて日本を離れてからも更に旅を続けていくと俺に決闘を挑んできた魔法族がいた。

 

最強の杖を手に入れた自分に敵う相手などいないと自信満々だった魔法族と魔法で戦ってみたが、期待外れの実力で、直ぐに俺が勝ってしまう。

 

杖なしの俺に勝てないことはかなりの衝撃であったようで、項垂れた相手は、負けましたと言って自分の杖を差し出してきた。

 

貴方様にこそ、この杖は相応しいと言いながら、死の秘宝であるニワトコの杖をお受け取りくださいと杖を差し出す男から杖を受け取った俺は、初めて杖を使った魔法を放ってみる。

 

凄まじい威力であり、人に使えば簡単に死人が出てしまいそうだと思った俺は、殺しても構わない相手だけに杖を使うことを決めた。

 

ニワトコの杖を俺に渡した魔法族の男は、俺に名前を聞いてきたので、ゲラート・グリンデルバルドと答えておく。

 

グリンデルバルド様と目を輝かせていた魔法族の男が、崇拝するかのような視線を向けてきたので、面倒なことになる前に高速移動の魔法で手早くその場を後にして、距離を離しておいた。

 

これで魔法族の男が着いてくることはないだろう。

 

更に長く旅を続けていき、様々な出会いや発見を繰り返していると現れた青年。

 

ニュート・スキャマンダーと名乗った青年は、魔法生物に詳しい専門家であり、元はホグワーツに通っていたらしい。

 

アルバス・ダンブルドアを知っているかニュートに聞いてみると今のアルバスはホグワーツで教師をしているようだった。

 

そしてアルバスは銀の小さな剣のネックレスをとても大切にしていて、生徒達には家族を大切にするようにと教えている教師となっているようである。

 

ニュートから聞いた様子だと、アルバスは、まだ校長にも髭もじゃにもなっていないみたいだな。

 

ニュートとしばらく行動を共にすることになり、オブスキュラスであったクリーデンスを保護することにもなる騒動で魔法界の闇の勢力とも戦うことになった。

 

非魔法族の抹殺を企んでいた闇の勢力と戦っていく内に、渋いイケメンになっていたアルバスとも共闘することになったが、アルバスは俺のことを忘れたことはなかったらしい。

 

ニュートと俺がしばらく一緒に行動していたことを知ったアルバスは、凄い目でニュートを見ていたが、俺が落ち着かせるとニュートを凄い目で見ることを止めたアルバス。

 

俺がプレゼントした剣のネックレスを今も大事にしているアルバスに、確かそれ初恋の人に貰ったって言ってましたよねダンブルドアとネックレスを指差しながら言ったニュート。

 

初恋の人って、と思わずアルバスを見た俺に、アルバスは頬を赤く染めて顔を逸らした。

 

とりあえずその反応で色々と悟った俺は何も言わずアルバスからちょっと離れる。

 

愛には色々な形があるが、俺はノーマルだ。

 

そんなことがありながらも闇の勢力を倒すことができた俺達は保護したクリーデンスとおまけの不死鳥をアルバスに任せて更に旅を続けることにした。

 

ニュートは逃げ出した魔法生物達の保護活動や、今回の闇の勢力との戦いで知り合った相手と結婚することになったようで、俺は一応結婚祝いの品として旅先で入手した品を贈っておくことしたが、ニュートが物凄く喜んでいたな。

 

それから全世界を巡り終えて旅を終わらせることにした俺にフクロウが運ぶ手紙が届く。

 

ホグワーツの魔法生物飼育学の教師になってみないかというアルバスからの誘いに応じることにした俺は、英国の魔法界へと向かうことを決める。

 

箒が無くても空を飛べるようになっていた俺は、杖なし魔法で透明になった状態で空を高速で飛行していき、到着した英国の魔法界で換金してからアルバスとの待ち合わせの場所である酒場に行くと、酒場の店主がアルバスの弟のアバーフォースだった。

 

青年のままで老けていない俺に驚きながらもメニューを差し出してきたアバーフォース。

 

バタービールを注文した俺に、手早くバタービールを用意したアバーフォースは、兄貴が来るまでしばらく時間があるぞと言う。

 

それじゃあしばらく話そうかアバーフォースと言った俺の隣の席に座ったアバーフォースは、今日は何を話してくれるんだグリンデルバルドと聞いてきた。

 

色々な国での様々な出来事をアバーフォースに話しているとアルバスが遅れて到着する。

 

すると楽しそうに話を聞いていたアバーフォースが、残念そうに時間かと言って席を立つ。

 

酒場の店主に戻ったアバーフォースがアルバスに注文は?と聞くとアルバスは直ぐに、バタービールと答えた。

 

手早くアルバスの前に置かれたバタービール。美味そうにバタービールをあおったアルバス。

 

ホグワーツの魔法生物飼育学の教師だが、引き受けても構わないと伝えた俺に、アルバスは嬉しそうに笑うと、これから同僚としてよろしく頼む、ゲラートと手を差し出してきた。

 

アルバスと握手をした俺は教師に必要になりそうな物を買っておくことにして、今日は休みのアルバスと一緒に買い物をする。

 

教師としては先輩であるアルバスから色々とアドバイスを貰いながら、買い物を続けていき、必要な物だけを買っておいた。

 

お菓子が好きなアルバスが百味ビーンズを買って食べていたが、外れの味に当たったようで、むせている。

 

何味だったか聞いてみると、粘ついた腐った豆のような味だったらしい。

 

もしかしたら納豆味だったのかもしれないが、百味ビーンズの味の種類は凄まじいようだ。

 

俺は食べたいとは思わないな。

 

それからホグワーツに向かうことになり、鞄を片手に汽車に乗った俺とアルバス。

 

車内販売の人に蛙チョコレートを頼んだアルバスと、無難にパイを頼んだ俺は汽車でお菓子を食べていく。

 

ホグワーツに到着したところで素早く移動した俺とアルバスは、教員の席に座った。

 

魔法生物飼育学の新任教師として俺が紹介されると何故か生徒達から歓声が上がる。

 

それからホグワーツでの生活が始まった。

 

あまり容姿を気にしていなかったが、今の俺の容姿は魅力的であるらしい。

 

ホグワーツの女生徒達から彼女の有無を聞かれることがあった。

 

特に彼女は居ないと答えると目を輝かせた女生徒達。

 

知らぬ間にグリンデルバルド先生ファンクラブというものもできあがっていたようで、学生の行動力は凄まじいなと思ってしまった。

 

ちなみに俺のファンクラブには何故かアルバスの姿もあるらしい。

 

それは聞きたくなかった。

 

学生達に混ざって何してんだアルバス。

 

そんなこともありながら魔法生物飼育学の教師として働いていく内に、様々な出来事があったが、長い年月が過ぎても全く老けない俺のことがホグワーツの七不思議の一つとなったりもした。

 

時は更に過ぎて、アルバスが髭もじゃになった頃。

 

アルバスが孤児院から連れ出したトム・マールヴォロ・リドルという生徒がホグワーツにやってきたようで、新入生として組分けされてスリザリンに入った。

 

トムは優秀な生徒ではあるが性格に難があるようだ。

 

アルバスからトムについて相談を受けることになったが、闇の魔術に興味を示しているトムが危険ではないかと言うアルバスに、危険な生物をホグワーツの校内に持ち込もうとしていたハグリッドも危険だぞと言っておく。

 

それは確かにと納得したアルバスは、将来ハグリッドを森番にするのは止めておいた方が良いかのうと言った。

 

多分森の生態系がとんでもないことになると思うぞと正直な感想を俺が言うと、アルバスは遠い目をしていたな。

 

話を戻してトムのことを話していくと、トムの監視をする必要があるのではないかと言い出したアルバス。

 

ホグワーツの生徒達を守る為にトムを監視しようと考えているアルバスは正しいのかもしれないが、一度トムと話してみる必要がありそうだ。

 

トム・マールヴォロ・リドルがヴォルデモートになるかどうかを確かめる為にも、トムと話してみるとしよう。

 

という訳でトムは俺に任せてもらうことになった。

 

教員に用意されている部屋にトムを呼び出して会話をしていく。

 

旅先で出会った悪辣な魔法生物と比べれば、まだまだ子どもである年齢のトムは接しやすく、色々なことを語ってくれた。

 

秘密の部屋を見つけて偉大な存在となりたいというトムの本心からの言葉は嘘ではない。

 

純血思想に染まりかけており、トムが更に過激な思想になりそうな考えをしていることもわかった。

 

このままトムを放置すればヴォルデモートとなることは間違いないだろう。

 

間違った道に進もうとしている生徒がいるなら、道を正してやるのも教師の務めだ。

 

それに教師であるなら生徒であるマートルがホグワーツで死なないように気をつけておかなければいけない。

 

恐らくトムの最初の殺人はマートルということになる筈だ。

 

一度人を殺してしまえば、後戻りは出来ないと、トムが覚悟を決めてしまうかもしれない。

 

どうにかして、それは避けたいところだ。

 

トムと一度話してから、色々と相談に来ることが増えたトムは、俺と話している時は楽しそうにしていたな。

 

演技という訳ではなく本当に楽しそうなトムは、ホグワーツの教師になりたいという夢を語る。

 

僕は、いずれ貴方と同じホグワーツの教師になりたいんです、と言ったトムは、闇の魔術に対する防衛術の教師になる為に必要なことは何でしょうかグリンデルバルド先生と聞いてきた。

 

何度か闇の魔術に対する防衛術の教師の仕事を手伝ったりもして、代わりに闇の魔術に対する防衛術の授業も行ったことがある俺なら答えられる内容ではある。

 

とりあえず闇の魔術に対する防衛術の教師になる為に必要なことは全て教えておき、秘密の部屋探索が進んでいるか聞いてみると、そろそろ見つかりそうですよと自慢気に答えたトム。

 

危険な生物が居るかもしれないから、もし秘密の部屋を開くとしても、開く前に周囲に人が居ないか確認してからにした方が良いと思うぞと一応忠告しておく。

 

そうですね、気をつけておきますと頷いたトムは、グリンデルバルド先生は秘密の部屋の怪物を何だと思ってますか?と聞いてきた。

 

多分バジリスクだと思うぞと答えると、僕もそう思いますとトムは笑う。

 

蛇語が鍵となることは解っているので後は場所だけですが、それも後少しで解ると思いますよ、と言ったトム。

 

自信満々なトムが秘密の部屋を見つけるまで、時間はそこまでかからないかもしれない。

 

マートルの動向を気にしておいた方が良さそうだ。

 

そう考えていたんだが、マートルは俺のファンクラブで活動中であり、女子トイレに閉じ込もっているということはなかった。

 

作製した特殊な地図で他の生徒達の動向も気にしておいたが、秘密の部屋に繋がる女子トイレに近づく生徒はトム以外おらず、秘密の部屋は秘密裏に開かれることになったようだが、秘密の部屋の場所が場所であった為、トムは恥ずかしくて言い出せなかったらしい。

 

秘密の部屋が見つかったかトムに聞いてみると、見つかりましたけど場所が場所で、とかなり困っていたトム。

 

流石に女子トイレに秘密の部屋の入り口があったことはトムにも予想外だったようだ。

 

開いて直ぐに閉じました、もう秘密の部屋は開きませんと言ったトムは、場所が場所なのでもう秘密の部屋の入り口に向かうつもりはないらしい。

 

まあ流石に女子トイレに無断で侵入していた男子生徒だと知られれば、問題になることは間違いないだろう。

 

トムは自分のイメージを大事にしているようだから、女子トイレで秘密の部屋を発見したなんて、誰にも言えないのも理解できる。

 

今回は諦めるしかないと思ったトムは、秘密の部屋を公表することは諦めたようだった。

 

落ち込んでいたトムに、特製のバタービールを渡すと魔法で瓶を開いて、直ぐに飲み始めたトム。

 

やけ酒ならぬやけバタービールといったところだろうか。

 

あっという間にバタービールを飲み干したトムは、学生として頑張ることにします、と考えを切り換えていた。

 

優秀な成績を残してみせますよグリンデルバルド先生と言って自然な笑顔を見せたトム。

 

ある日ホグワーツに侵入者が現れて生徒を人質に取ると、その生徒を盾にしたまま杖で魔法を放とうとした。

 

生徒達に犠牲が出る前に杖なしで無言魔法として放った悪霊の火で侵入者の杖だけを焼き尽くす。

 

燃やしたいものだけを燃やすことができる極めた悪霊の火の蒼い炎が、ホグワーツへの侵入者をいつでも焼き尽くせるように絶えることなく燃え盛る。

 

侵入者は杖が無ければ魔法が使えない魔法使いだったようで、勝ち目がないことを悟ったようだ。

 

人質から解放された生徒は素早く侵入者から離れていく。他の教師達によって捕まった侵入者の男はダンブルドアが居ない時を狙ったのに、グリンデルバルドが居るなんて聞いてないぞと言っていた。

 

どうやらホグワーツの内部に、あの侵入者を手引きしたものがいるらしい。

 

教員に用意されたホグワーツの部屋に、入ってきたトムが興奮した様子で、あの魔法は悪霊の火ですよねグリンデルバルド先生と話しかけてくる。

 

しかも杖なしで無言魔法でしたとよく見ていたトムは、それでいて燃やしたいものだけを燃やすあの制御力は素晴らしい、グリンデルバルド先生は悪霊の火を極めているんですねと言った。

 

僕にも悪霊の火について教えてくれませんかと言ってきたトム。

 

俺は魔法生物飼育学の教師なんだが、と言うと、グリンデルバルド先生は闇の魔術に対する防衛術も教えられるじゃありませんか、それにグリンデルバルド先生が教えてくれた時の闇の魔術に対する防衛術は生徒達には人気の授業ですよ、と言いながらトムは笑う。

 

褒められても特製のバタービールくらいしか出ないぞ、と言ってバタービールをトムに渡す。

 

グリンデルバルド先生の用意してくれるバタービールは普通のバタービールより美味しいんで僕は好きです、と言ったトムはバタービールの栓を開いて飲み始めた。

 

悪霊の火を俺が生徒に教えるのは危険だから無理だろうな、今から教えても構わないのは守護霊の呪文程度だろう、と俺が言うと、そうですか、残念です、と本当に残念そうな顔をしたトム。

 

守護霊の呪文は嫌いか?とトムに聞いてみると、嫌いという訳ではありませんが、以前試した時は有体守護霊までいかなかったんですよ、それで向いていないのかと思ったんです、とトムは答える。

 

「エクスペクト・パトローナム」

 

トムの前で守護霊の呪文を唱えて呼び出した有体守護霊を見せた。

 

銀色の光で形成された巨大なドラゴンをトムに見せて、大切なのは幸福な思い出だ、トムも試しに守護霊の呪文を唱えてみるといいと促す。

 

俺に促されたトムも守護霊の呪文を唱えた。

 

現れた銀色の光で形作られた大蛇が、トムの守護霊であるようだ。

 

今までできなかったことができたことに喜んでいたトムは、できましたよグリンデルバルド先生、と笑顔を見せる。

 

以前よりも幸福な思い出が増えたのかもしれないな、それは良いことだ、と俺が言うと、グリンデルバルド先生とこうして色々な話をしたり、闇の魔術に対する防衛術の教師となる為に必要なことを教えてもらったことを思い出していたら、守護霊の呪文で有体守護霊を出せました、と言ったトム。

 

どうやら俺との思い出が、トムにとっては幸福で大切な思い出だったらしい。

 

まだトムは分霊箱を作ってはいないようだ。

 

気に入った生徒には余計なことまで教えてしまう魔法薬学のスラグホーンに釘を刺しておく必要がありそうだな。

 

それからトムをスリザリンの寮まで送り、魔法生物飼育学の教師としての仕事をする。

 

今日はハッフルパフとレイブンクローの合同授業で飼育が可能な魔法生物についての講義を行うことになっていた。

 

特に問題もなく授業を終えることができてから、実家のゴタゴタでしばらくホグワーツに来ることができない闇の魔術に対する防衛術の教師に代わって、今度は闇の魔術に対する防衛術を教えることになる。

 

グリフィンドールとスリザリンの合同授業となったが、闇の帝王であるヴォルデモートが現在は存在していない為か、そこまでいがみ合う様子はないグリフィンドールとスリザリン。

 

この状態が続いてくれれば教師としては楽だ。

 

その為にもトム・マールヴォロ・リドルをヴォルデモートにしないようにしなければいけない。

 

最近の闇の魔術に対する防衛術は殆どと言っていいほど俺が請け負っているので、授業の進み具合は正確に把握している。

 

守護霊の呪文に関する話にまで進んだ授業で、手本として俺が守護霊の呪文を唱えて、有体守護霊を呼び出してから、グリフィンドールとスリザリンの生徒達に実際に守護霊の呪文を唱えてもらうことにした。

 

銀の煙を出せるにまで至る生徒と何も出せない生徒もいたが、グリフィンドールとスリザリンでも殆ど大差はない。

 

最初から銀の煙を出せるにまで至る生徒達には加点しておき、何も出せない生徒達にもアドバイスをしていくと、銀の煙を出せるようになったグリフィンドールとスリザリンの生徒達。

 

まだまだ有体守護霊までの道のりは長そうだ。

 

それからしばらくして伝え聞いた話によると、トムが俺のファンクラブに入っているようだった。

 

ファンクラブではあるので女生徒だけが所属できるという決まりはないらしい。

 

スリザリンの生徒達を俺のファンクラブに徐々に勧誘しているトムは輝いていた。

 

うん、まあ、ヴォルデモートとか名乗って死喰い人増やされるよりかは健全な活動ではあるので、特に俺は止めたりはしない。

 

いまだに俺のファンクラブに顔を出すアルバスとトムが顔を会わせると凄まじい激論を交わしていたようだが、何か前よりもトムとアルバスが仲良くなっているような気がするな。

 

昔俺がプレゼントしたグリフィンドールの剣を模したネックレスを自慢してきたアルバスに敗北感を抱いたらしく、トムが俺の部屋に駆け込んできて、僕にも何かくれませんかと言い出した。

 

小さな杖に絡み付く形をした銀の蛇のネックレスを作ってやり、トムにプレゼントしておいたが、守護霊の呪文で有体守護霊をトムが出せるようになったお祝いの品ということにしておく。

 

特に何もなく、欲しいと言われただけで簡単にプレゼントしたら問題がありそうだからな。

 

そのネックレスを嬉しそうに首にかけたトムは、さっそくダンブルドア先生に自慢してきます、と言って此方に頭を下げると部屋を出ていった。

 

翌日から俺のファンクラブに参加している生徒達が守護霊の呪文を猛特訓しているという情報が、俺にまで届く。

 

有体守護霊を出せるようになれば俺からプレゼントを貰えるという情報が出回っており、俺のファンクラブに参加している生徒達は鬼気迫る様子で守護霊の呪文を練習しているらしい。

 

更にしばらくして俺の部屋に押し寄せてきたホグワーツの上級生達が、有体守護霊を出せるようになりましたと笑顔で報告してくる。

 

とりあえず1人1人の有体守護霊を見てから、それぞれの守護霊と同じ銀色の動物を模したネックレスを作って渡しておいた。

 

守りの呪文が込められているそのネックレスは、生徒達を守ってくれることだろう。

 

俺がプレゼントしたネックレスをつけている生徒達は、グリンデルバルド軍団と呼ばれるようになっていたようだ。

 

トムはホグワーツ在学中に問題を起こすこともなく、優秀な成績を残した生徒となってホグワーツを卒業することになった。

 

それからアルバスがホグワーツの校長となってから、トムが闇の魔術に対する防衛術の教師になりたい、とアルバスに頼んでいたが、アルバスはトムを闇の魔術に対する防衛術の教師に任命する際、どの寮の生徒であろうと平等に扱うように、と言っていたな。

 

俺のファンクラブにいた時に様々な寮の生徒と触れ合っていたトムは、過度な純血思想ではなくなっていたようで、闇の魔術に対する防衛術の授業で特にスリザリンを贔屓するということはない。

 

それでも問題児というものはいるようで、グリフィンドールの新入生であるジェームズ・ポッターが俺の授業中に魔法を勝手に使おうとした。

 

杖なし魔法でジェームズ・ポッターの動きを止めておき、グリフィンドールから減点をしようかと思っていると、今度は同じグリフィンドールのシリウス・ブラックが糞爆弾を投げようとしたので、杖なし魔法で動きを止めて糞爆弾を消しておく。

 

「初日から問題行動を起こしたポッター、ブラック、減点だ。グリフィンドールから20点減点」

 

杖なし魔法で強制的に正座の状態にさせたジェームズ・ポッターとシリウス・ブラックは、全く反省していない様子。

 

初参加の授業からこれでは先が思いやられるな、そう思った俺は完全に悪質な悪戯小僧でしかないジェームズ・ポッターとシリウス・ブラックを見て、同僚達にもこの問題児達のことを教えておいた方が良さそうだと判断した。

 

その判断は正解だったらしい。

 

とにかく様々な授業で悪質な悪戯をやらかそうとしたジェームズ・ポッターとシリウス・ブラックの2人は、事前に彼等が問題児だと周知されていた為に教師達によって悪戯は防がれたようだ。

 

するとジェームズ・ポッターとシリウス・ブラックは、今度はスリザリンの生徒達を標的に、悪戯では済まないようなことをしようとしていたので教師達全員で叱っておく。

 

問題児が何かやらかす前に防げて良かったが、度が過ぎるようなら停学や退学も有り得ると知っても問題児達は全く気にしていないらしい。

 

今のアルバスはグリフィンドール贔屓ではないから、あの問題児は本当に退学になる可能性があるんだが、まあ、ジェームズ・ポッターやシリウス・ブラックがどうなろうが俺には関係ないか。

 

もしもハリー・ポッターが生まれなくても、この世界は回っていくだろう。

 

さて、魔法生物飼育学の教師として今日も頑張るとしようか。




原作と違う点

アリアナ・ダンブルドアが非魔法族に襲われる前に助けられている為に、アリアナの父が魔法で報復を行わず、アズカバンに投獄されていない

アリアナ・ダンブルドアに魔力を抑制するネックレスが渡されたことで魔力暴走を起こすことがなくなり、アリアナの母がアリアナの魔力暴走で死ぬことがなかった

アルバス・ダンブルドアとグリンデルバルドの出会いが早く、アルバスはグリンデルバルドが初恋の人となったが、グリンデルバルドはアルバスに恋愛感情は抱いていない

アリアナの面倒を両親がみている為に、アルバスとアバーフォース・ダンブルドアは自由に学校に通えた

グリンデルバルドが旅先で人魚を助けて肉を食わされることになり不老不死に近い存在となる

旅先で魔法生物と触れ合っている時にニュート・スキャマンダーと出会ったグリンデルバルドは、原作と違って敵対することなく友好的な関係を築く

この時に魔法生物について更に詳しい知識をニュートから教わり、ニュートも出会ったことがない魔法生物の話を対価として教えたグリンデルバルド

オブスキュラスであるクリーデンスを利用しようとしていた原作とは違い、純粋に善意でクリーデンスを助けたグリンデルバルド

魔法界の闇の勢力との戦いとなりアルバスと協力して敵を倒したグリンデルバルド

それからホグワーツで教師の道を選んだグリンデルバルドは、ホグワーツで1番人気のある教師となった

グリンデルバルド先生ファンクラブというファンクラブが作られることになり、純粋にグリンデルバルドを尊敬している男子生徒やアルバスも参加していたりもする

トム・マールヴォロ・リドルがホグワーツでグリンデルバルドと出会い、尊敬を抱くようになった

トムによって秘密の部屋が開かれたが、直ぐに閉じられてマートルが死んでいない

トムが分霊箱を作っていない

トムがグリンデルバルドのファンクラブに入り、スリザリンの生徒達を勧誘する側に回るようになった

完全にグリンデルバルドに心酔していたトムは、純血思想をあまり気にしなくなった

という訳でヴォルデモートが生まれることもなく、死喰い人も生まれることはない

ヴォルデモートが存在しないことでグリフィンドールとスリザリンの溝が、決定的ではなく、あまりいがみ合ってはいない

アルバスがホグワーツの校長になったがグリフィンドール贔屓ではなく、あまり問題を起こすような生徒なら、停学や退学も容赦なくさせる考えをしている

トムが闇の魔術に対する防衛術の教師になることができた
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