魔法先生と神喰らい   作:koth3

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先にこれができたので投稿します。フラグ回収もかねて。


超の真実

 今の僕の前には疲弊した超さんがいる。先ほどまでの戦いで超さんのカシオペアは破壊した。

 

 「魔法を使えない貴方に勝ち目はありませんよ!」 

 「それはどうかな?」

 

 超さんが一瞬で繰り出す多くの時間跳躍弾を僕は箒の高速起動でよける。

 だがそこで気づいた。まずい、白煙で視界が効かない!

 

 「そこネ」

 

 白煙を切り裂いて一つの白刃が僕に迫る。けれどもこれには何の仕掛けもない。魔力も術式も込められてないただのナイフだ。僕が普段から張っている魔法障壁で十分止められる!

 そう思い、受け止めきった後の攻撃のために姿勢を整えて、その考えは裏切られた。

 

 「え?」

 

 魔法障壁が障子紙のように切り裂かれてナイフが僕に迫ってくる。

 

 「ッ!!?」

 

 間一髪でそのナイフを避けることができたが、あり得ない。あれと同じ存在は一つしかないはずだ。それを持っている人は超さんではないはず。

 

 「混乱しているかね? ネギ坊主」

 

 煙が晴れていく。その煙から見える超さんの腕は人の腕ではなかった。

 

 「そんな……莫迦な」

 「見えているものが真実よ」

 

 その腕はまるで酒呑さんが持っていた神機を小さくしたような武器なのだから。

 

 「腕輪がないからあの人は気づけなかったようだけどネ。私はこの世界(・・・・)のゴッドイーターといっていい存在ネ」

 

 のどが渇く。くちびるが急速に乾いてひび割れていく。

 

 「信じられないか? まあ、当り前だろうネ。だから私を知ってもらうために自己紹介するヨ」

 

 聞きたくない。それは聞いちゃいけないものだ。

 

 「特殊人型神機 タイプアース。

 それが私につけられた機体名ネ」

 「……人型神機」

 「そう。コアにはアラガミであり神機であるアルダーノヴァを使い、その時の最大の技術を使って作られた唯一の成功作品」

 

 信じたくはない。けれども超さんが言っているのは真実だ。分かってしまう。その瞳を見てしまえば。その瞳はうそをつく人の目じゃない。

 

 「腕輪がついていないのは簡単。私は厳密に言えばゴッドイーターじゃないからネ。その代わり、私はアラガミ。人ではないネ。この体には二割程度しかもはや人としての細胞はない」

 

 体が震える。声が出てくれない。

 

 「実験室であと少しで成功例としての解剖をされる間際に私を救ってくれたのは貴方だった。酒呑さん(・・・・)

 「!?」

 

 後ろを振り向くとそこには葉加瀬さんがつけているような機械で空を飛んでいる酒呑さんがいた。

 

 

 

 

 「超……」

 「とはいえ、それはこの世界での話。違う世界の貴方ではない。それでも貴方を一目見て分かった。貴方が酒呑一鬼であることに。腕輪をつけている人間なんてこの世界にはいまだいないからね」

 「超」

 「焦ったよ。いくら資源も時間も不足している中とはいえ次元を超えた際にまさかほかの次元を巻き込んでしまうとは想定できなかった」

 「超!!」

 「貴方を巻き込みたくはなかった」

 

 ぽつりと目の前の超が俺に話しかける。今までの思いを。

 

 「私を救ってくれたあなたは極東地域に私を連れていってくれた。生まれたころから神機になるための調整しかされてこなかった私に愛情を、友情を、心を教えてくれた。だからこそ私は世界を救うと決めた。貴方が魔法使いに殺されてから」

 

 今、超は何って言った?

 

 「な……に?」

 「魔法使いは貴方が邪魔だった。世界が危険なときに魔法使いはメンツを優先させた。ゴッドイーターの象徴であった貴方を殺して魔法で世界を救おうとした。けれども魔法なんかがアラガミに効く訳が無い。すぐに世界は滅びに突き進んでいったよ」

 「そん、な」

 「事実だよ、ネギ坊主。とはいえ、スプリングフィールド家はそのことがきっかけで魔法から離れて私の後見人になって魔法使いから守ってくれたので感謝はしているがね。

 だから止めるな。私の邪魔をするなら酒呑さん。貴方でも私はこの牙をむく」

 

 白い、シオの様な神機を俺、いや俺たちに突き付けて超は言う。

 

 「私は魔法使いは正直言って憎い。けど、この世界は愛している。だからこそ、アラガミなんかにこの世界は奪わせない!」

 

 意志を、想いをぶつけてくる。まるで、まるであの時の支部長のように。いや、この世界での支部長そのものだ、今の超は。

 

 「悪いが止める。止めさせてもらう。お前の思いを、願いを否定する」

 「貴方はきっとそういうと思っていたよ。……ネギ坊主。お前はどうするね?」

 

 ネギ君は顔をあげられていない。今まで信じてきた魔法を超に否定されたからだろう。

 

 「ネギ君、顔をあげろ」

 「え?」

 「俺から三つの命令だ。死ぬな、死にそうになったら逃げろ。それで隠れろ。運が良ければぶっとばせ。

 これじゃ四つか」

 「でも、僕は」

 「いいか、今君が考えていることは人として大切なことだ。だがな、戦っている人間には必要のないことだ。掴み取らなきゃ何も始まらない。君は平和をつかむために戦ったんだ。なら、たとえ迷っていてもその道を突き進め」

 「酒呑さん。……分かりました。超さん。僕は貴方を止める!!」

 

 先ほどのようなネギ君ではない。今のネギ君は立派な戦力だ。

 

 「そうか。ならこちらも戦おう」

 「絶対に止めます」

 「さて、ネギ君。行くぞ!!」

 「ハイ!!」 




前回のアラガミフラグは超でした。ゴッドイーターに偏喰因子の力場が発生するなら生きてる神機に発生しないはずない。そう思って伏線を書きました。
バレバレでしたかね?
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