とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。   作:SUN'S

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第30話

♡月≦日

 

早朝、花京院くんの叫び声が聞こえた。

 

どうしたのだろうかと考えながら寝癖を櫛を使って解かす。シーザーお祖父ちゃんの私を呼ぶ声を聞き、セーラー服を着る。

 

私の妹たちは大丈夫だろうか。私がいなくて泣いていないだろうかと不安に思う。ジョセフさんがセスナの持ち主と口論している。

 

どうやら赤ちゃんが熱を出してしまったそうだ。ゆっくりと〈レヴィー・ブレイク〉を開いて、赤ちゃんが風邪を発症する前に戻す。

 

私の行動に首をかしげる村の人たちに看護婦の卵ですと誤魔化し、一週間はスタンドの能力が持続するように本の切れ端を赤ちゃんの服に忍ばせる。

 

よし、これでもう安心です。

 

アヴドゥルさんが素晴らしい手際だったと褒めてくれ、私も嬉しくて笑ってしまう。それにしても生後十一ヶ月ぐらいなのに「歯」が生えてるなんてすごいわね。

 

♡月&日

 

私が一時の安らぎを得るためアヴドゥルさんの私有地へ寄ることになった。小さな孤島らしく色とりどりの花や草が生い茂っている。

 

しかし、すごい場所だ。

 

一日だけとはいえリッチな気分を味わえる。これは、アヴドゥルさんの私物だろうか?とフジツボまみれのランプを拾う。

 

すこし汚いけれど、フジツボを剥がせば綺麗になる。そう思いながらランプを擦った瞬間、へんな生き物が私の目の前に現れた。

 

私よりも大きな身体のランプの妖精を見る。願いを言ってみろと語りかけてくるカメオを見上げながら、私の欲しいものを考える。

 

だが、これと言って欲しいものはない。

 

私はスピードワゴン財団のお嬢様で、ツェペリ社の社長令嬢である。私はお金に困っていないし、なにかが欲しいと言ったら、その会社ごとシーザーお祖父ちゃんに買収される。

 

とくに欲しいものは無いかなと答えて、そっとランプを地面に置くだけ置いて船に戻る。なにか後ろで言っているけど、本当に欲しいものは自分の力で手に入れるから必要ないのだ。

 

♡月≒日

 

私が寝ている間にDIOの刺客と戦っていたらしく、ポルナレフさんが噛み傷を負っていた。あの〈銀の戦車(シルバーチャリオッツ)〉より速かったのかと驚きつつ、ポルナレフさんの怪我を治す。

 

アヴドゥルさんは怪我はしていないけれど、ポルナレフさん曰くホル・ホースに撃たれた後遺症なのか下品になっているそうだ。

 

流石の〈In My Time of Dying〉でも人の性格は変えられない。そっとポルナレフさんの肩に手を置き、ふるふると首を振って無理だと伝える。

 

私たちのやり取りにジョセフさんが呆れ、さっさと潜水艦に乗り込むように言ってくる。いや、私はスカートだから最後でいいよ。

 

その言葉を聞いて先に行かせようとするポルナレフさんを睨む。ちょっとしたお遊びは付き合うけれど、そういうセクハラは嫌いだ。

 

花京院くんの〈教皇の緑(ハイエロファントグリーン)〉にお姫様だっこで引き上げてもらい、直ぐに壁際に移動する。

 

もうポルナレフさんには背中を向けない。

 

 

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