とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。 作:SUN'S
◇月→日
私の「左手」を吉良吉影に奪われた。
利き腕を奪われた最悪だが、あんなことやそんなことに使われると考えるだけでおぞましい。東方くんに頼んで治してもらおうか。
いや、それはダメだ。下手したら空を飛ぶ「左手」が朝イチのニュースに乗るかもしれない。しかし、本当にどうすればいいんだ。
一応の処置は施しているが、私のスタンド能力は『両手』が無いと使えない。片手だけでは上手くエネルギーを循環させられない。
そんなことを考えながら病室に入ってきた文月お姉ちゃんと久しぶりに二人で話す。だが、お姉ちゃんは今にも泣きそうだ。
お姉ちゃん、悲しませてごめんね。
それでも私は東方くんたちと出会えた杜王町を吉良吉影から守りたいんだ。だから、私にお姉ちゃんの「本」を貸してほしい。
◇月Д日
早朝、私は吉良吉影の家にいる。
承太郎さんと東方くんたちが手がかりを見つけるために何度か近所に来ているのだそうだ。ずいぶんと古びたものが多い。
そう思いながらも庭を調べているとカラスに写真のようなものが引っ付いているのが見えた。もう、誰かのイタズラかしら?
なにやら後ろで慌てている東方くんたちを宥めながら〈スティール・ホウィールズ〉とお姉ちゃんの〈レヴィー・ブレイク〉を出現させる。
私の〈スティール・ホウィールズ〉は『プラス』や『マイナス』のように、色んなエネルギーの循環を操作できる。
それにお姉ちゃんの『時間を戻す』〈レヴィー・ブレイク〉を合わせれば『超破壊力を持つ衝撃波』だって出せる。
空間が抉れるほどの風圧と轟音を発する衝撃波は見事に写真をねじり潰し、そのまま私のところへ微風となって戻ってくる。
私の突然の行動に驚く東方くんたちに、わりと私も怒ってるんだよと話す。まったく私が両手を使えていたら、もっと正確に狙えてたんだけど。
これは仕方ないよね。
へろへろになったおじいさんの映った写真を承太郎さんに手渡す。しかし、どこに吉良吉影の手がかりがあるのだろうか。
◇月℃日
お姉ちゃんに「本」を返して、あんまり激しい運動はしないようにとお互いに言い合う。私の「左手」も吉良吉影の家の冷蔵庫の中にあったし、一応の不安はなくなったかな?
それにしても吉良吉影はどこにいるのか。
矢安宮くんもご両親の安全と幸せのため、東方くんたちに混ざって吉良吉影を密かに探しているけれど、彼のスタンド〈キラークイーン〉の脅威を知っているはずだ。
あのスタンドは恐ろしい。
スタンドVSスタンドによるバトルなら承太郎さんや東方くんの勝ちだろうが、あの〈キラークイーン〉は極めて珍しい遠距離と近距離の複合型だ。
もしかしたら私の触っているものが爆弾の可能性だってあり得る。そう言った疑心暗鬼に陥ったところを狙ってくるのは間違いない。