TSグリフォーネは今日も頑張る   作:アーヴァレスト

2 / 22
さぁ、赤面タイムだ!!


上と下、在るモノと無いモノ

何ですかこの基地、要塞ですか(なんだよこの基地、要塞なのか)?」

「必要なものを最低限度で集めた結果さ、ここは激戦区でな。最前線そのものだからこうもなる」

「・・・」

 

あれから数時間後、俺は案内された基地の中にいた

基地の周りにはガチガチに固められた防衛陣地が構築されており、基地自体も屋上部にCIWSかゴールキーパーと思われるガトリング砲が計四基確認できる

よく見れば大口径の野戦砲も備えられていた

 

「それはまた・・・どのような組織と戦っているのですか?」

「パラデウス、少し前までは鉄血もだが、君も見た通り今は味方として協力してくれている」

「パラデウス・・・」

 

あの白い連中かぁ・・・あいつら本当に厄介だったなぁ・・・おかげで何度愛しの子達に重症を負わせてしまったことか・・・

 

「私に出来ることをやらせてください」

「その言葉を待っていた。が、今はまだ君の戦闘能力が未知数だ。よって・・・LAFI、流れを教えてやってくれ」

「明日、貴女の戦闘能力がどれほどのレベルであるかテストします。今日はとりあえずこれから精密検査ですね」

「はぁ・・・」

「ちなみに検査をするのはペルシカリア。我々の属するPMC、G&Kの採用する戦術人形の生みの親と言って良い人物だ」

 

げぇ!?あのケモミミかよ!!

俺苦手なんだよなぁペルシカみたいな女性・・・

 

「まぁ、君の中身は我々の技術で作られたものだから解析を兼ねてバラしたいのだがね?」

「・・・!?」

 

反射的に身構えていた、思わずである

 

「驚くのも無理はないが、実際にそうする気はないから安心したまえ」

「安心できる要素がねぇぞ!!・・・ってあれ?普通に喋れてる?」

「私が掛けられていた制限を解除しました。かなりガチガチに固められていましたが、今は普通に喋れるはずですよ?」

「ちょっと先にソレを言ってくださいよ(言えよクソアマ)・・・また戻った・・・」

「再度かけるのも自由にできますので」

 

こ、こいつ・・・!!いけしゃあしゃあと抜かしやがって!!

しかも体が動かねぇ!!

 

「あぁ、ついでなので身体拘束も掛けておきました、暴れられると迷惑ですから」

「今暴れたくなったところですよ・・・しませんけど」

「ソレなら良かった、解除してやれLAFI」

「既にしていますよ」

 

あ、ホントだ動く・・・もらった!!

 

「残念でした、発動は一瞬です」

「こ、のぉ!!」

 

振り向きざまに殴ろうとしたら当たる瞬間に動かなくなった、また止められたのだ

 

「さて、大人しくいう事聞いてくれますね?」

「聞かなかったら?」

「「雌堕ちさせちゃうぞ♪」」

「・・・!!」

 

背中に寒いものを感じた、従わないと何されるか分からん・・・

 

「従います・・・」

「うん、物分かりの良い子は好きだぞ」

「良い子ですね」

「・・・」

 

こいつらいつかぎゃふんと言わせてやる、そう決意した

 


 

「へぇ、その子が?」

「あぁ、例の違法製造された戦術人形だ。しかも使っているのは私の持っている技術と来た」

「おやおや、それはまた・・・何で動いてるの?」

「知らん、そこんとこ調べてくれ」

「君、投げやりすぎない?」

「あーぱーなケモミミの科学者に言われたくないな」

 

そう言って俺を置いていった指揮官とやらを恨むことにした

この人、投げるだけ投げて後はどうなるか楽しむタイプだ

 

「はぁ、仕方ない・・・んじゃあ、まずは・・・」

 

そう言ってペルシカリアは俺を見て笑い、告げた

 

「脱ごうか?」

「脱がないという選択肢はありませんか?」

「んー?」

「・・・脱ぎます」

 

質問したら笑顔のままスタンガンを出された、こいつ平然とかましてきそうで怖いんだよ!!

 

「下着で良いんですよね?」

「うん、脱いだらそこのベッドに寝てくれる?」

「了解・・・」

 

そう言って服を脱ぐ、姿見があったので自分の姿が全身にわたって見えている

身長は少し高くなっているように感じた、死ぬ前が確か160cm前半だから、今はその後半くらいはあるだろうか?

 

「・・・」

 

そして、再度自分が女になったのを自覚することになる

ご立派ァ!!だった男の象徴が無くなりご立派ァ・・・2つの実りがあるのだ

この2つの実り、サイズで見たらE以上はあると思うがどうだろうか・・・

そういえば指揮官をしている女性が俺を見て恨めしそうな顔をしていたのはこの2つが原因か?

 

「あれ、戦術人形の子達にあるポートが見当たらないわね・・・あぁ、これかしら?」

「い゙っ!?」

 

何かがつながった瞬間、俺の視界は暗くなっていった

あ、これマズいんじゃ・・・

 

「おや、もうここに来ましたか・・・」

「ここは・・・」

「我々S13基地の戦術人形のみが入れるネットワーク空間です、VERTEX(ヴァーテックス)という仮想世界ですよ」

 

目を開けたら仮想空間の中にいた、そういえば戦術人形にはそういった機能があるのを忘れていた

目の前に在るのはLAFIさんが座っている椅子と大量の本棚だ

最初に思ったのは地球の本棚*1だったが仮想世界と言われて納得している自分がいる

 

「まだ慣れていないようですね、初めての事ですから仕方ないでしょう。手の感覚はありますか?」

「え・・・?あれ・・・?」

 

意識したことのないことを聞かれた、手の感覚なんて・・・無い?いや薄い・・・?

 

「あれ・・・?」

「意識の仕方を変えなさい。在るものではなく、なければならないものと思うんです」

「そんな事を言っても・・・」

「早くしないと人格に障害を及ぼしますよ、本来なら接続用のプロトコルを挟む事で接続できる空間に、ソレをなしで飛び込んだのですから」

「切れたりしませんか?」

「人格崩壊をお望みでしたら致しますが?」

 

あ、やめとこう

悪戦苦闘しているうちになんとか手の感覚と、ついでに体の感覚も取り戻せた

 

「ふむ、素養がありますね・・・親和性(アフィニティ)も高い。過去にこのような経験があるとは思えませんが・・・」

 

悪戦苦闘している最中、過去に巻き込まれた事故によって負わされた後遺症のリハビリを思い出した

あの時は腰から下がもう二度と動かないかもと医者にいわれた。当時の俺はそれはまぁクソ生意気なガキで、反抗的に足掻き続けて医師の予測を上回り完全回復したのだ

読んで字の如く、血反吐を吐くような地獄のリハビリを自らに課して成し遂げたんだが

 

「帰っても?」

「えぇ、今なら安全に戻れますよ」

「なら良かった、また明日」

「えぇ、また」

 

そして目を覚ますと、慌てた様子の欠けらも無いペルシカリアの姿があった

 

「楽しめたかい?」

「目覚めは最悪ですけどね」

「おや、これは手厳しい」

「それで、なにか分かったんですか?」

「んー、AIの解析は表層の部分しか分からなかったね。凄いガチガチに作ってあるし、下手に読み込むとこっちの機材か君の人格が壊れる仕組みになってるみたい」

 

やはり、と思った

人間そのもの、しかも男性人格が入っているとは誰も思うまい

 

「でも、素体の製造年月日は分かったよ。つい最近のロールアウトだね」

「はぁ、つっかえ」

「これでもかなりギリギリの作業だったんだよ?君が壊れる寸前だったんだけど?」

「割と本気で殴っていいですよね?」

「流石に死ぬから」

 

ダメらしい、このケモミミ、いつかもいでやろう

 

「それと君の素体構造も分かったのは大きいね、万が一ダメージを負っても治せるのは良い事だよ」

「秘匿されるべきデータが秘匿されず、秘匿しなくていいデータが秘匿されてるように思いますけど?」

「言い得て妙だね、君は不思議な存在だ」

「服着ていいですよね?」

「構わないよ、そろそろお迎えも来る頃合いだからね」

 

そう言われた瞬間、入口の扉が開いた

現れたのはエクスキューショナーだ、それだけでテンションが上がった

 

「お、検査中だったか?」

「いや、今終わった所だよ」

「そうか、言っておくが変なことはしてないよな?」

「してないよ、まだ死にたくないからね」

 

エクスキューショナーの目が猜疑のそれだ、信用されてないようだなペルシカリアは

 

「このまえ私の口調を普段と別にした件、忘れてないからな?」

「いやーあれは面白かったね!!普段とのギャップがまた最高だった!!」

「・・・」

 

あ、イタズラが原因なのか・・・

 

「どんなイタズラですかそれ・・・」

「どっかの基地から持ってきたネコ耳セット、口調が猫っぽくなる機能付き」

「・・・」

 

そりゃこうもなるだろうと思った、率直に

 

「んじゃ私は案内するから、急なことがあれば連絡してくれ」

「えぇ、そうするわ」

 

そしてそのまま俺はエクスキューショナーに基地の中を案内された

 


 

「解析はできたか?」

「たった1%が限界だったわ、これ以上やるとあの子が壊れるからね」

「その割にはデータが多いな?」

「殆どが意味のないデータよ、本当に意味のあるのはこれだけ」

「A4一枚とはな、恐れ入る」

 

エクスキューショナーとグリフォーネが去った後、ペルシカリアのいる部屋に入室したのは基地の指揮官を務めるシャマールだった

入るなり質問を飛ばし、帰ってきたものに目をむく

 

「格闘戦技の登録データに神室町流というものがあるけど、そんなの聞いたことがないわよ?」

「カンフーがベースの状況に応じて型を使い分ける戦闘スタイルの事だ。蹴り技中心で対多人数向けの"円舞"と、手技によって相手の防御を崩す一対一向けの"一閃"、相手の力を利用して受け流す"流"やボクシングの"拳威"。これらを総合して神室町流というらしい」

「貴女がなぜそれを知っているのかしら?」

「使っていた人間と戦ったことがある、私には珍しく敗北したよ。二度目は勝利したがな」

 

そう言うと、シャマールはすぐに踵を返して部屋を出る

 

「データはLAFIに流しておいてくれ、残りの解析を任せたい」

「分かった、今日中には入れておくわね」

「私はこれから製造をした奴らを叩きに行く、必要なデータはあるか?」

「資金源の情報がほしいわね、上手くいけば貴女の思うがままに相手を動かせるかもしれないわよ?」

「わかった、任せろ」

 

そう言って出ていったシャマールの後ろ姿は指揮官として非常に頼もしい姿だ

中身は勝つためならば何でもやる・・・それこそ犯罪行為、あるいは外道と呼ばれる行為であろうとやってのける過激な人物である

 

「まぁ、面白いことが分かっただけ良いとするかしら?」

 

そしてそんな相手に対等な条件で交渉を行い成功させる豪胆さを持っているのが、ペルシカリアという女性科学者である

*1
仮面ライダーWに登場する、地球の情報を有したデータベース




神室町流・・・って、おま・・・
なお真の使い手は弁護士資格を持っている探偵の模様
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。