とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。   作:SUN'S

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第11話

○月Å日

 

早朝、ジョナサンの修行を見学する。

 

かつてチベットで会得したとに語るウィル・A・ツェペリの言葉に耳を傾けながら、私の〈レヴィー・ブレイク〉とは違うと認識する。

 

ツェペリ男爵の話す内容。それこそ波紋とは人体の未知の部分を使う独自の鍛練をクリアしたものにしか扱うことは出来ないのだ。

 

その波紋エネルギーを生み出す源こそ呼吸だ。波紋エネルギーは血液の流れを利用し、血液の流れは波となって波紋を起こす。

 

そのため波紋エネルギーの要となる喉や肺、心臓は最も重要な器官だ。私も使えれば手助けになれると考えたけれど、私の心臓では戦うことも波紋エネルギーを生み出すことは出来ない。

 

だが、その原理は理解した。

 

ジョナサンの助けになりたいと言うロバートの肉体に〈レヴィー・ブレイク〉で『波紋を起こす呼吸のやり方』を挟み込めば良いのだ。

 

私はエリナに頼まれていたお弁当の入ったバケットを川辺に置き、ツェペリ男爵にも私のお屋敷で作ったサンドウィッチがあるので宜しければ食べてくださいと伝える。

 

○月ヱ日

 

ツェペリ男爵はロバートが波紋を使えるようになったことに驚きつつ、戦力が増えるのは有り難いとジョナサンと一緒に修行をつけている。

 

私もディオ・ブランドーの痕跡を調べながら、目撃情報のあったところへ赴き、痕跡や不可解な出来事の有無を尋ねる。

 

おおよそ分かった事は車椅子の男と、それを押す東洋人に出会ったらミイラにされるという噂話だ。それも若く美しい女性ばかりを狙い、ほとんどの女性が家から出なくなってしまった。

 

そう私に教えてくれたお爺さんは杖をつき、裏路地へ入ったかと思えば忽然と消えた。

 

まるで最初から居なかったかのように、もしや彼もディオ・ブランドーの被害者の、そう考えたがお爺さんの話と辻褄が合わなくなる。

 

私はジョナサンたちへ知り得た情報を渡すため、車椅子の車輪に『加速』を加える。馬よりは遅いけれど、普通に押し動かすより早い。

 

○月μ日

 

ジョナサン、ロバート、ツェペリ男爵、彼らを見送るふりをして〈レヴィー・ブレイク〉を使う。本から抜粋するのは『今の死という運命に逆らい、死は一度だけ未来へ失われる』だ。

 

人体の秘められた能力を使えるとはいえ傷つけば死んでしまう。だからこそ私は一度限りの命(・・・・・・)を無理やり繋ぎ止める鎖を三人に挟み込んだ。

 

そう、この『文章』の力は凄まじく、ほんの数秒前に失われた生命なら繋ぎ止められるのだ。私がジョースター卿を救った時のように、この『文章』を挟み込めば彼らは生きて帰ってくる。

 

私に出来るのはこれだけだ。

 

どうか無事に帰ってきて……。

 

 

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