とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。 作:SUN'S
◇月+日
リサリサ先生と一緒にランチを楽しみながらジョセフとシーザーが修業の最終試練へ辿り着けるか、あるいは「柱の男」がやって来るのか、そのどちらかだと密かに聞かされた。
アタシは波紋の戦士と違って「柱の男」に対抗する手段が〈レヴィー・ブレイク〉のみ。しかも本を手放さず、しっかりと持っていなければ能力を使えない。10メートルという射程距離、奴らからすれば一歩踏み込む程度の間合いだ。
つねに『キャラクター』を出し続けたり出来れば違うのだろうが、アタシは無理な事を続けるつもりはない。尤も『スーパーマン』を出せば浮遊したり、ビームを撃てる。
アタシの言う10メートルは味方へのサポートを最適に行える距離の事だ。いくら『キャラクター』が強くても出せるのは『ひとり』だ。
いきなり〈レヴィー・ブレイク〉へ波紋を流してきたリサリサ先生に驚く。
アタシの身体と〈レヴィー・ブレイク〉は繋がっている、そう伝えたはずなのに、リサリサ先生は何もなかったかのように波紋を走らせる。
しかし、とくに身体に変化はない。
◇月#日
今日だけで沢山の出来事があった。
ロギンズ先生とジョセフがエシディシと交戦しながら、辛くも二人で勝利し、ロギンズ先生は片腕と肺にダメージを受けた。
ジョセフが死にかけているロギンズ先生を運びながら急患だと騒ぎ、ロギンズ先生をアタシの借りている部屋に連れ込み。
アタシが〈レヴィー・ブレイク〉を使ってロギンズ先生を治療している間、スージーQがエシディシに身体を乗っ取られ、あろうことかエイジャの赤石を奪われるという事態だ。
シーザーとジョセフの機転でエシディシは倒せたものの赤石は何処かに送られてしまった。少なくともアタシの一日で起こりそうな、騒動の範疇を軽く越えているのは確かだ。
◇月♀日
早朝、みんなで仲良く赤石を追う。
ジョセフの膝元に乗せられているのは不満だが、巨漢の先生ふたりに挟まれている後ろのシーザーに比べれば、まだマシな方だ。
しかし、ちょっと窮屈なのは本当だ。ジョセフもアタシの髪を鬱陶しそうに押さえているが、あまり触らないでくれないか。
アタシだって髪型を気にする。
あとお前のポケットから漂ってくる植物油、かなり臭いが酷い。粗悪品でも買わされたのかと聞けば、自分でブレンドした特製品だと語り始めた。
そういう話は後で聞いてやる。とりあえず、その太い腕を上げたり下げたりするのをやめろ。すごい圧迫されているような気分になる。
アタシの言葉に文句を言いながら、ドアを腕かけ代わりに外を見るジョセフにもたれ掛かり、少し眠ると言って目を閉じる。
やはり、心臓の辺りが気持ち悪い。アタシはジョセフたちの戦いを見届けられるのか。そんなことを考えながら胸を押さえる。