【第41歩】
ボクは、究極のドスファンゴになるのを夢見て、旅をしている。
キングスネークvsハンターの戦いを、ボクは観戦することにした。
ハンターの一人が岩山に巻き付いているキングスネークに登り移ると、てっぺんを目指してるのか、どんどんと登っていった。
それは悪手だろっ。
振り落とされるに決まっている。
案の定、キングスネークがまた這い始めると、そのハンターは振り落とされながら間一髪、近くのツタに飛び移った。
おほーっ、やるねっ!
上空から青白く光る何かがアチコチに落ちてきた。
すると、地上にいたハンターの一人が、その直撃をもろに食らった。
が、すぐさま何事もなかったように、そのハンターは起き上がって攻撃の手を休めない。
あれ食らってなんともないなんて、頑丈な装備だなw
ボクにも頑丈でカッコイイ鎧とか欲しいでつねww
キングスネークvsハンター達の戦いがしばらく続くと、当初劣勢とみていたハンター達の奮闘で、どうにかキングスネークをやっつけることができたようだ。
キングスネークも、ハンター4人に掛かれば大したことないんだなw
ガッカリでつ。
長きに渡る戦いが終わり、戦利品を手にしたハンター達が、ボクのほうにやってきた。
みんな、重装備に身を包んでいる中、一人の女ハンターは軽装備……いや、薄着と言っても過言ではないほど、肌の露出が目立っていた。
あいやーっ。
よくもまぁ、あんなエロ装備なのに、ほぼ無傷でキングスネークと戦えたものだっ。
つ、防御力。
しかしながら、ハンター達が近付いてくるにつれ、最初は気付かなかったが、見覚えのある顔がそこにあった。
あれは確か……古塔でボクを助けてくれたおねぃさんではないかっ!?
その節は、お世話になりまちたっ。
ボクはスクっと立ち上がり、ペコリとおねぃさんに向かって一礼した。
そして、おねぃさんもボクに気付いたのか、歓喜の声を上げてボクを抱き上げた。
抱きかかえられたボクは、おねぃさんの肩越しに、あの漢臭い大男がいるのに気付いた。
うげーっ、アイツも一緒だったのか。
ボクは、大男に向かってBooooーっと舌を出した。
おねぃさんは、ほかのハンター達と何やら会話をしたあと、ボクを抱きかかえたまま、帰ろうとしている。
えっ?
えぇっ?
あのう……?
まさか、このカワユイボクをペットにする気じゃないだろうなっ?
ボクの飽くなき道の冒険譚は、まだまだ続く。
【第42歩】
ボクは、究極のドスファンゴになるのを夢見て、旅をしている。
昔の恩人であるおねぃさんに、ボクは……めでたくお持ち帰りにされそうになっていた。
おねぃさんはボクを抱きかかえたまま、気球船に乗り込んだ。
気球船には、おねぃさん達のお抱えオトモアイルーが4匹、その帰りを待っていた。
「おや、こんなところでファンゴに会えるニャんて、珍しいこともあるのニャ」
「あれま、本当ニャ→」
「おまえどっから来たんニャ?」
「……ニャ」
ボクは、おねぃさんにお持ち帰りされた経緯をアイルー達に話した。
「ボクも君達みたいに、オトモにされるんでつかね?」
「ファンゴをオトモにするニャんて、聞いたことないニャ」
「ファンゴ鍋だったりしてニャ」
「鍋↑ 鍋っ↑ でも熱いの苦手ニャー↓」
「……ニャ」
ここでも、生ける保存食かよっ!?
ボクの旅は、オワコンだったってことなのかっ?
でも、いや、まさか、あのおねぃさんに限って……。
「な、鍋ってことはないだろっ!? ソースはっ?」
「ソースは、いつもブルニャっクを愛用しているのニャ」
そのソースじゃないんだよ、ボケgぐぁっ!
アイルーにしては、珍しく頭が足りないんだな。
エアーオトモww
「どうするつもりか聞いてくるニャっ」
「……オナシャンス」
おねぃさん専属のオトモアイルーが、軽快な足取りでおねぃさんの元に小走りで向かった。
そして何やら会話を済ませると、こちらに戻ってきた。
「なんか、この大陸にはファンゴの棲み処がないから、ファンゴが住んでそうな大陸に連れてく、って言ってたニャー」
「なっ、なんとっ!?」
保存食じゃなくてよかったニャ(涙
さすが、ボクが唯一見込んだハンターのおねぃさんだ。
鍋にするなんて、誰が言ったんだよっ、糞がっ!!
それにしても、どこまで行くのだろうか。
気球船は、雲よりも高い高度を飛んでいる。
ボクがいた大陸かな?
それとも、まだ見ぬ新天地かなっ?
どうせなら、新天地のほうがいいな。
帰るにはまだまだ早過ぐる。
ボクは、もっと成長するんだっ!
そう、ボクのノビシロはまだまだ果てしなく、長いハズだ。
ボクは、心地よい風に短い被毛をなびかせながら、まだ見ぬ新たな冒険に心を躍らせていた。
「あっ、そういえばちょっとお腹が空いたな、何か食べるものはあるかい?」
「船底に少しの食糧ならあるニャよ」
「美味しいキノコなんて、あったりするかなっ?」
「う~ん、たしかアオキノコと毒テングダケがあるけど、どっちが欲しいニャ?」
「マヒダケもあるのニャっ」
「クタビレタケェェ↑↑」
「……ニャ」
えーと、普通は、その中だと一択になるよね?
やっぱり、コイツら……エアーオトモ決定なっ!
ボクの飽くなき道の冒険譚は……まだまだ続くっ!!