(訳:遅れてごめんなさい...。あ、リーフ・白夜ちゃんが晴れてSSS+になりました!やったね!)
「...。」
「...。」
目の前で浮かぶ真っ白の服を纏う女、ルナ。同じく真っ白い髪を左右に束ねて揺らす彼女は私を見下ろしていた。
「...姉さんの頼みで貴女の戦闘訓練をする事になったわ。」
「...ルシアはどこに行ったの?」
「任務よ。」
「ふぅん。」
なんというか、空気がピリピリってしてるような?まぁいいや。ルシアの代わりならルナも強いだろうし。私のやる事は変わらない。
「...さぁ武器を構えなさい。」
「...言われなくても。」
私が大剣を構えるのと同時に、ルナは4本の黒い剣を背後に召喚する。彼女自身が浮いてるのもあって武器が浮くのはソーテーナイってやつだ。
「私はこれだけで戦うわ。」
「...わかった。」
あの剣4本だけで戦うらしい。ルシアと同じく見えないほど素早ければきっと苦戦するだろう。まずは相手の出方を窺うべきか。
「...まずは1本。」
「...!」
──ズガァァンッッ!!
大剣の腹で飛来してくる剣を受け止める。...敢えて受けてみたけど私が4歩程度後退りするぐらいには威力が高い。逸らす方向でいこう。
「もっと増やすわよ。」
「望むところ...!」
──ギギギィィンッ!ガガギィィンッ!!
踊るように振り回される剣達。四方八方からの剣戟に私は受け止めるだけで精一杯だった。
さっきルナはこれだけで戦うと言っていた。つまり他にも攻撃手段はあるという事になる。そうなればルシアと同じくルナにも勝てないのか。
「...つまらないわね。」
「...ツマラナイ?」
「はぁ...貴女パニシングのこと何も分かってないのね。」
「...うん。この世界のこと、何も分からない。」
「...そう。今日はもうおしまい。」
「え?」
「...貴女は意識海で対話でもなんでもするといいわ。」
「...。」
そう言い捨てて自分で創り出した空間(?)の中に消えるルナ。私は1人取り残された。
「対話...。」
その場に座り込み、目を閉じる。前にもあったな...たしかアッシュを創り出す前、大剣をパニシングに晒した時だったかな。
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──ィィィィ......
誰かの声がそこかしこから聞こえてくる。女のものや男のもの。大人や子供の様々な声。焦る声や叫び声、怒声、そして悲鳴。ドロっとした黒い何かが世界を塗りつぶす。キタナイモノを集めた世界がそこにはあった。
「貴方は何者?」
「...。」
「...前にも聞いたけど、答えもらってない。」
「...。」
「...分からない。貴方が、よく分からない。」
もはや踏みしめる地面もなくドロっとした黒い何かは私の膝の下まで侵蝕している。
「...ん?」
私を中心にグルグルと渦を巻き始める黒い何か。どんどん黒い何かが私の体を飲み込もうとしてくる。私は何も出来ず、ただその波に飲み込まれるしかなかった。
『 お前の心にあるものはなんだ? 』
『...わかん、ない』
『 お前が望むものはなんだ? 』
『それ、は...世界を、キタナイモノ、に』
『 もう一度問う。お前が本当に望むものはなんだ? 』
『........わか、んない、よ...。』
『 ならば見つけ出せ。それがお前を動かす力となる。 』
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──
「......はっ...ぁ...はぁ...。」
なんだか、変な感じだった。あの波に飲み込まれた後の事は覚えてないけど...何かを探さないといけない気がする...。
「...外、行こ。」
なんだか気分が悪くなってきた。
意識海...それは構造体の心の中そのもの。戦闘中に意識海が乱れれば致命傷となり得るほど重要な部分。つまり、その人の本質が現れる場所である。
それと同時にパニシングウイルスは機械体の本質を歪める存在であることは想像にかたくないだろう。