ダンジョンにポケモンの技使いがいるのは間違いなく間違っている 作:白菜を身にまとった生命体
「すまないね、ベル君」
「いえ、俺も身体を動かしたかったので…」
あれから数時間が経過して、ベルとフィンがお互いの武器を構える。何故こうなったかというとだが、端的に言えばあの戦いを見たフィンがベルに頼んだのである。
「団長!頑張れー!」
「…それじゃあ…ファイト!」
何故かアイズがそう言うと、フィンは槍をベルの頭に向けて放つ。ベルはそれを回避しつつ槍を掴むとそのまま投げ飛ばし、それと同時に持っていた大剣を投擲する。フィンはすぐさま体勢を整えて大剣を上空に弾くとベルは音魔法を使って接近してヘスティア・ブレイドを振るう。フィンはそれを後ろに回避して更に槍を横薙ぎに振るうが、ベルはその槍を踏み台にして飛び上がり落ちてきた大剣を掴み、ヘスティア・ブレイドごと振り下ろす。フィンはそれを防ぐが、その威力は凄まじく地面にクレーターを作った。フィンはすぐにLv差を活かしたパワーでベルを弾くと、ベルは大剣二刀流のまま構えを取る。
「すげぇ…ホントにLv.1かよ…」
「団長とあんなに接戦するなんて…」
「Lv差を諸共してねぇな」
「フィンとあそこまで戦えるとは…」
「ベル…凄い…」
「流石私のアルゴノゥト君!」
「うぅぅぅ…!」
そんな会話が行われている中でも、2人の激闘は続く。すると、フィンが動きを止めた。
「…まさか、ここまで強いとはね…でも、君ならこれを使ってもいいかな」
「…これ?」
「…まさか、フィンの奴…あの魔法を…?」
「…【魔槍よ、血を捧げし我が額を穿て】」
すると、フィンの手に紅の魔力が溜まり槍の形となるとそれを額に撃つと青眼が赤眼へと変わる。
『成る程、高揚魔法か』
『…確か、フィンさんはLv.6だから…あの高揚魔法でLv.7相当になるね』
『技は使うなよ、あれは人前で使ってはならない』
(えっ、結構使いたいんだけど…)
『使うなよ』
(鬼!悪魔!時間の神!)
そんな話し合いをしながら警戒しているベルに、フィンはあの時より更に高速で接近した。
ー
それから15分後、
「…無理」
ボロボロになったベルがそう言った。あの後、出来るだけ抑えた火炎属性付与魔法で何とか対処したが、ゴライアス戦で初めて使い始めた魔法なため慣れておらず、フィンにボロボロされた。
そしてそのフィンだが、今はリヴェリアに説教されている。
「…大丈夫?」
「はい、致命傷はないですよ…ただ、あの瞬間は地獄でしたね」
「団長と張り合えてるアンタに言われたくないと思うわ」
「…明確に死が見えたのは久しぶりですね」
「待って、それどう言うこと?」
そんなこんなで、時間は進んでいった。
次回 再会の仲間たち