とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。 作:SUN'S
♡月$日
イギーちゃんと鳥のおかげでヴァニラ・アイスを倒すことが出来た。もっとも決定的な一撃を与えたのはアヴドゥルさんとポルナレフさんだけど。
私もそれなりに頑張ったつもりだ。
どうやったらスタンドに入れるのかを聞く前に倒してしまったのは勿体なかった。灰となって消えるヴァニラ・アイスに黙祷を捧げる。
そういえばヴァニラ・アイスが、この鳥のことをペット・ショップと呼んでいた。試しにペットちゃんと呼び掛けると頭に乗った。
アヴドゥルさんは頼もしいた護衛が出来たと笑っているが、イギーちゃんは不満そうに腕の中に収まっている。あとでガムをあげるから我慢してね。
そんなことを言いながら歩いていると、気がつけば私だけが動けていた。ペットちゃんもイギーちゃんも動いておらず、ポルナレフさんたちもビデオの一時停止のように動かない。
これは、どういうことだろうか。
私の疑問に答えるように現れた人こそDIOだ。出会い頭にビンタを放ち、あっさりと空振ってしまう。そこは決めなさいよと恥ずかしさを隠しながら、私はDIOを睨み付ける。
よくも私のかわいい妹たちに変なウイルスを移したわね、その罪は貴方の命で償いなさい。私の言い分に納得しながら、私では決して自分を殺せないと宣うDIOを睨む。
♡月≦日
いま、私はDIOと向かい合っている。
私に高祖母の話を聞かせてくるのは何かの儀式なのかと考える。だが、どうもジョセフさんたちが言っているような悪い人には見えない。
そう思いながらもDIOの「君のスタンドを出してくれ」という言葉に従って、手もとに〈レヴィー・ブレイク〉を出現させる。
ゆっくりと確かめるように表紙を触る。
私のスタンドは、高祖母とは似て非なるものだ。DIOの首から下はジョセフさんや空条くんのご先祖様の身体で、私の「本」を交える。ようやく三人一緒だった時のことを思い出せるよ、と話してくれた。
そう彼が呟いた瞬間、私は吹き飛んだ。
私の「本」が、お祖母ちゃんたちの〈レヴィー・ブレイク〉が奪われた。いや、私が持ち主なのは感覚的に分かるけど、こっちに呼び戻せない。
♡月Κ日
これは最悪の結末だ。
私のスタンド〈レヴィー・ブレイク〉の能力を無理やり引き出すDIOの動きをジョセフさんたちは捉えきれていない。辛うじて空条くんは見えているのか、花京院くんと一緒に応戦している。
シーザーお祖父ちゃん、ごめんなさい。
DIOの投げたナイフを拾い、心臓に突き刺す。私が死ねばスタンドも消える。みんな覚悟して戦っているんだ。ほんの少しの痛みで、みんなが助かるならなんだってやってみせる。
私だってやってやる。