そんな銃を扱う存在になってしまった
「あぁ・・・これが終わりなんてマジかよ・・・」
そう呟いた俺はすぐに口から血を吐き出していた
何気なく過ごしていた日常は、あまりにもあっけなく終わった
俺自身の死によって
なんてことはない、新聞にのったとしても小さな内容だろう、何なら紙一枚より軽いかもしれない
「だが、まぁ・・・悪くはねぇか・・・」
遠くには俺が助けた子供の姿が見える、無事で何よりだ
その代わりに俺がひでぇ目にあったがまぁ良しとするか・・・
あぁ、視界がボヤケてきた、これはいよいよマズいな・・・
「あぁクソ・・・」
思い出したのは楽しみにしていたゲームのグッズが来ることだったというのに
お人好し発動で死ぬなんてクソ食らえだ、俺らしくもない
「見たかったなぁ・・・」
それが俺の最後の言葉だった、言えたかは知らん
▶Initial startup process started
25%・・・50%・・・75%・・・Completed
▶Self-diagnosis started
25%・・・50%・・・75%・・・Completed
▶Checks completed. No problems found with the telebrain or body.
▶Mental model initialization process starts
25%・・・50%・・・75%・・・Completed
▶Initialization completed
▶Personality data, download to mental models
25%・・・50%・・・75%・・・Completed
▶Download Completed
▶Bootstrap Activation
目が覚めた、どうやら生還したらしい・・・実感が無いのだが
体を動かそうとしても動かない、拘束されている・・・のか?
「・・・
そして、声を出したら女性のそれでしかも言おうとした言葉ではなく女性的なそれに変換されている
声的に年齢はハイティーンくらいか?訳が分からん、理解できん・・・イヤ、したくない
なぜなら外では銃声がしているからだ、しかもだんだんこちらに近くなってきている
「
目は覚めた、でも体は女性、しかも拘束されている
外では銃声、しかも近づいてきている
・・・これはもしかしなくても絶体絶命というやつでは?
「おう、指揮官!!ここに例の違法製造された戦術人形がいるみたいだぜ!!」
「そうか・・・ドアを叩き斬れ、迂闊に傷つけたくないからな」
「任せろ!!」
外でそんなやり取りが聞こえ、その直後に扉が言葉通りに叩き切られた
煙が立ち込めるがすぐに晴れて3人の姿が露わになる
片方は指揮官と呼ばれた人物だろう、目つきが鋭いが俺を見て驚いている
だがそれよりも、その左後ろにいた存在に俺は驚き、自分が転生したのだと理解した
なぜならその存在こそ、俺が死ぬ前に手に入れるはずだったゲーム、ドールズフロントラインのグッズ・・・フィギュア化されたキャラの一人、SP88 エクスキューショナー だったのだから
「まさか、起動していたとはな・・・」
「おかしいですね、こちらにそのログデータはありませんが・・・」
「なんだと?それは本当かLAFI?」
「えぇ、こちらのシステムでは起動プロトコルを走らせた形跡はありません。自然な起動はあり得ないはずですが・・・」
ついでに俺のことも断片的だが理解できた、どっかのアホな奴らが違法に作り出した戦術人形が今の俺らしい
しかも言葉から察するに起動前に接収するつもりで侵攻してきたのがこの人達のようだ
「わざわざ私の基地から技術資料を盗み出したにしては、上手く作ったものだな」
「それだけでも戦術人形の開発に画期的なものでしたからね。ムーバブルフレームにMCA構造、T-01合金・・・あぁ、全部使われてますね」
「それでいて体つきもほぼ完全に女性のそれを再現か、スポンサーはかなり大きい奴らだな。叩き潰してやろうか・・・」
あ、最後だけ上手く話せた。どうやら男性的な話し方をしたときだけ変換されるようだ
「ん、あぁ・・・忘れていたなスマン。LAFI」
「拘束はオフラインです、ベッドの電源を落とせば外せま」
「これが電源ケーブルだな、オラッ!!」
LAFIと呼ばれた人が言い終わる前にエクスキューショナーが電源ケーブルと思われるぶっとい管を斬り壊した
直後に拘束具が取れた音がする
「あぁ、
「グリフィン、S-13基地。私はそこの指揮官をしている、シャマールという。右にいるのは私の参謀、LAFI。左はエクスキューショナーだ」
「指揮官、その方がASSTを組まれてる武器と多分セットの服見つけました」
「でかした、スケアクロウ」
どうやらS-13基地は協定統合しているようだ、エクスキューショナーとスケアクロウがいることから間違いはないだろう
「では動けるなら早速動いてもらおうか、時間があまり無くてな」
「はぁ・・・それは構いませんが・・・」
「で、これが君のASSTを組まれている銃なんだが・・・」
「「
目の前に出されたのはたしかにASSTが組まれている銃であった、認めたくはないが戦術人形であると分からせられる
だが、問題は銃そのものだ
目の前に出された銃はマテバ・グリフォーネ、20インチ木製銃床で.454カスール弾仕様だ
「とりあえずこれでASST組んだやつはド変態だ間違いない」
「実用性、あんのかこれ?」
「知らんな。まぁ、やってみる価値はあるだろうよ」
「・・・」
呆れて物が言えない、この銃でASST組んだ奴の頭を覗いてみたいくらいだ
「とりあえず服を着ようか、そこから開始だ」
「分かりました・・・」
しかし、TS転生とは笑えない
だがまぁ、戦術人形である事が幸いしたのか服を着るのと銃弾の装填には困らなかった
「
「よし、では早速・・・LAFI、左30度!!エクスキューショナー、スケアクロウ!!伏せろ!!」
自分への指示はない、と言うより反射的に構えて敵と判定された存在を撃っていた
自分の武器であるマテバ・グリフォーネで
指揮官であるシャマールさんも俺と同じ方向に撃っている、銃はマテバ 6 unica だった
「驚きだ、まさかフィールドを貫通してしまうとはな」
「
一撃で相手のフォースフィールドを貫通して破壊していた
しかし、マテバ·グリフォーネには問題がある
それはカービンモデルでありながら装填弾数が少ないという事、そしてシングルアクションかダブルアクションでしか使えないという事だ
幸い、趣味としていたサバイバルゲームの癖で何時でも撃てるようにしていたから今の反射的な射撃ができた
戦場で生まれる隙は死神へのラブレターだと思っていたから、本能的なレベルでしていた事が功を奏した形だ
「というか今気づいたが、君がASST組まれてる銃は私が持っている6 unicaの公式改造銃だな」
「
「あぁ···確か、長銃身モデルにフォアエンドとストックを追加して、スコープマウントの装着を可能としたピストルカービンモデルがマテバ·グリフォーネ、君の銃のはずだ」
「博識ですね・・・」
「まぁ、そのせいでシングルアクションかダブルアクション以外に出来なくなっているんだけどな。ダブルアクションの方も元の銃と比べてトリガープルが重くなっているのはいただけない」
「・・・」
この指揮官、変態だ
何がとは言わないが知識量がヤバい
「屑鉄が集まってき始めたぞ!!」
「問題ない、仕掛けは済んでいる。やれ、AR小隊!!」
「了解です、支援射撃をするので急ぎ行動お願いします」
通信を入れた相手はAR小隊の隊長であるM4A1だった、屑鉄・・・どう考えても正規軍の戦術人形が瞬く間に破壊されていく
「あ・・・」
サブアームがないのを思い出した
敵兵と思われる亡骸が持っていたマチェットをとり、武器を収めて軽く振るう
「悪くない・・・コレで代用
そう言って接近していた敵の首を斬り落とし、それが地面に落ちるまでに二体目の胴体を逆袈裟で斬り裂き、三体目を真横から叩き斬っていた
「君、銃より剣が強くね?」
「
そう言ってマチェットを地面に落とすと、刀身が木端微塵と砕け散った
この身体の全力に刀身の強度が足りなかったのだ
「さぁ、ここを解体するぞ・・・UMP45、準備は出来てるな?」
「えぇ、ありったけの爆薬を設置したわよ指揮官!!」
「私達が正門ゲートを抜けたら起爆しろ、今から駆け抜ける!!」
走りながら向かっているのはここにカチコミかけた時の車か何かを止めた所だろうと聞こえてきた会話の中で判断する
案の定、大型の車が止まっていた、8輪の装輪装甲車だ
「よし、離脱する!!AR、合流は!?」
「あと10秒です!!」
「開けておく、滑り込め!!」
「了解!!」
その直後、AR小隊のメンバーが滑り込んできた
そしてそのままフルスロットルで正門ゲートと思われる破壊された入り口を駆け抜ける
それと同時に施設が爆煙を上げて解体された
「ちょっと爆薬が多くないかUMP45?」
「あら、施設内の全爆薬を使っていいといったのは貴女よ指揮官?」
「何トンあったんだよコレ、更地になっちまったぞ」
「2.5トンもあったわよ、自爆機能付きで」
私はそれを使っただけだけど、と言いながら乗り込んでくるのは404小隊のメンバーだった
少し離れたところで待機していたらしい
この世界に転生した一日どころか1時間も経ってないが・・・この人生が楽しいものだといいな・・・
なお作者はこの一話目を考えるだけで数日を要した模様
ゆるふわって書くの大変だね!!