インフィニット・ストラトス-X G GENERATIONS -   作:BLACKRX

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クロスボーン編 1

白騎士事件……世界に変革をもたらした大事件、既存の兵器を全て古いものにした大事件から数年。

その間にとある事件が発生していた。

その事件の名は更織事変、俗に言うクーデターである。

表向きには現当主、更織楯無こと更織刀奈がISを用いて鎮圧した事件であると知られている。

だが、実際は違う。

たしかにISが解決した事件ではあるが、厳密にはフォーミューラー計画と呼ばれるバイオコンピューターを積んだ新型IS、今でいう第三世代型ISが解決したのだ。

F91、正式名称はフォーミューラーナインティワン。

国営軍事企業サナリィが開発した第二世代型ISだが、その性能と性質は第三世代ISの要件を満たしていたことから第三世代型ISの先号機とも言える。

 

その後も三度、大規模テロが起きるがその度に所属不明の謎のISが複数機現れてそれを止めてきた。

そして、第二回モンド・グロッソにおける織斑一夏の誘拐事件で姿が現れたのを契機に謎の機体は表向きには現れることはなかった。

 

その謎の機体は髑髏のエンブレムに全身装甲(フルスキン)、そしてX字のスラスターにV字アンテナ、そしてマントという特徴を残していた。

 

その機体の名はクロスボーンガンダム、F97の名前を冠するF91の正統進化した機体だが、その事情から決して表向きにはできない機体として登録された。

そして、このFシリーズは唯一男性も乗れるISである。

 

これは更織楯無を引き継いだ少女とその少女を守る騎士から託された物語。

機動戦士クロスボーンガンダム-ISストーリー-

 

____________

 

俺の名前は織斑一夏、世界最強の姉。織斑千冬の弟だ。

第二回モンドグロッソ、千冬姉さんの試合観戦をしにドイツに訪れた俺は謎の組織に誘拐されとある部屋に監禁されていた。

 

「間違えても殺すなよ、こいつにはそれだけの価値があるんだからな」

 

「わかってら」

 

目隠しをされ、外がどんな状況になっているかも分からず。俺はどうすればいいのかわからなかった。

 

「ん?どうした?」

 

「そ、外に髑髏が!髑髏のISがいる!!!」

 

「なんだと⁉︎ちっ、なんでここに……オータムに連絡は取れないのか?」

 

「ダメです!現在交戦中の模様!」

 

「クソ、ガキを身代わりにするぞ!」

 

だが、そんな最中。突然騒がしくなりどうしたのかと考えていると突然身体を引き寄せられ、身代わりにされるように前に突き出される。

そのときに目隠しの位置がずれて微かに光が見え、目を凝らすとそこには髑髏のエンブレムとマントが特徴的のフルスキン型ISがそこにいた。

 

「動くな!そこの髑髏!ガキがどうなっても……」

 

どうやら、俺を人質にして逃げようとしてるようだ。だがその考えは無惨にも無に帰った。

 

「ひっ……」

 

顔面に血が掛かる。思わず振り返ると鉄の鞭のようなものが人質に取っていた男性を吹き飛ばしていたからだ。

身体が痙攣していることから気絶する程度の力でそれをやり遂げたと見える。

 

「に、逃げ……」

 

それを見た周りの誘拐犯達は気がつけば全てが血塗れになって倒れていた。全員生きており軽い骨折や血を出してはいるが死にはしない程度に手加減しているのがわかる。

 

「大丈夫か?」

 

髑髏のIS、クロスボーンガンダム─────

それに出会った時。俺は俺の運命が変わることを直感で感じ取った。

 

これはある人からクロスボーンガンダムX1を受け継いだ俺の物語だ。

 

__________________

 

あれから数年の時が経った。

あの事件の後。暫くはクロスボーンガンダムが所属する組織、クロスボーンバンガードに保護されていた。

その間に俺はある人からISの動かし方や操縦方法を学び、いつしか大切な人と出会い、再会の約束を交わし、大規模テロを抑え込むための戦いに参加してそれを解決した後に解放された。

 

色々と不安点は残ってはいたが、俺は俺を助けてくれてかつ育ててくれた人から大切なISを預かり日本へと帰ってきた。

そこからいつもの日常を過ごしていたが、物足りなかったというか何というか、そんな時に現楯無、刀奈さんから一緒に特殊部隊をやらないかと打診を受けて表向きは運送会社のアルバイト、裏向きは楯無直属の組織クロスボーンバンガードとして様々な日本を襲うテロに介入し未然に防ぐ生活をしていた。(千冬姉がドイツに行ったり、帰ってこない日々が続いていたからバレていなかった)

 

そして、今……俺は受験期に入り藍越学園の試験会場にいた。

そこで俺は何故かわからないがバイオコンピュータも無しにISを起動させることに成功し、IS学園に入学することになったのだった。

 

「……」

 

そして、現在……ホームルームにおける自己紹介の時間になっていた。

クロスボーンバンガードが特別だったのは理解してはいるのだが周り見渡しても女女女の環境は気が滅入る。

誰か助けてェェェェェェ!!!

 

「織斑くん!織斑くん!」

 

「はい、こちら織斑一夏!!!」

 

「そろそろ自己紹介を」

 

「サー!織斑一夏です!趣味はゲーム!特技はチャンバラ!好きな言葉は脱出しろ!さもなくば貴様の○を持ってです!よろしくお願いします!」

 

そんな中で突然声をかけられて俺は思わずとんでもない自己紹介をしてしまったなと思いながら着席しようとしたが。

 

「はっ!」

 

「防ぐとは、やるな織斑」

 

「お、織斑先生……次やる時はまともに自己紹介します」

 

「よし、期待しておくぞ」

 

その前に千冬姉から拳骨が入るビジョンが見えた為、それを防ぐために分厚いIS辞書でガードそのまま鍔迫り合いをしながら姉弟の会話をする。

 

「さて、私はこのクラスの担任になる織斑千冬だ。以後よろしく頼む」

 

その後、千冬姉さんが自己紹介を始めたので俺は思わず耳栓をすると同時に騒音が当たりに響き渡った。

 

「キャァァァァァァァァ!千冬様ァァァァァァ!!!」

 

「素敵ィィィ!カッコイイィィィ!」

 

「貴様ら静かにしろ!全く、毎年毎年これでは先が思いやられる」

 

動物園かここは…と勘違いするほどの大音量だったが千冬姉の一喝でなんとか止まり、その後のホームルームは無事に終えたのだった。

 

「一夏、大変そうだね」

 

「ああ、大変だよ……」

 

そして、色々あって昼休み。

俺は何度か共に戦った戦友にして今のクロスボーンガンダムX2の操縦者である更織簪と合流して近況を話していた。

 

「運送会社の方はどう?」

 

「暫くの間は裏向きはおやすみ、表側はいつもどおり」

 

「なるほど、流石に主戦力が二人も抜けたらそうなるか」

 

俺はバイト先である運送会社の近況を簪に尋ねる。どうやら暫く本業はお休みするみたいだ。

隙見て顔を出さないとだな。

 

「じゃあ、また」

 

「おう、またな」

 

そんなことを考えていると簪は教室に戻っていく、ホームルームまで時間はあるが、どうやら客人に道を譲ってあげたらしい。

 

「久しぶりだな、一夏」

 

「久しぶり、箒」

 

その客人、俺の幼馴染の一人。篠ノ之箒が話しかけてきた。

篠ノ之箒、ISを作った産みの親、篠ノ之束の妹にして幼い頃引っ越すまで一緒にいた幼馴染だ。

束さんがISを開発してから要人保護プログラムにより離れ離れになっていたが、こうしてIS学園で再開できたもの縁なのだろう。

 

「少し逞しくなったな」

 

「そうかな、これもアルバイトの成果ってやつかもかな」

 

こうして会話するときにふと気づく、彼女の頬が赤くなっていること。声色が緊張して震えてること。

俺に好意を寄せているそれはきっと恋慕なのだろう。だけど、きっとその恋は実ることはないのだろう。

ごめん、箒……俺は俺には誓った人がいる。守るべき人がいる。

だから、もし告白してきたら俺は断ることしかできない。

 

「どうした?一夏?」

 

「いや、なんでもないよ」

 

敢えて鈍感なフリをする事で俺は何気なく箒と会話した。

そして、チャイムの鳴る音がしたので一緒に教室へと戻った。

 

「と言うわけでクラス代表を決めるぞ」

 

「織斑くんがイイと思います!」

 

「任せろ、スイーツ一年分の確保は俺の仕事だ」

 

「おおー!カッコイイこと言うね!オリムー!」

 

教室へ戻り授業を受けているとどうやらクラス代表を決める流れになり、俺が推薦された。

任せろ、簪相手以外ならどうとでもなることを証明してみせる。

 

「納得がいきませんわ!」

 

と考えていると後ろからドンと机を叩く音をしながら、なにやら貴族主義キメてる女の子が大声を出してきた。

 

「代表候補生であるワタクシが相応しいですわ!」

 

「やめておけ、貴様ではスイーツ一年分は確保することはできない。4組のバケモノにボコボコにされるだけだぞ」

 

「貴方、何ふざけたことをおっしゃってますの!」

 

「ふざけてはない、やめておけ。俺のスイーツバイキング計画を止めないでくれ」

 

「こんなにふざけてるなんて!これだから男は!!!」

 

「ふざけてはない、俺は真剣だ!」

 

「もういいですわ!こうなったら決闘ですわ!」

 

それを聞いた俺は冷静にこの場を沈めようと色々言ったが、火に油を注ぐことになってしまい、イギリスの代表候補生セシリア・オルコットと戦うことになってしまった。

てか、決闘って……貴女もしかして貴族主義?

 

「織斑先生、決闘に関して質問が」

 

「なんだ、織斑」

 

「第二世代ISF91を使ってよろしいでしょうか?」

 

「どうしてだ?」

 

「Fシリーズが一番カッコイイから乗りたいです」

 

「却下だ、貴様には専用機がつくことになってる」

 

「了解しました」

 

俺はF91に乗ろうと思ったが、どうやら専用機が手配されているらしい、多分だけど純格闘機なんだろうなぁって予測がついていた。

 

「ふん、ハンデをあげてもよろしくてよ」

 

「お構いなく」

 

それを聞いてセシリアは挑発してきたが、俺はそれを華麗にスルーして席に座った。

 

「純格闘機とか乗れる気がしない」

 

そして、帰りのホームルームが終わり部屋に向かいながらぼやきながら歩いていた。

 

「ここか、嫌な予感がしてきた」

 

そして、部屋に着くと中から異様に嫌な気配を感じ鞄から折り畳み式の等身大の盾を取り出して構えながら前に行く。

 

「ん?同室の方か、私は篠ノ之箒───って、一夏⁉︎」

 

「やはりか、今何してる?」

 

「今?今着替えてるが───」

 

「ならそのまま早く着替え終わってくれ、俺は暫く部屋を出る」

 

「あ、ああ……」

 

等身大の盾を構えながら部屋に入るとどうやら着替えていたらしい、俺は盾を構えながら部屋を出て扉を閉める。

 

「さて、暫くは待つか」

 

「なら、私とお話ししない?一夏くん?」

 

「楯無さん?」

 

「ふふ、久しぶりね」

 

その直後、横から現楯無である更織楯無こと刀奈さんが話しかけてきた。

表向きには抹消された"大事件"以来、アルバイト先でも会うことがあんまり無かったが、こうして向こうから接触してきたということは珍しかった。

多分、からかいに来たんだろうなぁ。

 

「どう?学園は?」

 

「まだ一日目なので、なんとも」

 

「そう、ならこの三年間を楽しく過ごしなさい。これは社長命令よ」

 

「わかりました、肝に銘じます」

 

とか思ってたら真面目な話で終わった。三年間楽しくか。

やってみせよう、社長命令に関係なくね。

 

「一夏、終わったぞ」

 

箒の呼ぶ声が聞こえたので、部屋の中に入る。

部屋着というなの和服に着替えた箒が困惑した表情で立っていた。

 

「一夏、気になったんだが……どうして盾を構えて部屋に入ってきたのだ???」

 

「ああ、それ。女の子の裸を見ちゃいけないだろ」

 

「???、なるほど」

 

箒は微妙に納得したような納得してないような感じで首を傾げていた。

 

こうして、入学初日は幕を下ろした。

これから始まる波乱の学生生活を楽しみにしながらかつ気になりながら眠りにつくのだった。




乾燥、アドバイス、お待ちしております。
読んでいただきありがとうございます。
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