「平和ですねぇ・・・」
「それが良いんですよ」
「そうですねぇ・・・」
ある日、自分は屋上で寝ていた
そこにM4さんがやってくる、彼女も非番なのかラフな格好だ
「はぁ・・・」
「ところで聞きましか?アナタのために新しいデバイスが開発中だと」
「聞きましたし、何なら一度テスト運用もしましたよ。数分で壊れましたが」
「どんな使い方をしたらそうなるんですか?」
M4さんが呆れ顔で見てくる、うん、自分もなんでなのか疑問だ
説明受けてもワケワカメだったし
「指揮官いわく、自分のジェネレーターとデバイスの許容量が合わなくてダメらしいです」
「低すぎるのですか?」
「いや、逆に供給量が多すぎて破損してしまうんだとか」
だからお前に相応しいの用意してやる。と何故かやる気スイッチがオンになった指揮官は意気揚々と開発を楽しんでいる
この前やっと安定稼働が30分を超えたばかりだというのに
「でもまぁ、自分だけのデバイスというのはなんか特別感あっていいですね」
「私の場合、多いのですが?」
「それだけ高い汎用性があるということですよ」
そういえばM4さんは専用デバイスが複数ある
自分が知るだけでも、試作専用パワードスーツ、ストライクノワール、エクリプス、F97-X1/P・・・それら全て、固定の武装がなく自由に武装を運用できる高い汎用性を持っている
しかも、自身は一時的とは言えパワーアップモードがあるというのだから驚きだ
まぁ、その時の見た目がかなりヤバイので多用はしないそうだが
「おう、ここにいたか。グリフォーネ」
「サボりですか?」
「休憩といえ、阿呆」
そこに来たのは話題に上がっていた指揮官だった
「出来たぞ、お前の専用機」
「早くないですか?3日しかたってないですけど?」
「この間のデバイスは近接戦に特化していたことからエネルギーの余剰があり過ぎたことによる内部飽和が理由の損傷だ。であればそのエネルギー特性を機体の全性能に反映する用に改装すれば問題はない。それを理論化してLAFIとVERTEXに計算させた結果、間違いはないと確信するに至ったから実機を作り変えた」
「ディナイアルを?」
「あぁ、新たな名はカテドラル。キリスト教における司教座聖堂、主教座聖堂だが。もう一つの意味はわかるな?」
「威厳ですか?」
「正解だ」
カテドラル・・・またガンダムモチーフのデバイスを作りやがったなこの指揮官は・・・
「それに、元々の設計案でもあったしな」
「あぁ、そういえばディナイアルのベースはカテドラルでしたね」
「カテドラルといえば、前に仮想環境で試したものですよね、指揮官」
「あぁ、その時にM4じゃパワー不足で機体に引っ張られるんで辞めたやつだぞ」
ただ、と指揮官は注釈を入れて話を続ける
「あの時とは主機周りに大きく手を入れている。いかんせん、グリフォーネから送られるエネルギーの量が大きすぎるために通常のではパンクしてしまうからな」
「具体的には?」
「バックパックと武装に送られるエネルギーの量を改装前の数倍に引き上げた、同じく各スラスターへ送る分も数倍にしている。これでもまだ機体のリミッターを15%程度解除した程度ではあるがな」
「はぁ・・・」
「次の実戦で使ってみてくれ、性能は保証してやる」
そう言われて渡されたカバンを見る、中にはデバイスが入っていた
「用意周到ですよね?」
「対策できるなら先に対策しておいたほうが良いからな、万が一を潰していけば予想外が起きても対処できる」
「なるほど?」
絶対に裏がある、何かやらかしている
そう思っていると、LAFIさんから文書で自分のところに来てないかの確認が来たので速攻で来ていると返した
数十秒して激怒の顔のLAFIさんが屋上の扉を蹴り開けて飛んできた瞬間、指揮官の顔が強張る
今度は何をやらかした?
「マスター!!また余計な案件を作りましたね!?」
「うげ、もうバレた!?」
「そこになおれ!!お仕置きじゃクソマスター!!」
「逃げるんだよなぁこれがぁぁぁ!!」
あ、ダッシュで飛んで逃げやがった、この建物3階建てなんだが・・・
まぁ、指揮官の身体能力なら問題ないだろう。人間なのに人間に見えない身体能力の人だし
「あ、捕まりましたね」
「今回捕まえたのはICEYさんでしたか。銃使うなんて珍しいですね」
「捕獲用ネットガンというものですね、素人でも使いやすい非殺傷兵器です」
「で、そのまま引きづられて連行と。自分の作った武器で捕まえられるとはご愁傷さまで・・・」
豆粒に見えるところまで逃げていた指揮官だったが、今日の基地入口受付班のリーダーのICEYさんにLAFIさんから事前に連絡が来ていたのか、無言で銃を出され発砲されてネットに捕まり強制連行されてしまった
この後数分して悲鳴が聞こえたが、聞き慣れた声なのか誰も関心を寄せなかったことだけは共通項であった
哀れシャマール指揮官、こちらではダメ指揮官になる模様
有能な分反動デケェな・・・