先程の惨劇を見た後、すぐに宿に戻る。荷物をまとめて、表ではなく、裏道を使って、町の出口を目指す。その道中は、流石と言える。
「お兄さん、良いぶつ揃ってるよ。」
「武器買ってがない?」
「あたしと遊ばない?」
このような、闇の部分が、表と変わらずに溢れ出ているのだ。傘売りは、目を合わせずに急いで、出口を目指す。あとすこし、と行ったところで。ドンっと、ぶつかる。
「いてぇな。どこ見てんだ!」
「すまない。」
「おっと、どこに行くんだにいちゃん。」
その場を後にしようとするが、腕を掴まれる。そして、そのままぶつかった男達に囲まれる。全員、この街にやって来ているだけあって、旅出会う賊とは一味違うようで、その風貌からこの街にかなり滞在または、かなりの回数で訪れていることがわかる。そして、この町の物騒さを知っている身としては、その中で生き残っているということにかなりの手練れであることも同時にわかる。
「どうする、この街のルールに乗っ取って、殺しあいを するか?俺らは、かまわねーよ。ただし、生きて帰れると思うなよ。」
男達は、周り囲み出した。完全に逃げ場を失う。傘売りは、思考を巡らせる。敵は、武器を装備し、こちらは持ち前の武術意外何もない。
「来ねーのか?なら、こっちから行くぜ。やるぞ、お前ら。」「「「おう!!」」
「ち、くそ。」
傘売りは、構える。そして、自分に当たるだろう刃の感触と痛みに備えたが、一切来なかった。目の前に、人影が現れて、敵の攻撃を捌いた。
「よお、まだこんなとこに居たのか。なんか、窮地に陥ってるみたいだからな助太刀してやるよ。」
「助かったぜ、双六。お前の背中任せな、俺の背中は、任せたぞ!」
「当たり前よ!」
「何ごちゃごちゃ話てんだ。お前ら、かかれ。」
「「「おう!!」」
そこからは、激しい乱闘になる。刀のぶつかり合う音、地面に叩きつけられる人の体の音。様々な音が、あちこちに響き渡る。そして、その音は、表にも聞こえていたようで、人が集まり出す。そこの中には、怪しい格好をした影が見ていた。そんなことも露知らず、戦闘は、終演を迎えた。
「はぁ、、、、はぁ、、、、。」
「、、、、はぁ、、、、はぁ、、、、。」
二人は、ボロボロになりながらも見事に危機を脱した。
「ありがとう双六。これで、帰れる。」
「ああ、急いで家へ帰れ。もう二度と、来てはならん。」
「そうだな。それじゃあ、元気で。」
「ああ、またな。」
二人は、別れを告げそれぞれの道へ歩く。傘売りは、ゆっくり歩き歩き続ける。そして、無事にたどり着いた。扉が開き、まちが出てくる。
「おかえ、お前さん!どうしたんだいその傷。」
「やあ、少し手焼いた。」
「そんなことは、良い!!早く家に入りな!手当てしてやるよ。」
「すまないね。」
この後、手当てをしてもらって、無事に床に着く。次の日から数日間、熱が出たが、まちの手厚い看病で何とか回復することが、出来た。