それいけ!ファンゴ君 シーズン4   作:JUBIA

20 / 21
第41歩~第42歩

【第41歩】

 

 ボクは、究極のドスファンゴになるのを夢見て、旅をしている。

 

 キングスネークvsハンターの戦いを、ボクは観戦することにした。

 

 ハンターの一人が岩山に巻き付いているキングスネークに登り移ると、てっぺんを目指してるのか、どんどんと登っていった。

 

 それは悪手だろっ。

 振り落とされるに決まっている。

 

 案の定、キングスネークがまた這い始めると、そのハンターは振り落とされながら間一髪、近くのツタに飛び移った。

 

 おほーっ、やるねっ!

 

 上空から青白く光る何かがアチコチに落ちてきた。

 すると、地上にいたハンターの一人が、その直撃をもろに食らった。

 が、すぐさま何事もなかったように、そのハンターは起き上がって攻撃の手を休めない。

 

 あれ食らってなんともないなんて、頑丈な装備だなw

 ボクにも頑丈でカッコイイ鎧とか欲しいでつねww

 

 キングスネークvsハンター達の戦いがしばらく続くと、当初劣勢とみていたハンター達の奮闘で、どうにかキングスネークをやっつけることができたようだ。

 

 キングスネークも、ハンター4人に掛かれば大したことないんだなw

 ガッカリでつ。

 

 長きに渡る戦いが終わり、戦利品を手にしたハンター達が、ボクのほうにやってきた。

 

 みんな、重装備に身を包んでいる中、一人の女ハンターは軽装備……いや、薄着と言っても過言ではないほど、肌の露出が目立っていた。

 

 あいやーっ。

 よくもまぁ、あんなエロ装備なのに、ほぼ無傷でキングスネークと戦えたものだっ。

 つ、防御力。

 

 しかしながら、ハンター達が近付いてくるにつれ、最初は気付かなかったが、見覚えのある顔がそこにあった。

 

 あれは確か……古塔でボクを助けてくれたおねぃさんではないかっ!?

 その節は、お世話になりまちたっ。

 ボクはスクっと立ち上がり、ペコリとおねぃさんに向かって一礼した。

 

 そして、おねぃさんもボクに気付いたのか、歓喜の声を上げてボクを抱き上げた。

 抱きかかえられたボクは、おねぃさんの肩越しに、あの漢臭い大男がいるのに気付いた。

 

 うげーっ、アイツも一緒だったのか。

 ボクは、大男に向かってBooooーっと舌を出した。

 

 おねぃさんは、ほかのハンター達と何やら会話をしたあと、ボクを抱きかかえたまま、帰ろうとしている。

 

 えっ?

 えぇっ?

 あのう……?

 まさか、このカワユイボクをペットにする気じゃないだろうなっ?

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。

 

 

【第42歩】

 

 ボクは、究極のドスファンゴになるのを夢見て、旅をしている。

 

 昔の恩人であるおねぃさんに、ボクは……めでたくお持ち帰りにされそうになっていた。

 

 おねぃさんはボクを抱きかかえたまま、気球船に乗り込んだ。

 気球船には、おねぃさん達のお抱えオトモアイルーが4匹、その帰りを待っていた。

 

「おや、こんなところでファンゴに会えるニャんて、珍しいこともあるのニャ」

「あれま、本当ニャ→」

「おまえどっから来たんニャ?」

「……ニャ」

 

 ボクは、おねぃさんにお持ち帰りされた経緯をアイルー達に話した。

 

「ボクも君達みたいに、オトモにされるんでつかね?」

「ファンゴをオトモにするニャんて、聞いたことないニャ」

 

「ファンゴ鍋だったりしてニャ」

「鍋↑ 鍋っ↑ でも熱いの苦手ニャー↓」

「……ニャ」

 

 ここでも、生ける保存食かよっ!?

 ボクの旅は、オワコンだったってことなのかっ?

 でも、いや、まさか、あのおねぃさんに限って……。

 

「な、鍋ってことはないだろっ!? ソースはっ?」

「ソースは、いつもブルニャっクを愛用しているのニャ」

 

 そのソースじゃないんだよ、ボケgぐぁっ!

 アイルーにしては、珍しく頭が足りないんだな。

 エアーオトモww

 

「どうするつもりか聞いてくるニャっ」

「……オナシャンス」

 

 おねぃさん専属のオトモアイルーが、軽快な足取りでおねぃさんの元に小走りで向かった。

 そして何やら会話を済ませると、こちらに戻ってきた。

 

「なんか、この大陸にはファンゴの棲み処がないから、ファンゴが住んでそうな大陸に連れてく、って言ってたニャー」

「なっ、なんとっ!?」

 

 保存食じゃなくてよかったニャ(涙

 さすが、ボクが唯一見込んだハンターのおねぃさんだ。

 鍋にするなんて、誰が言ったんだよっ、糞がっ!!

 

 それにしても、どこまで行くのだろうか。

 気球船は、雲よりも高い高度を飛んでいる。

 

 ボクがいた大陸かな?

 それとも、まだ見ぬ新天地かなっ?

 どうせなら、新天地のほうがいいな。

 

 帰るにはまだまだ早過ぐる。

 ボクは、もっと成長するんだっ!

 そう、ボクのノビシロはまだまだ果てしなく、長いハズだ。

 ボクは、心地よい風に短い被毛をなびかせながら、まだ見ぬ新たな冒険に心を躍らせていた。

 

「あっ、そういえばちょっとお腹が空いたな、何か食べるものはあるかい?」

「船底に少しの食糧ならあるニャよ」

 

「美味しいキノコなんて、あったりするかなっ?」

「う~ん、たしかアオキノコと毒テングダケがあるけど、どっちが欲しいニャ?」

 

「マヒダケもあるのニャっ」

「クタビレタケェェ↑↑」

「……ニャ」

 

 えーと、普通は、その中だと一択になるよね?

 やっぱり、コイツら……エアーオトモ決定なっ!

 

 ボクの飽くなき道の冒険譚は……まだまだ続くっ!!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。