とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。   作:SUN'S

72 / 73
第72話(空条承太郎)

私の大切な娘である徐倫が結婚すると言って婚約者を連れてきた。かつての仲間を呼び集めて、直談判して来たときは焦りはした。だが、私の徐倫の結婚を認めるのはとても辛い。

 

よく花京院のヤツは認めたものだ。

 

そう思ったことを言えば女房に認めないと離婚すると言われ、直ぐに認めると叫んだらしい。私の方も同じ手口で攻めてきたときは敗けを認めるしかなかったが、私を倒さねば徐倫は渡さんと告げた。

 

しかし、私の仲間や部下も徐倫の方へ肩入れした。どうやら花京院の娘がスピードワゴン財団の実権を握っているのが原因らしく、ポルナレフもアヴドゥルも結婚を認めるべきだと攻撃してくる。

 

「俺は認めんぞォーーーッ!!」

 

〈オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!〉

 

「往生際が悪いぞ、テメー!」

 

「二人とも落ち着いてよ!?」

 

私の前に立ちはだかって徐倫とアナスイの誓いのキスを邪魔する、血縁上では親戚のジョルノ・ジョバァーナと結婚し、表も裏もイタリア全土を牛耳る汐華葉月の〈Noboody's Fault but Mine〉とラッシュをぶつけ合う。

 

それを止めるべく車椅子でやって来た現在は東方仗助の妻となった東方詠月の〈スティール・ホウィールズ〉が飛び交うエネルギーを分散する。

 

それを困ったように笑いながら静観する花京院文月と私へ諦めるべきだと訴えるような視線を向けてくる花京院典明を見る。

 

「承太郎さん、荒れてるスね」

 

「僕としては早く終わってほしいですね」

 

「自分の嫁なら止めに来やがれ!」

 

自分は無関係だと言わんばかりに赤ん坊を抱きながら壁際に退避している仗助とジョルノへと文句を叫ぶ。だが、二人は「赤ちゃんがいるので」とヨダレを垂らして眠っている子供を掲げる。

 

「〈星の白金:世界(スタープラチナ・ザ・ワールド)〉!」

 

今の状況では二秒止めるのが限界だ。

 

しかし、今はそれで十分だ。あと少しでキスする寸前の徐倫とアナスイの傍へ駆け寄った瞬間、花京院の隣に座っていた文月が「本」を私へ向けていた。

 

「さすがに、それはズルいよ」

 

そう彼女は言い残して、時は動き始めた。

 

「ヒューッ、良かったぜ!!」

 

「それは手を洗うやつだってば!」

 

「あたしの水だって言ってんだろ!?」

 

おそらく他の者たちには私が徐倫とアナスイのキスを最前列で見届けるために能力を使ったと思われるだろう。だが、いつの間にか花京院のところへ戻った文月のせいで動けなかったの間違いだ。

 

「ふふっ、さっきの面白かったよ」

 

「さっき、なにかあったのか?」

 

「さあ、直接聞いてみるといい」

 

私の後ろで話す花京院月美希とウェザー・リポートの声を聞きながらブーケトスすると叫ぶ徐倫を見つめ、私の時も似たようなものだったなと思い出す。

 

そっと妻の写真を入れたロケットを開けて、みんなに祝福される徐倫とアナスイの姿を見せる。私だけが認めないのもあれだな。

 

そう考えながら幸せに満ちた場所へ向かって歩き出す。ふと誰かの視線を感じ、後ろに振り返ると忌々しげに腕を組む『ディオ』と、かつて私を助けてくれた『ジョナサン・ジョースター』と『アレクシア・エインズ』の幽霊が笑っていた。

 

「やれやれだぜ」

 

ゆっくりと「本」の閉じる音が聴こえた。

 

 




このお話で終わりです。

見てくれてありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。