騒がしい、人の声が響いていた。音源の元へ近づくくと、刀を持った言わば侍と呼ばれるものとそれに絡まれているのは、年老いた男だった。
「どうにか、出来ないか。」
「そんな、無茶な」
どうやら見た感じからすると、金銭トラブルや喧嘩といった問題では成そうである。しかし、以前として両者の会話は止まらないので、事情を聞きにいった。
「何か、あったんですかい?」
「誰だあんたは。」
「しがない傘売りです。注文が、この街であったので、来ただけです。」
「ただの傘売りは、口を挟まないでくれ。これは、拙者と主人との話し合いだ。」
「まあまあ、それでも分けを聞かせて貰えないでしょうか。何か、変わるかもしれませんし。」
そう傘売りが、侍に説得すると老人が、口を開く。
「まぁ、ええわい。お侍様話してやってください。」
「主が、そう言うならばしょうがない。実は、この街で開かれる祭があるのだ。我が主である殿が、毎年見に来ている。そこでは、神輿を引くのだが、その神輿が、どうやら人手が足らず完成に少し時間が掛かるそうだ。このままでは、祭の開催に間に合わず、殿がそれにより気分を悪くされて、次の月からきつい指令が出ることになるかもしれぬのだ。だから、主人に職人を何人か、出して欲しいと頼んでおるのだが。」
「だから、その人数には、人手不足で作業を早めるのは無理だというのに。」
「そこをなんとかならんか。」
「しかし、これ以上の人材には、うちにはおらん。」
互いに、譲ることはできず話し合いはいっこうに変わらず平行線をたどる。そうをしていると、先程の店のまちさんが、やってきた。
「傘売りさん、どうかしたのかい。」
「まちさん、実は、、、、。」
「それは、困ったねぇ。うちの店には、神輿を仕上げるほどの技量と知識を持った人はいないからねぇ。
うーん、そうだ。傘売りさんが、手伝ったら良いじゃないか。」
「私ですか、確かに物作る生業はしてますが、神輿をを作ったことは人生で一度もない。それは、無茶です。」
「そうだ、作ってる物が違うという話だけじゃない。扱ってる大きさが違う。お嬢さんそれは勘弁してくれ。」
「そうだよ、まちちゃんこればっかしは素人やらせるわけにはいかねぇ。」
それを聞いたまちは、急いで店に戻り先程収めたばかりの傘を持ってきた。そして、傘を開き。
「お二人さん、確かに、傘売りさんは神輿を作るのは素人だが、この傘の内部の丁寧さと器用さを良く見て欲しい。そんじょそこらの職人とは、違うものがあるだろう。」
「たしかに、この傘はただの傘じゃない。」
「何やら何まで芸術に近い代物だ。」
「主人これなら。」
「あぁ、行けるかもしれない。よし、傘売りのにぃちゃん、現場まで案内するから着いてこい。」
「えぇ、良いんですかい。こんな傘売りの腕で。」
「あんたの傘が、あんたの腕の高さを証明している。自信を持ってえぇ。」
「しかし」
そんな、弱気な傘売りの背中をまちが、おもいっきり叩き、傘売りよろめいて、まちさんの方を見た。
「大丈夫傘売りさんの腕は、うちの店が証明してる。思いきって気張っていき。」
傘売りは、背中の痛みを感じながら勇気の力もらった。
「ありがとうまちさん。よし、ご主人、お侍さん精一杯頑張らせてもらいます。」
「よし、じゃあ急ぐぞ。着いてこい。」
こうして、祭の準備を手伝うことになった傘売りであった。