とある科学の電波障害   作:竹薮を立て掛け換えた

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突発で書いてしまった短編っぽいの。気が向いたら続きを書くかもです。


全ての始まりの章
第1話


 

 

 

どこまでも白い部屋。しかし部屋として定義するにはそこはあまりにも何もなさ過ぎた。

 

白いソファーが二つ置かれているだけの、そんな粗末な部屋はなにも無人の部屋という訳でもないらしく。茶髪の女性がソファーにもたれ掛っていた。

 

 

 

「やぁ。御坂。会わない間に随分と痩せたね」

 

 

「……うるさい」

 

 

声をかけると御坂はビクリと肩を震わし、こちらを見ずにぽつりとつぶやく。いつもの堂々とした勝気な面持ちはどこにもなく。なんだか弱々しい印象を受けた。髪は荒れ、目にはクマが出来ていた。なんとも酷い有り様だった。

 

 

 

「目つきもいつも以上にやばそうだし。キミ、あまり寝れてないだろ?」

 

 

「…………」

 

 

黙りこくる。基本的に御坂はここへ来てもあまり喋らないが、今日はその無口さに拍車をかけていた。一応、何があったのかは知っているけれど。そう無遠慮に踏み入れていいものかと頭を捻る。まぁ、嘘だけど。

 

 

 

 

「そんなに大事かい? 妹達(シスターズ)が。自分の人生を棒に振ってまで」

 

 

「ッ、あんたには…関係ないでしょ」

 

 

ようやく聞こえたのはそんな搾り出された小さな声。他の人を巻き込むまいと発した拒絶とも取れない言葉ははやり虚勢なのか。言った後に苦しげに目を伏せる。相変わらずだな、と笑う。

 

 

「相変わらず冷たいな。君の言うとおり、全く以てその通りと言う他ないよ。本当にね。だけれど」

 

 

「……なによ」

 

 

「選択肢はいくらでもあるんだ。それは何もキミの選ぶ道だけという訳ではないさ。世界には無数の選択肢があり、数え切れないほどの可能性を秘めている。見つけられないのは今のキミが盲目だから」

 

 

「…何が、言いたいのよ」

 

 

ギリッと睨み付ける御坂。ずっと押さえられていた感情は今にも暴発しそうで。ようやくこちらを見た彼女の顔は焦燥しきっており、これでもかという程に思いつめた表情だった。

 

 

 

「少なくとも、今のキミには何も出来ないよ」

 

 

「うるさい! 私はあの子たちを助けなきゃいけないの! その義務が私にはある! ……だから」

 

 

「御坂。それは救いとは言わないよ。キミが妹達(シスターズ)を救おうと思ったのはその責任感からなのかい?」

 

 

「……ッ」

 

 

少なくとも御坂がやろうとしているものはあり大抵に言うただの自己満足だ。別にそれが悪いとは言わないけれど、身内的な目線で言わせてもらうと。とても危なっかしくて気が気じゃない。

 

 

「いや、気にしなくていいよ。これはただの電波障害。現実ではなく夢なんだから。キミはキミの思うままに行動すればいい。それがおそらく、未来へと繋げてくれる筈だよ」

 

 

それがキミにとっていい未来足り得るかはわからないけれどね。

 

 

「さて。もう時間のようだ」

 

 

 

「待って! 私はまだ…ッ!」

 

 

「また会おう御坂。僕の友達。まぁ、もっとも。次に会えるのは何時になるかわからないけれど」

 

 

 

 

 

 

 

―――プツン…ッ

 

 

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