伸元お兄さんと舞白ちゃん(PSYCHO-PASS) 作:鈴夢
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読書開始から約1時間、
飽きもせずに本を読み、辞書を引き
の繰り返しをしていた舞白もさすがに眠くなってきたのか
欠伸をしていた
その様子に気づいた宜野座は漸く声をかける
「そろそろ寝るか?」
「……うん……眠い……」
「じゃあ歯を磨いて寝る準備だな」
目を擦る舞白の背中を優しく叩き
2人は洗面所へと向かう
新しい歯ブラシを出してもらうと
2人は洗面台の前へ並びゴシゴシと歯を磨く
さっきまで真剣な目つきで本を読んでい姿からは想像ができないほど子供らしい仕草をする姿をなんとも可愛らしく感じていた
「舞白の部屋こっち」
狡噛の部屋の向かい側ゆ指さし室内へと案内する
照明をつけると
可愛らしいピンク色の部屋が現れる
部屋には写真が多く飾っており
ほとんどが兄との写真、
小学校の入学式や、海で遊んでいる様子の写真
そして中には幼い兄と母親に抱かれている赤子姿の舞白の写真
興味深そうに抱かれる舞白を見る幼い狡噛の姿は今現在、妹を見つめている瞳と同じだった
「いい写真がいっぱいだな
……それに本も沢山……」
ピンク色の本棚には様々な本が並べられていた
子供らしい可愛い童話から図鑑、文学史、
根っからの読書好きだった
「もっと本が増えたら
もっともっと大きい本棚買ってもらう約束したの!
だからお兄ちゃんに負けないくらい色んな本を読んでるの」
「いい事だな」
今の時代、紙の本自体が珍しい
タブレットで簡単にいくらでも即座に様々な本を読めるというのにとても珍しい事だった
ベッドに寝転ぶ舞白
しかし何かに気づいたのか体を起こすと腕を組み
うーーーん、、と悩み始める
「……ベッドだと3人で寝れない、どうしよう……」
「ダイムとなら十分寝れる大きさだと思うぞ?
俺は適当にソファで寝るし……」
「3人で寝たいの!
お泊まり会ってそーいうことでしょ??
みんなで並んで寝るの」
どうやらみんなで川の字になって寝たいらしい
そうなるとベッドの敷布団をリビングに移動……
しかし狡噛はどんな顔をするだろうか、なんてまた考えるが
他のことであまり駄々をこねない舞白の願いを聞いてあげたい気持ちが勝っていた
「じゃあ敷布団をそのままリビングに持っていこう」
「やったー!リビングで寝るの初めて!」
わくわくと心を躍らせぴょんぴょんとはね回る
眠気が覚めたようで目が爛々としていた
舞白の敷布団や布団を大移動させ
宜野座も狡噛の部屋から枕やタオルケットを拝借すると
早速並べていく
リビングで眠るのがかなり嬉しい様子で布団に寝転がってもバタバタと喜び回っていた
「ダイム!こっちこっち!
ワンちゃんとぎゅーーってこうやって寝るの夢だったの!」
ダイムの首に抱きつく形で横になり嬉しそうに笑みを浮かべる
「ノブ兄ちゃんは舞白の右側ね!」
「はいはい、わかったよ」
リビングの電気を消すと
言われた通り横にごろんと寝転がる
宜野座も慣れない状況に少し緊張気味だった
綺麗な月が窓から見えると
2人はじーっと見つめる
柔らかい風が室内に入り、微かに聞こえる波の音
穏やかな空間に癒されていた
「ノブ兄ちゃん、また来てくれる?」
窓の方を向いていた舞白が不意に宜野座へと顔を向ける
嬉しい問いかけに宜野座の表情が綻ぶ
「また来るよ、ダイムも連れて」
「約束ね!
ノブ兄ちゃん、優しくて、勉強教えてくれて
おままごとのお母さん役も上手で楽しかった!!」
「俺も楽しかったよ、約束だ」
"お母さん役が上手い"と言われ恥ずかしい気もするが
本人は楽しんでくれたようで安心する
「…あとね、お兄ちゃんとずーっと仲良しでいてね?友達でいてね?」
「当たり前だ」
不安そうに表情を曇らせると舞白の目線は天井へと向く
「お兄ちゃん、舞白の事でいっぱい頑張ってて
自分のことはちゃんとしなくて
………」
妹はしっかり気づいていた
自分のことよりも妹を優先する姿
だからこそ自分もワガママはあまり言わないように、迷惑をかけないようにと、考えている様子だった
「舞白のせいでいっぱいやりたいこと我慢してて
……でもノブ兄ちゃんと一緒だとすごく楽しそうで
ずっと仲良しでいて欲しいな」
宜野座は舞白の頭を優しくポンポンと触れる
「お兄ちゃんは舞白ちゃんのせいで、なんて思ってないよ
学校でもいつも楽しそうで、いつも舞白ちゃんの事を自慢げに話してる
……舞白ちゃんがいるから頑張れるんだよ、お兄ちゃんは」
「……うん、ありがとう、ノブ兄ちゃん」
宜野座の言葉に笑みを浮かべ安心したのか欠伸をすると
そっと瞼を閉じる舞白
はだけたタオルケットをかけ直してやるとすぐに寝息を立て眠り始めた
ダイムは舞白の手元に顔を近づけるとスリスリと擦り付け
大人しく様子を見ているようだった
「ダイム、起こさないようにな?
…………おやすみ……」
力が抜けきった表情で眠る姿は
とても愛らしく、可愛らしい
トントンと呼吸に合わせ胸元を優しく叩くと
宜野座も疲れていたのかあっという間に眠りにつくのであった
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