白金の竜王に転生した人間の日記   作:美味しいラムネ

20 / 33
ナザリック地下大墳墓。
その中でも秘中の秘。霊廟の中を超越者は歩く。

そして、並べられた魔道具の中から、一つの指輪を取り出す。
自らの尾を喰らう蛇。あらゆる世界の頂点に位置した葉より零れ落ちた可能性。それを指に嵌めようとして、少しの逡巡の後、それを元あった場所に戻した──



悪魔の二十冊目

「えぇ、魔将召喚や最上位のスキル、一部の魔法を封じた状態で戦っていたとはいえ、分かります。たとえ全力だったとしても、あのまま戦ったところで勝ち目はゼロだったでしょうね。」

 

「ソレハ、第3段階形態ヲ使ッテモ、トイウコトカ?」

 

「ええ、そうですよコキュートス。」

 

ナザリック地下大墳墓、その最奥にある一室。

そこで、王国で行われたゲヘナ作戦のデブリーフィング、そして出現した強者への対策会議が参加可能な守護者─ヴィクテムやガルガンチュアを除いた─、そして彼らの主人である絶対的存在、アインズ・ウール・ゴウンと共に行われていた。

 

「守護者として恥ずかしく無いのかしら、と言いたいところだけど、敵の強さを見誤るほど愚かでは無い。知者として生み出された貴方なら尚更。そうよね?デミウルゴス。」

 

悍ましき異形達が集い、全ての情報を精査し、理解し、そして対策を立てる。

彼らは異形でありながら獣に非ず。慢心すれども無知に非ず。

 

「えぇ。勿論。あの戦士と戦っている最中、明らかに私の身体能力は下がっていた。おそらく奴は対悪のデバフを持っています。気づいたのは本当に偶々ですが。あの『白銀』が現れてから、明らかに周囲の天使の気配が強くなったように感じました。最初は、破滅の王の持つ滅亡の夜の逆、周囲の善性の存在を強化するスキルでも持ってるのか、と思いましたが…」

 

「なら、どうしてバフスキルではなくデバフスキルだと思ったのでありんすえ?」

 

漆黒のボールガウンを着た、真紅の瞳を持つ少女が疑問を投げかける。

その少女の名は『シャルティア・ブラッドフォールン』。可憐な姿を持つ彼女は、その見た目とは裏腹に、守護者の中でも最強である、真祖だ。

 

「シャルティア。私の使えるスキルの中に、『悪魔の諸相:触腕の翼』というものがあります。これは射出可能な羽を生やすスキルなのですが、これから射出される羽は射出された瞬間に私と別個の生物扱いになり、カルマも設定されます。そして、それは何故か『中立』。…不思議なことに、この羽の射出速度がいつもよりも速くなったように感じたのですよ。そして、戻ってきてから検証して気付きました。羽が強化されたのではなく、私が弱体化したことで相対的に速く見えていたことに。」

 

悪魔に似つかわしくない、優しい声色でシャルティアに応える。

一拍置いて、ヤルダバオト─デミウルゴスは全体に向けて語る。

 

「相性は最悪です。私の総合耐性は守護者の中でも最高値ですが、それさえも貫通して対悪のデバフを押し付けてきました。それも、数レベル相当のレベルダウンに匹敵する。その上敵の手数が多すぎる。アルベドやコキュートスのような純戦士職であれば捌き切れるのでしょうが…私では、攻撃する前の出始めを一つの武器で潰され、その間に他の武器で攻撃され、と手数で完全に押し切られます。しかも火力も伴っています。召喚で対抗しようにも、魔将未満では盾にすらならないことは今回の戦いで立証されました。では、スキルで対抗しよう、と考えても搦め手系の物はほとんど無効化されてしまいました。単純に素の能力値が低い私では勝負にならないでしょう。あれを殺すのならば、シャルティアやコキュートス、アルベドやセバスのような相手が適任でしょう。特にコキュートスやセバスは位相的にも適任かと。」

 

「しかも、相手は相当余力を残している、と。スキルや魔法も殆ど晒していない、か…厄介だな。ついに現れたか、プレイヤー…」

 

遂に、大墳墓の主人が口を開く。

 

「デバフスキルは、有り得るとしたら『聖域のオーラ』や、『清浄なる空間』、あとは『審判領域』などだろうか?もしくはフィールドエフェクトを展開するアイテムなど、か。デミウルゴスが喰らったであろうデバフはアルフヘイムの高原の一部の物に似ている…」

 

人差し指でコツコツとテーブルを叩きながら話し続ける。

 

「十三英雄、か…あれと同じ強さのものが他にも十三人…いや、それ以上いるかもしれない、ということか。白銀は最強であったとされているから全員が全員あそこまでの強さでは無いと思うが…それは楽観的すぎるな。」

 

資料をめくる音だけが聞こえる。

主人の話を遮ることなど出来はしない。

 

「それに、あの白銀よりも、法国の部隊の方がよっぽど恐ろしいな。白銀の強さはユグドラシルで説明できるが、彼らはそうでは無い。」

 

(『魔法上昇』、か…本来ならデミウルゴスにダメージを与えることは不可能なレベル帯の存在が、それを可能にした技…あれをカンストプレイヤーが習得していると厄介だな。いや、その可能性は高いな。法国にはプレイヤーがいる可能性が相当高い…危険だが、そろそろ接触するべきか?)

 

アインズは再び頭が沸騰しそうなほどの怒りを思い出し、そして沈静化される。

友人の残した大切な子供達を傷つけた敵への怒りが。許せるはずがない、許せるわけがない。殺さねばならない。

敵との和解?おそらく無理だろう。そもそもの話は、敵が先にこちらに手を出してきたような物だ。

こちらはちゃんと、死んでもいい犯罪者に手を出したというのに、エントマを人喰いの化け物だとして攻撃してきたそうじゃないか。エントマも、初めは戦わない意思を見せたと言っていた。

 

思い出されるのは、ユグドラシルでの異形種狩り。

ユグドラシルが現実になったような世界なのだ。人間種の世界ではそれはユグドラシルよりもひどくなっていることだろう。

そんな、いつ大切な子供達を傷つけるとも知れない敵と手を取れるものか。

 

敵の戦力がわからないうちは笑顔で接し、隙を見せれば後ろ手に隠したナイフを突き立てる。

大切なものを傷つけるかもしれない、そんな存在を許してはおけない。大切なもののためなら他がどれだけ苦しんだって構わない。

 

子供達を傷つけてしまった自分の不甲斐なさにも腹が立つ。

自分は、このナザリックの主人として、上手くやれているのだろうか。

 

 

 

「えぇ、ですから法国は最優先で滅ぼすべきです。それを見越して、アインズ様は今回の作戦を承認したのでしょう!」

 

「え」

 

「アインズ様の目的である『世界征服』。その上で、スレイン法国は現状最大の障害になっています。他の国家であればどうとでもできますが、絶対的な精神的支柱のある国家は屈服させるのが面倒極まりない。その上、彼らが残っている限り他の人間種国家はいつまでも抵抗し続けることでしょう。大変愚かしい。」

 

「だからこそ、ここでヤルダバオトという虚像を作り出し、ナザリックの存在は表に出さずにスレイン法国の強さを図ると共に、国力も削ぐ。皆、こちらの映像を見てくれ。」

 

水晶の画面に映像が映し出される。

そこには、統一感のない装備をした人間が悪魔と戦っている映像が映し出されていた。

 

「ゲヘナ作戦の後から、王国や法国の各地に《最終戦争・悪》を使える悪魔を派遣し続け、それにより得られた情報です。ここに写っているように、スレイン法国はまだ何か切り札を隠し持っています。実際、今写っている彼らは相当厳重に隠されていました。ニグレドの魔法でようやく戦闘映像の一部を獲得できましたが、それでも一瞬だけです。ただ、悪魔がどれも相当な速度で殲滅されていることから、プレアデスクラスの強さがあるのは確実ですが。一応この世界では対応が難しい60〜70レベル相当の悪魔もいたのですがね。」

 

「この裏で、腐敗の悪魔のような悪魔を穀倉地域に飛ばして食糧供給を断とうとしてみましたが、魔法的防御がかかっているようで思うようには進んでいませんが、まぁ想定内です。この他にも手癖の悪い悪魔を大量に召喚して、嫌がらせ程度ですが、低級のアイテムを奪ってひたすら破棄したりと、地味ながらも無視できない方法で向こうの対抗手段を探っています。」

 

「ちゃんと証拠隠滅はした?」

 

女淫魔が軽口を投げかけるように言う。

 

「勿論。今頃向こうは混乱しているのでは無いでしょうか?なにせ、彼らの知らないところで知らない組織の間で勝手にGvGが始まっているように見えるのですから。」

 

「へぇ。それで、次の段階には何時ごろ移るつもり?」

 

「すぐにでも。そろそろ法国側もアベリオン丘陵の異変には気づいていることでしょう。亜人連合軍を使ってヤルダバオトには一度法国と戦争してもらいます。勿論、この時ナザリックの資材は殆ど使いません。動かせる魔将28体は全て使ってしまいます。あれらは召喚モンスターですので、強さ的にも損害的にも丁度いいでしょう。」

 

「さて、ナザリックとして戦うにしてもしないにしても、情報収集は必須。この方法ならナザリックまで辿り着くことは不可能。…さて、お手並み拝見といきましょうか。」

 

 

 

 

 

───────────────────────────────

 

292120日目

 

王都を襲った悪魔の群れ。それに関する対策会議が行われたが…まだ分からないことが多すぎる。

プレイヤー関連なのは確実だが、悪魔だって特徴だけでは誰だかわからない。有名なプレイヤーならまだしも、そうでないようなので誰も知らないようだ。

そしてもう一つ少し不味い事実が発覚している。あの時、王都内では悪魔、そして我々以外にも別の組織が動いていたようなのだ。

と、言うのも情報系魔法を使って捜査をしたところ、王都内の一部に、第十位階相当の魔法が使われた痕跡があったのだ。それも戦闘のために。

かなり念入りに隠されていたせいで、どの様な存在が戦っていたかは不明だが。

 

今回の揺り返しではギルドが複数来ている?悪魔の所属する組織と謎の組織は敵対している?わからないな…

ヤルダバオトを見つけようにも相手は中々慎重な様で発見できていない。メイド服を着た蟲も同様に、だ。

 

どうするべきか…

 

 

292121日目

 

今の不安定な情勢で、キーノを王国に置いていくわけにはいかないな…できれば青の薔薇はフェルンオストで保護したいが。

だが、彼女らもアダマンタイト級冒険者として王国から離れるわけにもいかない、か…

女性だけで構成されたパーティ。…鎧にボイスチェンジャー載せたら行けないか?バ美肉…いや、リ美肉か?

 

いや待て、適当な女性型の天使を召喚して…あ、そういえば女性型の天使ってレベル70以上の智天使か熾天使にしかいないんだよなぁ。金が無い…ッ!

いや、ここはケチるべきではないな…ちゃんと80レベル相当の天使を召喚して…いや、足りないな…そうだ!鎧の中に適当な見た目のアヴァターラぶち込んで誤魔化せばいいんだ!私は天才かもしれない。

 

はい、受付さん。青の薔薇の新入りの白銀です。後隣にいるのは『慈愛の智天使』です。マーシーちゃんです。レベル82智天使で、HPの譲渡が行える上にHP回復速度が尋常がないほど早い天s…人だぞ!回復魔法じゃないから力の信奉者で使用不可にならないの偉いぞ。

いやどこから見てもモンスターだろって?ははは、いやだなぁ。ちょっと背中から羽が生えてるだけじゃないですか。

 

白銀、お前兜を取って顔を見せろって?表情が一切動いてないって?

ははは、いやだなぁ。ちょっと表情筋が硬いだけじゃないですかははは。

 

とりあえず、鎧の私が近くにいればコンマ1秒もかからずに本体が来れるしなんならワールドアイテム使われても世界移動で逃がせるから何とかなるだろう。

 

実際、今の状況で青薔薇が王国から消えたら多分王国滅ぶしな。どうしてこの国はこんなに不安定なんですか?

 

 

292124日目

 

悪魔に関する対策会議で、ユグドラシルのパワードスーツを着た男に出会った。

すわプレイヤーか!?と思ったが違った。暗黒騎士の子孫な様だ。と言うことは奴が家に遺していったアイテムか?とも思ったが、普通に遺跡で見つけたもののようだ。

 

アズス・アインドラ。

このパワードスーツの中に入っている男、時々評議国にお忍びで飲みにいった時に一緒に飲むあいつじゃねえか。え、あいつアダマンタイト級冒険者だったのか、ただの人柄のいい酒好きの兄ちゃんだと思ってたぞ。やけに周辺国家の裏事情に詳しいと思ったがそういうことだったのか…

 

そういえば、会議中、王国の王女、ラナー、だったか?が部屋に入ってきた時、何やら嫌な予感がしたから王女の影目掛けて槍を突き刺したら案の定悪魔が出てきた。影の悪魔か。厄介な…

 

いやぁ、危ない危ない。危うく王女が暗殺される所だったぞ。警備ガバガバじゃないか、大丈夫かこの国?

とりあえず青薔薇の皆には、王女だろうが信頼できる相手だろうが、いつどこで誰から漏れるか分からないから情報は漏らすなと言っておかなければ。第十位階には記憶を読む魔法さえ存在する。下手に情報を与えるのは与えられた相手を危険に晒してしまうことにもなる。

 

 

292128日目

 

ヤルダバオトが動き始めた。

王国や法国内で毎日のように悪魔が出現する様になった。おそらく敵は《最終戦争・悪》を使える悪魔を国内に放っては転移で逃げてを繰り返しているな…あの魔法で召喚される悪魔の中には、難度200を超えるものも存在する。法国には単騎で対応できる戦力が十数名いる上に、聖典であったら部隊として出撃すれば対処できる。だから被害は少ない…が、王国はそうもいかない。

 

幾つかの都市は半壊しかけたと聞いている。

法国で発動された《最終戦争・悪》は、ちゃんと最終フェーズまで進めて難度の高い悪魔を召喚していたが、王国内では難度200相当をキャンセルして難度100相当の数を増やしている様だ。だから強者と呼べる様な悪魔はいない…が、それでも対応できていない都市が多い。

 

というかオリハルコン以上の冒険者がいない都市は軽く絶望みたいになっている。…この前港湾都市で竜に変身している女神官がいたが絶対気の所為だろう。この辺りはまだ白金教に汚染されいないはずなんだ、そのはずなんだ…

 

一応法国が支援しようとしているが…どうして君たちは自分の国が滅ぶ瀬戸際なのに政争を繰り返しているのだ!?貴族は領民を守るのが務めなんじゃないのか!?糞蜥蜴ですら領内に敵が出現したときは戦っていたぞ!?

 

王国が完全に魔界である。

一部の都市では、突如現れた謎の戦士が悪魔を殲滅していった、との報告もある。これは例の謎の組織の戦士、なのか?全く尻尾は掴めないが…

 

フェーズキャンセルをした最終戦争・悪なら対応できる都市も多い様だが、一部の都市ではちゃんと最終フェーズまで進めた魔法も発動されているようだ。そうなった場合、アダマンタイト級冒険者にしか対応できない。

それも、青薔薇しか無理だ。アズスのパワードスーツ。あれは確かに強いが、それでも難度180相当が限界だ。とりあえず余っている強化パーツを幾つか渡して、《第十位階天使召喚》やら《第十位階怪物召喚》の様な化け物には化け物ぶつけるんだよ理論で何とかできる様にはしたが、それでも王国は圧倒的に手数が足りていない。

 

糞、糞が!完全にペースが向こうに握られている。こうなるぐらいだったら出方を伺うよりも、最初っから魂ごとあの悪魔吹き飛ばしておくんだった!

 

法国が支援しようにも、法国の方にはちゃんと強力な悪魔が何の前兆もなく召喚されている。

今は都市には被害がない様だが、それでも聖典を国外に派遣する余裕はない。スルシャーナ達が動けば解決はする、が…こんな雑兵相手にスルシャーナ達の力を晒すことはできない。最小限の支出で最大限の成果を相手に与えることになってしまう。

 

…どうするべきか。

ヤルダバオトの目的はおそらくこちらの戦力把握と運営費の調達、後は食料調達か。

そのことを考えるのならば、王国そのものを消し去ってしまった方が世界としては利益が出る…だが、私にその選択肢は取れない。

100を救うために救うことのできる1を切り捨てる。それをすれば私は糞蜥蜴にも劣る外道に落ちてしまう。

友に顔向け出来ない、クソッタレな肉の塊になってしまう。

 

であれば、取れる選択肢は何か。簡単なことだ。

敵の本拠地を見つけて叩く。それだけだ。

 

 

292130日目

 

このメンバーで集まるのはいつぶりか。

八王の時に結んだ竜王同盟。彼らも彼らで今回の揺り返しについては調べていた様だが…やはり、全ては大陸極西部で起きているな。中央部や大陸外部では何も起きていないようだ。

 

現状動かせる戦力…仮に敵が八王クラスだったとして、勝てるのだろうか?

あの戦いは無数の竜王の死の上に成り立ったものだ。私はあの時より強くなったとはいえ、今の戦力で勝てるのか?

 

七彩の竜王から、再びビーストマン達が不審な動きを見せているとの報告もあった。いつもなら無視する程度の事態でしかないが、今、この瞬間というのが不気味である。

 

 

292135日目

 

スレイン法国が、ついにヤルダバオトの尻尾を掴んだ。

アベリオン丘陵。ヤルダバオトはそこの亜人部族を束ねてなにかをしようとしている様だ。

悪魔と亜人の混成軍。これが動けば周辺国家は悉く滅び去るだろうな。

 

とりあえず適当な鎧を一騎潰して偵察に向かわせるか。

十中八九目的はスレイン法国への尖兵にする事だろうが…

 

 

292137日目

 

なるほど。効率を考えればそれは手段の一つにはなるだろうな。悪魔の価値観ならそれが普通なのかも知れないな。

…はは、ははは!貴様らは生きていてはいけない生き物だ!その悪虐さ、その残虐さ!それはいつか必ず私の大切なものを傷つけるだろう!

 

あぁ、いいだろう!その挑発に乗ってやろう!貴様らがなにをしたいのか、なにを思っているのかなど、知ったことか!

やはり貴様は私が殺さなければならない存在だ、滅ぼさなければならない存在だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

「法国の皆さん、ご機嫌よう。」

 

空を埋め尽くすほどの黒。

地に蠢くは魑魅魍魎。悪魔と亜人の群れ。血と暴力に飢えた獣が胎動する。

 

城壁の上に並ぶ兵士は目を見開く。

未だかつてここまでの数の敵が法国の地へ侵入したことがあっただろうか。

誰かが唾を飲み込んだ音がした。

 

「私の名前はヤルダバオト。神を信じる愚か者達よ。踊りなさい。抗いなさい。そして、泣き喚いて地に堕ちなさい。」

 

「その叫び声が私の心を癒す。悪虐こそ我が喜び。」

 

「さぁ、始めましょうか。《魔法三重最強化・隕石落下》」

 

法国史に残る戦いの中でも最大規模の戦闘、悪魔との戦いが、この瞬間に始まった。

 

 

 

 

 















感想、評価などありがとうございます!励みになります!

年末は忙しいため、今後更新が急に滞るかも知れません。大変申し訳ありません。許してください、何でも(以下略





ここから先は蛇足

リ美肉(リアル美少女受肉)。ただし実際には美少女になったわけでも擬人化したわけでもなく中にゴーレムをぶち込んだだけのものとする。原作で言われていたゴーレムにスピーカーを乗せる裏技みたいなものですね。


ノリノリで演技するヤルダバオトさん。
流石にヤルダバオトだけじゃナザリックまでは辿り着けないよね、って言う状況。
この世界線だとラナー王女ですらナザリックの存在は知らないです。ただヤルダバオトのバックに何者かがいるのは流石に分かっていますが。陽光聖典がガゼフを襲撃しなかったせいで墳墓の位置の予測の材料がないからですね。
ナザリックの強い点は、平均戦闘力が高いこと。最強の一がいても、千の強者が別の場所で暴れ回れば多数は足りなくなる。

漆黒聖典は次回活躍します。

Q.この話の主人公は?
A.この世界に生きる人々。初期設定だとツアーはアーカードみたいな性格になる予定だった。ならなかったけど。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。