彼らの言う本物   作:Act17

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更新しなさ過ぎてすみませんでしたぁ!
多分これよりは早く更新できると思います。
そろそろ閑話入れるかもです。
今回残酷気味により閲覧注意


彼はまた悪手を取ろうとする。

 明日のボランティアあいつ来ないまであるよなぁ。

 まぁ小町ちゃんに連絡すればいいかな?

 

次の日……

「せっかく夏休みだってのに……」

「そんなんだからごみぃちゃんとか言われるんでしょ?」

「流石に比企谷くんが悪いわね」

 平塚先生が言うにはもうひとり来るらしいけど……

「あっ!さいちゃんだ!」

「先生、この5人で行くんですか?」

「ああ、そうだな。だが、他のグループも来ているらしい」

「あ、由比ヶ浜さん料理しないでね。またジョイフル作られても困るから」

「酷い!」

「申し訳ないとは思うのだけれど、小学生になにかあったら危ないからやめたほうがいいと思うわね」

「そんなに酷いんだ……」

「クッキーがジョイフル本田の炭」

「もういいでしょ!いくよ!」

 

 移動中……

 

「着いたー!」

「あとの人達は……?」

 

 キキッ!

 そこへもう一台ワンボックスカーが止まり中から出て来たのは、鶴見先生と三浦さん、海老名さん、戸部くん、葉山、川崎さん……え!?川崎さん!?

 

「なんで川崎さんが……?てっきり予備校とか行くと思ってたのに」

「こういうのも何だけど、推薦とかも見かねてって感じ。(本当はそれだけじゃないけど……)」 

カプの予見を察知!!

 

 ──Side 八幡──

 

「葉山いんのかよ……」

「何事もなければいいのだけれど……」

「多分無理だよね……」

「あ、あははは……」

 

 ──Side out──

 

「とりあえず挨拶ですか?」

「ああ、そうだな」

 

 挨拶はカット

 

『それではオリエンテーリング、スタート!』

 

 合図と共にグループが一組ずつ時間おきに目的地へとスタートする。僕たちはそのグループが行き詰まってしまった際のフォローをするだけなんだが。

 そして各自でフォローしていたのだが、いつの間にか僕は一人になっていた。まぁ、合流地点でみんなとも会えるだろう、とそのまま進み開けたところに出てみれば……

「って、あれ……二人だけ?」

「各自小学生が道に迷ったりしないようサポートに回りにいったわ」

 そう、そこにいたのは雪ノ下さんとハチであった。

「後方回りすぎた……」

「とりあえず3人で行きましょう。何かあったら別れて対応しましょう」

 ということで後ろから追いかける形です。

 

「お兄さーんっ」

 

 などと声が聞こえて見れば一つのグループが出てきた。

「葉山か……?流石小学生にもモテモテだな」ヒソヒソ

 ん?よく見れば一人だけグループからハブられてるような感じの子がいた。何となくで雰囲気で分かる。葉山が見て何もしなかったら良いが……

「チェックポイントは見つかった?」

「いいえ」

 そんな中、そのハブられている子に声をかけている葉山の姿があった。

 嫌な予感しかしない……!

「そっか、じゃあみんなで探そう。君、名前は?」

「鶴見……留美」

「俺は葉山隼人。よろしくね。あっちのほうとか隠れてそうじゃない?」

 そして何気にその子の名前を聞き出し、さり気なく元のグループに戻していた。

「「「はぁ……」」」

 3人して頭を抱える。

「あいつはバカか?誰が見ても明らかにハブられているような子を強引に元のグループに戻してるぞ」

「そうね。あのようなやり方は流石にいただけないわね。と、いっても葉山くんはああいう性格だから特に手に負えないわね……」

 何やら葉山を嫌悪するがごとく雪ノ下さんが言う。

「学んでない証拠でしょ。というかあの存在が勉強ができるだけでは意味がないっていうことを体現しているようなものだけどね。あそこまで行くと」

 案の定、葉山を先頭に歩み始めたグループの中からまたさっきのハブられている子だけが孤立したようにグループから離れて歩いていた。今度は葉山の後方を。

「やっぱり……」

「小学生でもああいうの、あるもんだな」

「小学生も高校生も変わらないわよ。等しく同じ人間なのだから」

「これはひどくなるよね……名前的に考えて鶴見先生に一度確認する?」

「ありだな」

 やっぱりハチもか……

 

 

「まぁ、ざっとこんなところだな」

『『おおーっ』』

 僕たちは今、オリエンテーリングを終えて次のプログラムである野外調理の準備へと取り掛かっていた。そんな中、平塚先生が薪に火をつけると子供たちが大きな声を上げる。

「小学生の野外炊飯としては妥当なところね」

「やっぱりカレーは定番でしょ」

 そこへ先ほどのグループからハブられているであろう女の子が『ポツン』と一人でいたのだが……

「カレーは好き?」

「はぁ……」

 またしても先ほどと同じように声を掛けている葉山の姿があるのだが、声をかけられた鶴見さんとそれを見ていた雪ノ下が溜息を吐く。同感、葉山のあのやり方は悪手でしかない。

「……別に。カレーに興味ないし」

 女の子はそう言ってその場を離脱した。いい答えだな。この場は戦略撤退しか手がない。

「しかし、葉山の奴も相当なバカだな」

「ホント、バカばっか……」

 いつの間に来たのか先ほどの女の子がハチの独り言に賛同してきた。

「まぁ、世の中大概がそうだ。早めに気付けて良かったな」

「そこまでではないでしょ。まぁ期待値はこの状況よりマシの人が多いのは確かだけどさ……」

「名前」

 そんなことを話していると、いきなり女の子から声を掛けられる。

「ん?名前がどうした?」

「名前聞いてんの。普通さっきので伝わるでしょ」

 ああ、僕たちの名前が聞きたかったのか。主語だけじゃ普通分からんって……

「人に名前を尋ねる時はまず自分から名乗るものよ」

「それ社会に出てからの常識!なんでこんなところで

 はじめまして佐藤と申します」

「これはご丁寧に比企谷と申します」

「なんてやらなきゃいけないんだよ!」

「よく、比企谷くんは合わせたわね……」

「そんなことはどうでも良くて……名前だけじゃ普通わからないし、失礼に当たるから今度からは名前なんですか?とかっていうようにしてみてね」

「……わかった」

「じゃあ僕から、自己紹介するね。僕は佐藤太郎」

「俺は比企谷八幡」

「私は雪ノ下雪乃よ」

「鶴見留美」

 鶴見さんってやっぱり鶴見先生の娘さんかな?

 そんな感じで自己紹介すると今度は鶴見さんが無言で僕、ハチ、雪ノ下さんを他の人と見比べるようにして言った。

「なんか、3人は違う感じがする。あの辺……の人たちと。私も違うの。あの辺……と……」

 

 そんなこんなで夕食……

 

 チキッ……

「大丈夫、かな……」

 手に持っていたスプーンを皿の上に置き葉山が口にする。

「ふむ、何か心配事かね?」

 葉山の言葉に平塚先生がそう訊くと

「まぁ……ちょっとグループの中で孤立しちゃってる生徒がいたので……」

「違うぞ葉山。お前は問題の本質を理解していない。孤立すること一人でいること自体は別にいいんだ。問題なのは、それが悪意によって孤立させられているってことだ」

「それは好きで一人でいる人間と、そうじゃない人間がいる。そういうことかな?」

「うん、だいたいそんなところだね」

 僕は葉山の言ったことを肯定する。

「それで、君たちはどうしたいのかね?」

「それは……」

『『『……?』』』

 平塚先生の言葉にみんなが無言になる。そんな中、沈黙を破る者がいた。

「俺は……できれば、可能な範囲でなんとかしてあ「あなたには無理よ。だってそうだった……でしょう?」

 葉山の言葉を途中で遮るようにして雪ノ下さんが言う。

「雪ノ下さん。そう、だったかもしれない。……でも今は違う」

「そう?葉山くん、あなたオリエンテーリングでその孤立していた子をグループに強引に戻したわよね?あの後その子は更に距離を取るようにしてあなたたちの後ろを歩いていたわよ」

「え?それはどういう……」

 雪ノ下の言葉にどういうことかわからず口にする葉山。

「つまりアレだ。葉山、お前がグループに戻した際、イジメていた子たちがどう思っていたか考えたことあるか?」

「え?それはみんなが仲良くできて喜んでいるんじゃないのかい?」

 いやいや、さっきの雪ノ下さんの話聞いてたの?

「それは違うな。葉山くん、君がグループにその子を戻した時点でイジメていた子らはその子が君に自分たちがイジメていることをチクったと思ってしまっているんだ。葉山くん、はっきり言って君の行動は、より状況を悪化させていただけだ」

「……そ、そんな事はない」

「小学生のときにも同じことしてたよね?ストレートに言うけど学ばないとただの愚者だよ」

「それになにかして悪化させたとき俺らでは責任取れないわけだしな」

「そうね。鶴見さんへのいじめが悪化したとき不登校になったら……って思うとあまりしないほうがいいわね」

「本人、そうでなくても親とかから相談がないと」

「話しているところ悪いが、話が進まないなら意味がない。私は寝るぞ」

「僕もそうします。葉山くんはこれ以上余計なことしないでね」

 平塚先生と僕の発言でとりあえずは解散となった。

 

 部屋に戻ってハチと二人で話していると……

 コンコンとノックの音がした。

「入ってもいい?」

「鶴見先生?どうされたんですか?」

「さっきの話……本当?」

「てことはやっぱり鶴見先生が鶴見瑠美さんの……」

「ええ。そういうことよ」

「端的に言えば本当です。もし、解決できるかどうかなら良くて50%くらいですね」

「あー。解決できる可能性があるとすれば流行りで起きてたのが自分で止まっただよな?」

「それが一番やりやすいのは事実だね。いじめられたことのある人数にもよるけど、半分超えてたら数の力でって感じかな。そうでなくてももし止めようとしていたってことならもっと楽だね」

 褒められたやり方で解決は難しいんだよね。これ。

 同年代だったら自己犠牲もありだけどね。ああいうタイプの人になら以降のいじめ参加もないだろうしそれが早い気はするけど。

「他はないの?」

「どうにかしてその現場を動画で撮るとかですかね……それで担任の先生に報告という形とか?」

「動画で撮れれば、明日僕たちが作り話でいいならいじめの怖い話でもしてするわけ無いとか言い出したら見せるもありだよな?」

「ハチの言う通り、それも解決はしやすいと思う。話すチャンスがあればだけど」

「とりあえず現場を押さえられるようにするってことね?」

「はい。あとこれだけは絶対ですが、葉山くんには何もさせないでください。絶対悪化させる未来しかないと思いました。あれだけはだめです」

 

次の日……

 なんかこんな感じのホラゲあったななんてメタいこと考えつつ証拠はある程度集まった。

 葉山たちが肝試しの準備をしている間少しの時間だが怖い話をしてくれとの事だったので。少し事実を交えながら話すことにする。

 

「僕には」

「幽霊なんかより」

「死ぬことなんかより」

「怖いものがある」

「人それぞれ同じなんて、普通あり得ない。でも、その違いを忌み嫌う」

「そんな人間が僕は怖い」

「例えば。勉強が得意なだけでいじめられた人がいた。その子は、その環境から逃れるために受験をした。中学受験だ。そんな彼はなんとか合格した。しかし、待っていたのは同じ環境でしかなかった。彼ははじめは親に相談していた。しかし返ってくるのは決まって『いじめられる方にも原因がある』だった」

「無理な話だ。勉強ができるのが原因でいじめられているのに自分が原因だと言われたのだから。そんな彼は先生に泣きつくことはしなかった。チクられたと思ったものは酷いいじめをするのはすでに知っていたから」

「彼は日に日に感情を隠すようになった。親にもバレないほどに。いつしか友人と呼べるのはリアルでは数人。あとはネットで知り合った人しかいなくなっていた。そんな彼は不登校になった。でも親に無理やり学校に行かされるようになった。

 その後、彼は自殺していた。親でなく、友人に遺書を送って」

「共通の趣味を持っていた友人は、遺書の最後に残っていた曲のリストを見てゾッとしたという。全ていじめられた存在を綴っていた曲だからだ。彼女は警察にこの遺書を送った。教育委員会にも知られることとなり、社会問題にまでなった。

 彼の遺書は先生をかばっていた。心配してくれていたのを知っていたから。しかし彼はいじめてきた存在とその内容をすべて書いていた。結果的に彼に関わった先生は減給処分になっただけですんだ。いじめていた人は高校にも入れず、バイトぐらしのようだ」

「こんなこと。ないとは言えない。だってすでにこの場、このときもいじめは起きているのだから」

 何人かは泣き出している。

「これで僕の怖い話は終わり。これに懲りたらいじめなんてしないように……ね?」

 その時……留美を虐めてる一角のやつが、

「そんなバカな事しないですよ。馬鹿にしないでください」

 と言っていたが、

「じゃあこれはなんていうんだ?」

 と、ハチがいじめているところを撮った動画をながす

「やっぱりか……」

「お気づきになってたみたいですね」

「あぁ……下手に口を出すと悪化させかねないからな……どうしたものかと考えていたんだ」

「雰囲気で分かりましたよ。悪化させようとするバカもいましたが」

「そうか……ありがとう」

「さて、小学生のみんな。あまり年上なめないでね。んながどんなに上手くやってると思っても見てる人は見てるんだ。それに此処に鶴見留美のお母さんもいることも知らないみたいだからね」

「……!!」

 嘘だろって顔で見ていた。

「鶴見先生これどうしましょうか?」

「そうね。学校とその子たちのご両親とちゃんとお話しさせてもらいます」

「先生に証拠はお渡しします。一応プライバシーの観点からお二方に連絡帳以外全てお見せします」

 

「さて。なにか言うことは?」

 みんな鶴見さんに謝ったようだ。

「担任の先生。少しお願いがあります。今回の件は解決済みでお知らせの作り。後、全学年に虐めの調査実施」

「学校が大変な事になるんだが」

「今のご時世いじめ問題はナイーブでしょうね。でも、それを先生が発見し止めたとなると学校の評価も上がるでしょうし。それに学校全体の抑止力にもなるのでは?」

「だが、それだと君たちが集めた証拠は俺の手柄になってしまう」

「えぇ。そうなりますね。ですがそれで良いんですよ。はじめに発見したのは先生です。しかも悪化させることを心配して口を出してこなかった。そんな人の手柄になるというのなら僕もハチも嬉しいので。それで良いよな?」

「ああ、そうだな。それに、もし全部手柄にするのが嫌だというのなら下手にすると悪化させかねないのでボランティアのときにいた高校生に協力を頼んだ。とかにすればいいと思います」

「本当にありがとう!」

 

 そんなこんなでボランティア活動は終わった。

 なんか川崎さんがハチにアピってる気がする。いじってやろうかな……(カプ厨)

 




怖い話に出した例え話は自殺より前が全て作者の経験談です。この世界線の主人公はいじめられたこと。先生に相談しなかったことだけが事実になっています。

台本形式(セリフ前に名前あり)の方がいい?

  • 台本形式にしろ
  • 第本形式の方がいい
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  • 入れるな
  • 作者に任せる
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