とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。   作:SUN'S

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第32話(モハメド・アヴドゥル(オインゴ&ボインゴ))

なにやら承太郎の様子が可笑しい。

 

お見舞い品やプレゼントを選ぶため、花京院を連れてショッピングへ行っていた四宮さんが戻ってきてからというもの、ずっと挙動不審だ。

 

チラチラと四宮さんを見ている。ごくりと唾液を飲み込んだり、どうも普段の承太郎と比べると不自然だ。なにかしらのスタンド攻撃を受けているのか?

 

そうジョースターさんに伝えると「承太郎も年頃なのだろう」と小声で言ってきた。なるほど、そういうことかと納得する。

 

私の微笑ましいものを見る顔に首をかしげる四宮さん。日本の女性は奥ゆかしく慈愛に満ちている。イギーをあやす姿、花京院や承太郎と語らうところを見れば有り得ない事ではない。

 

「承太郎、こいつなんてどうだ?」

 

「な、なにが、だぜ」

 

「そう隠さんでも良いじゃあないか」

 

なかなか上手い誘導だぞ、ポルナレフ。ジョースターさんも悪のりして追撃し、不思議そうに私たちを見る四宮さんの鈍さに笑ってしまう。

 

まあ、それもいいさ。

 

こういった何気ない日常を実感できるということは、とても素晴らしい事だ。ポルナレフは話題を巧みに変えて、承太郎の想いを引き出そうとする。

 

〈数時間前〉

 

「お、おおにいぃちゃん」

 

「なんだ、弟よ」

 

俺がついていてやらないといけない。ちょっと変なところもあるが、大切でかわいいボインゴがプルプルと震えながら〈トト神〉を見せてきた。

 

〈オインゴとボインゴは仲よし兄弟!承太郎たちを倒したらDIO様に褒めてもらえる。でも、四宮文月のスタンドがいるかぎり、僕たち兄弟は承太郎たちを倒せません!〉

 

ふむふむ、それで?と内容を読みながらボインゴにページを捲ってもらう。

 

〈な、なんと、四宮文月は承太郎にキスをされて恥ずかしさのあまり逃げてしまったのです!これなら承太郎を倒せるぞ~!〉

 

日本の女性は恥ずかしがりだと聞いていたが、ただのキスだけで、そこから逃げ出すなんて可愛いところあるじゃあないか。

 

〈元の時間へ戻る〉

 

まさか、こいつにキスするのは俺か!?

 

ボインゴの〈トト神〉で予言された運命は絶対であり、それから逸れることは許されない。よし、よおぉーし、キスぐらいしてやるさ。

 

「空条くん、どうしたの?」

 

よく見ると可愛いじゃあねえか。そんなことを思いながら車体の揺れを利用してキスした瞬間、ジョースターたちが雄叫びをあげる。

 

「ば、ばかぁー!!」

 

それだけ言い残して車を飛び出す四宮文月を眺める。ふっ、ずいぶんと乙女なやつだ。ポルナレフのやつが追いかけてやれと言うので、わざとらしく走って追いかける。

 

しっかりと爆弾は設置してあるんだ。後ろで爆発する音が聞こえた瞬間、そこで俺の意識は真っ暗闇に消えた。

 

〈一時間後〉

 

元の学生服で戻ってきた承太郎に四宮さんからの返事はどうだった?と聞けばなんの話だと聞き返され、さっきの承太郎はなんだったのか。

 

それが話し合われる。

 

花京院と帰ってきた四宮さんは恥ずかしそうに承太郎から視線をはずし、花京院の影に隠れてしまう。私たちは何と話していたのだ。

 

「おい、面倒事はこりごりだぞ」

 

 

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