とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。 作:SUN'S
♡月∬日
ジョセフさんが空を飛んだ。
私たちの目の前にいる鋼入りのダンのスタンド能力だそうだ。空条くんのラッシュを受ければジョセフさんにも反映される。
このスタンドは厄介だ。
そう、私が居なければ、みんな手こずっていただろう。いくら小さなスタンドを体内に潜ませようと、私の〈レヴィー・ブレイク〉は『昨日』へ戻る。
私の言いたいことを理解したのか、空条くんは拳を鳴らしながら一歩前へ出る。ジョセフさんは、さっきのラッシュを忘れられないのか、かなり空条くんの行動に焦っている。
ジョセフさん、私がいるかぎり貴方にダメージは来ることはありません。それに、あんまり暴れすぎると、うっかりと私がジョセフさんから手を離してしまうかもしれないですよ。
そう伝えるとピタリと動きを止めた。
みんな、その陰湿で姑息な鋼入りのダンをやっちゃってください。私の言葉に呆れながらスタンドを出現させ、一斉にそれぞれの攻撃を放つ。
ジョセフさんはオーマイゴッドと言い、シーザーお祖父ちゃんは段々とアシュリーお祖母ちゃんに似てきたと笑って喜んでいる。
♡月∇日
花京院くんが可笑しい。
誰かが着いてきていると後ろを警戒しているのだ。それでも私をラクダに乗せてくれたり、手綱を握って進む方向を示してくれる。
それは助かるし、素直に嬉しいけど。私たちが一緒のラクダに乗る必要はあったのだろうか。そう考えながらも花京院くんに操縦を任せ、時おり水筒の飲み水をストローで飲ませてあげる。
ジョセフさんは懐かしいものを見るように、シーザーお祖父ちゃんは憎らしそうに花京院くんを睨みつけ、スタンドを構えて消したりを繰り返す。
アヴドゥルさんとポルナレフさんは花京院くんの警戒心を和らげるため、それとなく周囲を見張ってくれている。しかし、空条くんの〈
もしかしたらすごい能力を持つスタンドなのかもしれないと花京院くんに話す。それにしても今日は暑い。今すぐにでもセーラー服を脱ぎ捨てたい。
まあ、流石にそれはしないけれど。
♡月∂日
花京院くんの感じた視線は本物だった。
まさか〈
もしも空条くんたちが気づかなかったら私は確実に倒れていた。あんな暑いところ、しかも複数の巨漢に囲まれていたんじゃあ小柄な私は酸素が足りなくて気絶してしまうのも仕方ない訳です。
そう夜番をしてくれているアヴドゥルさんに話したら、なんとも言えない顔をしている。ああ、いや、べつに責めている訳じゃないです。
あれは仕方ない状況でしたのでファーストキスをケチって死ぬより、さくっとキスして死なずに済んだのなら安いものだと思っていますよ。
流石に唾液の交換は堪えたけど。
まあ、私が生きていられるのは、その唾液のおかげですからね。それで、私に無理やりキスして唾液を飲ませたのは誰なんですか?
空条くんも花京院くんもポルナレフさんもシーザーお祖父ちゃんもジョセフさんも答えてくれないんです。私は、脱水症状で気絶していた私の事を助けてくれた人にお礼をしたいだけなんですよ?
ねえ、ちょっとだけ教えてくれませんか?