たきなの代わりにフキが出向する話   作:沼田もんざえもん

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その5

 

 

 

 

 

 

「おいコラっ?!依頼主死んでんのに何で撃ちやがるっ?!」

「何でだろーな」

「プロなら無駄撃ちすんじゃねえよ?!」

「アマがナマ言ってんじゃねー」

 

 例え久し振りであろうとそこは慣れたプロなのでフキの回復は案外早かった。

 

「おら。現役プロ JK の八つ当たりだ。有り難く受け取れ」

「全っ然嬉しくねグハァっ?!」

「もっと年上のグラマラスなほうガハァっ!!」

 

 非殺傷弾をこれでもかと当てられ気を失った二人を小屋の中にあった物で適当に縛り、流石にこのまま母屋へ引き摺るのは難しいなと悩むフキは取り敢えず現状をミカとクルミへ報告することに。

 

「すみません先生。任務は達成ですがミズキが死にました。現在位置と後金の慰謝料をウォールナットが送りますからそれでクリーナーの手配をお願いします」

『え?』

 

「ウォールナット。作戦は成功。ミズキが死んでお前が死んだ事になった。良かったな。現在位置と後金の慰謝料をリコリコに送れ。送らないならお前を殺す」

『え?』

 

 インカムの奥で騒ぐクルミを無視して電源を落とすフキはついでとばかりに男達の懐も漁る。

 

『もしもーし。どうした、仕事は終わったろ?報酬は事前の取り決め通り指定の口座に振り込んどいたからもう連絡してこなくてもいいぞ。あっ、死体の方は別にそのままでもいいが身体に残った弾が気になるんだったらそっちで処理しても ─── 』

 

 スマホの近くで数発打ち二人を蹴り上げ呻き声を出させた後、通話が切れている事を確認したフキは自身のスマホに録音された音声データを残っていた番号と共に別のスマホへ送信。間を置かず送信先からの着信が。

 

『あの、フキさん?今任務中なんですが・・・』

「任務中なら態々電話してくんじゃねえよ。電源切るかマナーモードにしとけ。中身は確認したか?」

『はい。えっと、これは・・・?』

「暫く預かっててくれ。出来るならコピーして情報部と司令部にも渡せ。個人的に何時かお礼参りしときたいが別にそっちで始末してもいい」

『ええぇ、あっ?!すみません立て込んで来たので切り・・・ちょっ?!勝手に前へ出 ─── 』

 

 慌ただしく切れた通話に眉を顰めるも、まあ大丈夫だろうと割り切るフキはスマホを仕舞う。ついでに弾の無くなった拳銃も鞄に仕舞おうとした所で、その拳銃が普段使い慣れた自身のものではなく千束の大切にしているものだったことに気が付き肩を落とす。

 

( ・・・私もまだまだ、か )

 

 もしくは早くも毒されてしまった可能性に目を瞑り、慎重に拳銃を仕舞うフキは男達のライフルを拾い上げ肩にかけると。

 

「おら。起きたなら向こうの連中と合流すんぞ」

「・・・何で殺さない」

「それはさっきも聞いた」

 

 深く溜息を吐くフキの反応に、二人は不思議そうに顔を見合わせるのだった。

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