とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。   作:SUN'S

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第62話

☆月〆日

 

ようやく徐倫ちゃんも目覚めた。

 

私の後ろに立つスタンドを見る彼女は驚きと納得に満ちていた。それが当然の反応だろうね。私は生まれながらのスタンド使いだ。

 

こうやってスタンドを出すのは呼吸するのと同じであり、私のピンチは自動的に動いて未然に防いだりする。私の傍らを離れず、ずっと助けてくれる。

 

彼女は、とても信頼できる親友だ。

 

私の生涯の親友は彼女と徐倫ちゃんだけだ。あはは、そんな嫌そうな顔をしないでさ。ずっと私は思っていたんだよ、徐倫ちゃんも『見える』になればいいのになってね。

 

それは叶ったからいいんだけど。

 

その親友が困っていたら助けるのが友達ってものだ。まあ、グェスってやつをぶっ飛ばす時も助けようかと思ったんだけどね。

 

流石に徐倫ちゃんが滅茶苦茶にラッシュを叩き込んでいるところへ行くのもあれでしょ?私なりに気を使って待っていたんだ。

 

そう怒らなくてもいいじゃあないか。それに、あの着ぐるみ姿の徐倫ちゃんも可愛くて良かった。おおっ、私もスタンドでのビンタは勘弁してほしい。

 

☆月∀日

 

ハロー、徐倫ちゃん、グェスちゃん。

 

私の牢屋へ来るなんて珍しい。ふーん、お金の貸し借りを妨げる方法を探しているのか。それなら腐ったものをスタンドで盛ればいいだけだよ。

 

二人ともスタンドは使えるんだ。それが姑息だろうと陰湿だろうと仕返しということなら神様だって許してくれるはずだ。

 

もっとも私は体質的に受け付けないけどね。心臓が弱い代わりに免疫力は高いっていう、なんとも矛盾している身体というわけだよ。

 

そう変顔を披露してくれるのは嬉しいが、私は大声で笑ったりしないよ?こうやってクスクスと笑うだけで隙なんか見せない。

 

うん、私はそれほど長くないね。

 

この刑務所へ入っているのも徐倫ちゃんのためだし、本当ならママと同じく清潔な病院のベッドで過ごしている方が長生きできるさ。

 

それに私の命と引き換えに親友を助けるのも悪くないと思えるほど、私は空条徐倫という幼馴染みで親友な君のことが大好きなんだ。

 

☆月∪日

 

おや、ずいぶんと苛立っているね。

 

もう一度言ってもらえるかな?私の耳が可笑しくなっているようなんだ。ふむ、確かに今度はハッキリと聞こえた。あの空条承太郎を出し抜き、彼のスタンドを奪い取ったということか。

 

おそらく、そいつの目的は空条承太郎のスタンドもしくは記憶だろうね。私はママに聞いたことがある程度だけど、その『ディオ』という人物は私の血統とも関係深いものだ。

 

今から凡そ百年ほど前ぐらいだ。

 

私の曽祖母『アレクシア・エインズ』は『ディオ』と出会った。その時には徐倫ちゃんの曽祖父『ジョナサン・ジョースター』と知り合い、私の曽祖母たちは建前上は仲良く過ごしていた。

 

しかし、この『ディオ』の裏切りから運命は大きく歪んでしまったんだ。なぜ、私がそれを知っているのか?そんなの「本」に書いてあるからだよ。

 

私の家系は「本」として歴史を残す。

 

まさか、私も歴史の記録を残すとは思わなかったが、逆に言えばそれだけ私はジョースターと関わりが深いということなのだろう。

 

 

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