とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。 作:SUN'S
俺を〈
ひとつ、やつは誤算をした。いかに肺活量が俺より凄かろうと四宮文月の〈レヴィー・ブレイク〉によって『
あの女と出会って二日三日の間柄だが、咄嗟の判断力はずば抜けてやがる。じじい共は、やはり四宮の祖母と似ていると嬉しそうに話しているが、俺は一張羅の学ランをずぶ濡れにされた。
「空条くん、これ使う?」
「…ああ、恩に着る……」
四宮から花柄のタオルを受け取り、海水に濡れた髪を拭う。花京院とポルナレフは浮かんでこない海の男を探している。少なくとも海底の岩盤に埋もれてるんじゃあ引き上げようがない。
「あ、ついでに学生服も乾かすね」
こいつはスタンド能力をアイロンか洗濯機だと思ってやがるのか?と呆れながら、しっかりとアイロン掛けされた洗い立てのように着心地のいい学ランを四宮から受けとる。
しかし、四宮のやつ落ち着きがねえ。
さっきから何をして、こ、こいつはっ!?
〈オラァ!〉
「おい、さっさと身体を『戻しな』!」
「…はぇあ…っ…」
あの野郎、俺に負けた腹いせに四宮を狙いやがった。あと数分、小型のヒョウモンダコに気づかなかったらヤバかった。じじいたちのところへ四宮を追い返し、甲板に落ちてくる魚を投げ返す。
〈数時間後〉
花京院は船酔いに苦しむ四宮を介抱しながら、俺やポルナレフとポーカーをする。強運、幸運、どう言い表そうと考えるのは勝手だ。だが、花京院へ渡る手札には必ずと言っていいほどキングがいる。
流石の花京院も不自然だと思ったのか。四宮から少しだけ離れる。すると、どういう訳なのか。俺の手札にキングが集まり始めた。
「成る程、四宮さんは幸運体質なのか」
ポルナレフは不思議そうに船酔いに苦しむ四宮を見下ろし、花京院の話す幸運体質の実話や噂を細かく説明してくる。
こいつ、意外とおしゃべりなのか?
「つまり、文月の近くにいると運気が好き勝手に上がり続けるのか?」
「少なくとも僕は幸運の加護を受けた」
「それじゃあ、この三人の中の誰かは必ず勝利の女神様に愛される訳だ。ちょいと俺も女神様の加護を試してみるか」
なんとも言えん内容だが、ポルナレフは四宮の寝ているベッドに腰掛け、〈
「ロ、ロイヤルストレートフラッシュ!?」
「…やれやれだぜ…」
そっと学帽を深く被り直す。