傘売り見聞録   作:瓦版

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6目 黄色信号

たつの話を聞いて、たつの人生の波瀾万丈と棟梁のおやっさんの粋というものに感激した傘売り。次の日も朝早くから、現場に向かう。二日酔い付きで。

「かぁー、やっぱり遅くまで飲むなんてやるもんじゃねぇな。けど、いい話聞かせて貰ったから。よしとするか。」

 

そう呟きながら、現場に着くと何やら現場が、騒然としている。中に入ると棟梁とこの間のお侍さんが、来ていた。様子を見に行くと、たつの姿が見えたので話を聞くことにした。

「たつの兄さん、何か揉め事ですかい。」

 

「おぉ、あんちゃん来たか。何でも、ここら辺で賊が、この街に入ってきたらしい。。」

 

「賊ですかい。また物騒ですね。」

 

「ただの賊じゃなくて何でも、他の大名の息のかかった連中らしい。」

 

「なんでまた、そんな連中を?。」

 

「どうやら、弥七さんのことを目の敵にしてるらしいぞ。出世の邪魔だとか。」

 

「弥七さん?。」

 

「あぁ、あのお侍様の名前だよ。まったく難儀だね。」

 

いつの世も変わらない。出世競争に蹴落としは、必然。

誰もが、天辺の頂きに近くために、例え汚いことでも、行う。今回は、注意するということで、終わったが。

嫌な雰囲気を感じる傘売りである。

 

次の日、いつも通り現場に着くと、器材に傷などが、つけられていた。さっそく始まったようである。棟梁やたつさんも特に動じては、おらず、いつも通りに作業を進めた。その帰り道、前から不格好な連中が、現れた。

「何か、ようかい。お兄さんがた。」

 

「おまえ、あそこの現場に手を貸してるよそ者だな。」

 

「だから、どうした。」

 

「痛い目みたくなければ、今すぐ故郷に帰んな。」

へらへら笑いながら賊達は、どっか行った。どうやら、気を引き締める必要があるようだ。今日のことをたつの兄さんに報告すると、どうやらたつさんの方にも、寄って来たらしい。

「あんちゃん、きいつけろ。奴ら本気らしい。」

 

「わかりました。」

 

次の日、現場に向かうと騒がしかった。どうやら、現場の人間が襲われたらしい。たつのお兄さんは、怒りを上げている。さすがに棟梁もなかなか、頭に来ているらしい。そして、次の日のもその次の日も襲われているらしい。お兄さんらは、限界に来ていた。もちろん、傘売りも。その日の夜棟梁から結集を掛けられる。

「皆、聞いてくれ。うちの者が、次々襲われてるらしい。これは、侍様の間だけでは、済まされない。弥七の旦那に頼んで、場所をわりだした。今日討ち入りに行く。着いてくるものは、いるか?」

その声に皆、武器になりそうなものを手に取り、賊の居場所に出陣した。

 

 

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