傘売り見聞録   作:瓦版

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15目再開

「旦那様から言伝を貰っています。どうぞ中へ。」

 

二人は、使用人に連れられ建物中へ入った。なかは、色んな人に溢れていた。そして、使用人に案内された座敷に入る。

 

「ここで、お待ち下さい。」

「わかりました。」

 

そうして、使用人は廊下に出ていった。二人は出された粗茶を飲みながら時間を潰すと、足音が聞こえて来た。戸が相手目当ての人物に出会う。

 

「よく来てくれた。傘売りさんと奥方どの」

「旦那様を助けていただき有難うございます。」

「いや、気にするな。拙者も所々お世話になったからな。」

「双六、頼まれた品だ。これで良いか、最終確認してくれ。もし、何かあるなら作り直す!」

「いや、これは文句の付け所のない立派なものだ。むしろ、文句をつけるやつがいるなら、そいつはよっぽどの罰当たり者だろう。」

「そうか、そう言って貰って助かる。」

 

そして、そのまま三人で談笑する。出会った人達、そこでの出来事。三人が、話に華を咲かせていると。障子の戸から使用人の声が聞こえた。

 

「旦那様、奥様と若が帰って来られまし「父上ぇぇぇぇぇ。」」

 

扉がバーンっと勢いよく開かれる。すると、竹刀を持った幼い少年が立っていた。

 

「父上、帰って来たなら私と戦ってくれ。」

「こら!お客様がいる。挨拶しなさい寅。」

「あ、すみません!私は、寅之助。どうぞ、お見知りおきお。」

「いや、元気で何より寅之助。俺は、傘売りの甚八だ。こっちは、妻のまちだ。」「よろしく、寅之助君。」

「よろしく、お願いします。」

 

そして、奥からまた1人影が現れた。

 

「こら!寅之助!勝手に1人で走らない!今日は、良いと言うまで説教します!」

「母上、ご勘弁を。」

「ちょうど、良かった。華、こちら甚八どのとまちどのだ。」

「あら!嫌だ!私ったら人様の前でお恥ずかしい!双六の妻の華です。よろしく、甚八さんまちさん。」

「こちらこそ!」

「さて、寅!説教するから来なさい!」

 

そのまま、連れられる寅之助。

 

「元気な子だ。まさか、双六どのに妻と子がおるとはな。」

「いやぁなに、ちょっとした腐れ縁よ。」

「それにしても、まさか双六どのがこんな大きな家をお持ちとは。」

「拙者は、代々道場をやっておっての。それで生計を何とか立てられる。」

「はぁ、凄いな。」

 

そして、会話がまた弾み盛り上がりを見せた。そのまま、時間が進み夕暮れに。

 

「もうこんな、時刻か。甚八どのまちどの。今日は、遅い。せっかくだから家に泊まっていってはどうだろうか?」

「それは、かたじけない。」

「ありがとうございます。」

 

こうして、二人は双六の家で泊まることになった。

 

 

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