とあるオタク女の受難(ジョジョの奇妙な冒険編)。 作:SUN'S
○月Ω日
あれから数年の月日が経った。
ジョナサンとディオ・ブランドーは以前よりも仲良くなり、ダニーは会談にいた殿方の飼っていた犬と結婚し、私のところに蝶ネクタイをつけて着飾ったダニーとジョナサンたちの写真が送られてきた。
ジョナサンの傍らにエリナも写っている。
なぜ、ディオ・ブランドーが悪意を潜めているのかは不明だけれど。今は素敵な一時を過ごせていると考えれば、そう悪いことではない。
私はあの頃と変わらずにお父様と一緒にいる。
それに最近はお見合い話が舞い込んでくる。尤も私の〈レヴィー・ブレイク〉によって本性をさらけ出すのでお見合いは一度も成功していない。
なにより彼らは遺産目当てで、私は死んでも構わないと宣う。お父様が許すはずもなく私は独身のまま平穏に生活している。
その結婚(婚約者としての)申し込みの中にディオ・ブランドーがいたときは心底驚いたけれど。私がそれを知るよりも前にお父様がディオ・ブランドーの申し込みを断っている。
○月♭日
ジョナサン・ジョースターとディオ・ブランドー。二人の卒業式を拝見するため、お父様に無理を言ってしまった。少しお父様と口論になったことを悔やみながら車椅子を動かす。
お父様の言いつけを守っていたせいか。
私の下半身、とくに両足はまともに立てないほど筋肉が衰えてしまい。誰かに押してもらうか、自分で動かすしか移動する手段がない。
しかし、それも悪くないと思える出来事はあった。それが、いつだったかは覚えていないけれど。私がお父様につれられてお屋敷の外へ出たときだ。
運悪く物取りの人質にされ、お父様も警察の方々も膠着状態で何も出来ずにいたときだ。彼は颯爽と現れたかと思えば物取りから私を助けてくれた。
私はお父様や彼のような男性と結婚したい。そうお父様に伝えたときはすごく辛そうだったけれど。きっと、私は彼に恋をしている。
○月∥日
お父様がジョースター卿の回復を願って集めたお薬は、いっこうに効果を発揮することなく。むしろ悪化させてしまっているように思える。
私の〈レヴィー・ブレイク〉の能力では回復力や免疫力を一時的に向上させることしか出来ない。だが、何もせず見ているよりはマシだ。
そして、なによりジョナサンが解毒剤を探しに行っている。彼なら見つけられる。何一つ、彼の行動を肯定できる根拠はない。それなのに私は彼がお薬を見つけてくると確信している。
ディオ・ブランドーにいたっては夜間だというのに出歩き、ジョースター卿を心配させている。二人の外出は偶然とは思えない。
おそらくジョナサンは何かしら解毒剤の手がかりを見つけて、それを確かめることでお薬を手に入れる算段なのだろう。
だが、ディオ・ブランドーはどこへ行った。彼の性格からして逃げるとは思えない。彼もまた何かをしていると考えるべきだ。