灰色の烏   作:つちのこ。

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第5話 幕間④

 

 

 

──ドガンッ!!

 

 

「か...ガハッ!ぐ、ぅぅ...。」

 

 

至近距離に着弾した爆弾。前を走っていた私とその後ろを走っていたヒジムの間にそれは落ちた。爆発の衝撃波で私は大きく吹き飛ばされ、近くの建物の瓦礫に衝突する。

 

 

全身血塗れになりながら、震える体を無理やり起こし、爆発地点に向かう。

 

 

「......」

 

 

そこには小さなクレーターがあり、私はその奥に飛び散った血を見つけた。見つけてしまった。ぐちゃぐちゃになってしまったそれを。

 

 

「ヒジ、ム...」

 

 

5年間ずっと一緒に暮らしてきた義理のお父さん。私に1から物事を教えてくれた先生。家に侵入してくるパニシングを倒すために連携した戦友。そして感情の何たるかを一緒に考えてくれた親友。

 

 

「あ、ぁぅ...ふ、ぅぅ......。」

 

 

頭から流れる血と一緒に目から零れ落ちる何か。これが涙。ヒジムは死をもってしてもなお教えてくれる。これが悲しみ。

 

もはや顔の半分が消し飛んだヒジムの亡骸を抱きしめて泣き喚く。こんな気持ちは初めてだ。こんなにも...苦しいものがあったのか...。拭っても拭ってもその涙は止まることはない。

 

 

「ヒジム...ヒジム......まもれなくて...ごめんね...。」

 

 

そう言ってもヒジムは何も言わない。謝罪はこれが初めてではない。なんどもなんども失敗しては謝ってきた。でも...ヒジムはその全てを笑って許してくれた。だから...また笑ってよ...。

 

 

「あぁぁぁあ゛あ゛あ゛あ゛ッッ!!!!!」

 

 

この21年、生きてきて今日が初めて泣いた日だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒヒ...なんて、なんて儚い命...。」

 

 

しばらく泣いていると冷静になってきて自分の泣きっぷりに思わず笑ってしまう。やはりキレイなモノは神とやらに摘み取られてしまうのか。

 

 

「あは、アハハ...」

 

 

じゃあキレイなモノもキタナイモノに変えてしまえば私から離れない...?だってそうだよね?神だってキタナイモノを摘み取ろうとしないもんね?

 

 

「キヒヒ...ひじむ...わたし、がんばってみるよ...」

 

 

神が最も嫌う...そんなキタナイ世界。それを目標にがんばろう。ヒジムの弔いのために...。

 

 

『俺にはな...娘がいたんだ。ちょうどお前『シア』...シアよりも少し高い背丈のな。生きてたら今年で16歳だっただろうな...。ん?シアも16だって?そんなまさか......嘘だよな?だってどう見ても10歳も行ってな──』

 

『ちっせぇ頃の俺の夢は機械整備士になることだった。でもその夢もお偉いさんの言う事でパーになっちまった。』

 

『...今の夢?ははっ...会ったばかりのお前『シア』...シアに言うことじゃないと思うが今の夢は──「シアに幸せになってほしい」ことだな。』

 

 

 

 

「...私のシアワセ。キヒ、ヒ...シアワセってなんなんだろうね。」

 

 

 

『それはおいおい見つけていけばいいさ。少なくとも俺はおm...シアと出会えて幸せ者だよ。』

 

 

「私に、見つけられるかな。」

 

 

パサパサに乾いた目元を拭い、腰に装備していた剣を引き抜いた。

 

 

「ヒジム。この剣を通して見てて」

 

 

──ズシャッ!

 

剣を地面に突き刺してその場から離れる。例え離れていても私の意識海はその剣と共にあるから。

 

 

 

 

 

 

 

「私がこの世界をキタナイモノに変えてやる」

 

 

 

 

 




虐待と初めてできた心から信頼する者の死によって歪みに歪みまくった性格。これぞ性格破綻者(?)たる所以であった。あと1、2話ほど幕間を投稿してから本編突入です。



パニグレ既存キャラの方がストーリー重いけどグラフィックとか凄いし操作性も良くて楽しいからもっと人口増えて欲しい...。
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