寄生虫ですが、何か?   作:マジカル☆ボッチ

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話が進むごとにもっと汚く、グロくリアルに書きたい。
そんな感情が芽生えてくる。
………もしかして、これが『恋』?


殺し合い初心者の戦い方

 

「うっっわ………気持ち悪………」

 

自分は顔から出てる触手に目を付けて自分の顔を確認している。

顔にある目で見ながら、触手の目で見るという何とも言えない感覚に苛まれている。

 

髪は金髪で、自然に伸ばしているのか腰まである。

 

顔は想像通りのエルフって感じの美形だ。

耳は少し上の方を向いて顔の横を反るように尖っている、いわゆるエルフ耳って感じだ。

 

ただ今は頭の頂点から触手が伸び、「の」の字に曲がり先端に目が付いている。

 

脳停止してから、多分2分ほど呆然としていたが横から感じる腐った肉の匂いで思考が再開。

とりあえず今自分に何ができるのか確認している所だ。

 

自分の頭から触手が出てる時点でキモイし、その触手を自在に動かして違和感を感じない自分の適応能力もキモイ。

 

とりあえず、また自分の体を鑑定する。

 

『パラサイト LV1 (名前なし(佐藤 陽一))

ステータス

HP : 78/78(緑)

MP : 56/56(青)

SP : 47/47(黄)

: 24/47(赤)

 

平均攻撃能力:346

平均防御能力:243

平均魔法能力:136

平均抵抗能力:73

平均速度能力:0

 

スキル

「接続LV2」「擬態VL5」「暗視VL7」「観察眼」「集中VL1」「鑑定VL10」

「恐怖耐性VL4」「n%I=W」

 

スキルポイント:20000』

 

…鑑定時に言葉を出す必要性がないという事に気づけたのは良かった。

敵と戦闘時にいちいち口に出してたらキリがない。

 

自分のHP、MP、SPが高いのかが良く分からないのでそこは放っておく。

 

SPの赤が減っているのは、走ったからか?

 

平均攻撃力とかは意外と高いんじゃないんだろうか?

……まぁ、いまだに魔物と遭遇してないから多分という話だが…

 

ただ、平均速度能力だ。

これは原因はなんとなく分かっている。

 

………自分の本体は鎖骨の所から上だからだ。

身体を触っていると、鎖骨から上が若干敏感で鎖骨から下が若干鈍いと感じる所がありそこが()()()なのだろう。

 

……つまり自分は人間の首をどこかにやり、その上に居座っているわけだ…

 

 

 

 

ど、どうしてこうなった!?!?!?!?!?

 

はっきり言ってそんな事をした記憶は一切ない!!

 

つまり自分は犯人ではない!!

 

一体誰がこんな事を⁉⁉

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『恐怖耐性LV4』が『恐怖耐性VL5』になりました》

 

……あ、また上がった。恐怖耐性って意外と上がりやすいのか?

正直上がった通知もいきなりだから、そのせいでさらに上がりそうなんだが?

 

…ふぅ……まぁ、良い。

この際そんな事はどうでも良い。

この体の本来の持ち主には同情するが所詮赤の他人、同情するだけだ。

 

さて、気を取り直して次はスキルを見ていくとしよう。

 

実は鑑定は二重鑑定ができるみたいのだ。

 

そのおかげで分かった情報もある。

どうやらこのエルロー大迷宮はダズトルディア大陸とカサナガラ大陸を繋ぐほど巨大らしいのだ。

まぁ、ダズトルディアとかカサナガラとか聞いても「あぁ、異世界なんだな」ぐらいにしか思えないが。

 

さて、では最初のから鑑定して見よう。

 

『接続:レベルが上がれば寄生元の肉体と接続が強固になり、より精密な操作が可能となる』

 

急に動きやすさが上がり、逆に動きが鈍くなったのは『接続』スキルのせいなのか……

 

まぁ内容を見る限りパラサイト専用スキルみたいだし、全然良いんじゃないか?

レベルが上がれば、接続も強固になって首が事故で抜けるなんてのも心配しなくて済むようになるだろうしな。

 

『擬態:他の生き物へ擬態することが出来る。』

 

うん、シンプルイズベストだな。

 

だがしかし、このスキルは一見してかなり有能そうに見えるが無能スキルだ。

 

他の生き物と言っているが首から上の体でどうしろってんだ?

確かに今自分は首から上を『擬態』しているんだろうが、逆に言えばそのぐらいしか出来ていない。

 

触手に目を作ったりしてるのはパラサイトとしての基本能力なのだろう。

 

これは擬態とは言わない。増殖か、複製だ。

 

つまり『擬態』スキルは今の所、顔の色を虹色に変えて遊ぶぐらいしか使い道がない。

 

さて、次は『暗視』だが…これは見なくて良いな。

もう名前で何の効果か分かるし。

どうせ暗い所が見えやすくなるとかなんだろ。

 

『観察眼:目に捉えた対象の感情をある程度色にして見ることができる。』

 

……あぁ、冒険者たちが発光していたのはこのスキルが原因か。

もっと早く分かっていれば細かく覚えられたんだろうが、命の危機がせまり良く覚えてない。

精々、警戒が橙色で憤怒が黒に近い赤紫色ぐらいだな。

 

……魔物って感情あるよね?

迷宮内では使い物にならないスキルじゃなかったらかなりの有能スキルだ。

……ある程度だから慢心しないようにしなくては……

 

『集中:集中力が増す』

 

………このスキル必要か?

『擬態』のスキルはまだ分かる。

頭を背景と同じ色にすれば隠れるんだから。

 

だが、集中力を増すスキルってなんだ?

……今後の要検証だな。

 

『恐怖耐性:恐怖を覚えにくくなる』

 

唯一熟練度で上げてるスキルだ。

上げてるんじゃなくて勝手に上がっていくんだが……

多分今も熟練度が稼げてる。

 

まぁただの高校生が暗い迷宮の中一人きり、どんどん未知の情報が入ってきて頭がパンクしかけてる中で上がらなかったらおかしなスキルだ。

 

『n%I=W:鑑定不能』

 

………めちゃくちゃ怪しいスキルだ。

この中で唯一英語を使っているスキルだ。

 

これ、現地人にはどういう風に見えてるんだ?

謎言語で、書かれた謎スキルに見えているんだろうか?

 

……このスキル持ちがいたら話しかけてみよう。

転生者の可能性が高い。

 

どうか相手も鑑定を持っていて話が通じるほど理性がありますように…

 

……さて、そろそろ動かないと餓死してしまいそうなのだが……念のため自分が乗っている体にも鑑定をしとく。

 

『ハーフエルフの肉体』

 

エルフだと今まで勘違いをしていたが、どうやらハーフエルだったらしい。

知らんがな。非常にどうでも良い情報だ。

 

 だがここで注目すべきは、『ハーフエルフの肉体』以外の情報がない事。

つまり、この肉体はステータスとかに縛られてない。

ただただ純粋な心臓の動いてる、生きた肉体(乗り物)なのだ。

力がかなり出せる理由は脳のストッパーがなくなったせいだろう。

 

多分この世界では、かなり貴重なのではないか?

みんなステータスに縛られて生きているんだろうから。

 

だが、この肉体は生命線でもありながら同時に致命的なまでの弱点だ。

 

例えば、頭ではなく心臓を狙われたら?

例えば、ダメージが蓄積しても回復のポーションなんて効かない肉体だったら?

例えば、足を切られ身動きが取れない状態にされたら?

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『恐怖耐性LV5』が『恐怖耐性VL6』になりました》

 

……自分は、一刻も早く『接続』のスキルを上げなければならない。

 

力で叶わないのなら技で対抗しなければ。

この動きにくい体を受け入れ、当面の間は本体(寄生体)で戦わなくてはいけない。

 

………何としても生き残ってやる…‼

それが論理感の無い、外道な行動に走る事になってもだ……‼

 

そうして、自分は歩きだす。

自分を強くするために、そしてまだ見ない外への道を求めて。

 

 

 

 

………ちなみに、トカゲの右足(腐った肉)は置いて行った。

臭すぎて敵にバレそうなんだよね。

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 まず自分が歩きながら行ったのは()の改造だ。

女としては美人かもしれないが、迷宮を生きていけるかと言えばノーだ。

今は少しでも強くなりたい。

死なないためなら醜くなるのはしょうがない。

 

髪を全部回収し、頭は完全に丸坊主にした。

そうすると、頭が二回りほど大きくなった感じがしたため元の大きさに戻すために、レザーアーマーの中に触手を伸ばし心臓部分を守るようにしておく。

こうしておけば心臓に来るダメージを本体が受け止めることで即死を回避出来る…ハズだ。

 

尖っていた耳も消し、耳は完全な穴の状態にした。

綺麗な形の鼻も消し、小さな穴が残る状態にした。

 

………口もいらないな。迷宮内では喋らないだろうし。

口も歯も舌もない状態にし、空気を吸うための穴といった状態になった。

首を必要最低限の機能にするために声帯を取り除き、血液が通る道と酸素が通る道だけになった。

 

………いや、だめだな。首も短くしさらに無駄を無くそう。

首を短くした弊害で後ろを向くことが出来なくなったが、後頭部に目玉を生やす事で乗り切る。

 

無駄を省いたおかげで今の自分は、はっきり言って目の付いた埴輪(はにわ)にしか見えないだろう。

 

この形を基本形態としておこう。

最初は戻すのに時間が掛かるだろうがなれれば大丈夫だと思う。

 

そしてここからが必要な武器だ。

 

ナイフも剣も必要な事とはいえ投げ捨ててしまって武器がない。

その武器を自分の触手で作るのだ。

 

顔の右上半分、全体の4分の一を触手にし、人間の右手で持つようにする。

そして先端部分を固く圧縮、鋭利にし剣モドキの完成だ。

 

この剣モドキを動かすのは本体ではなく、人間が振るうという事だ。

 

どうも、本体と人間部分を同時に動かすというのは、かなりの高等テクニックがいるようで難しすぎる。

 

それもそのはず脳が無くなったんだから、脳がやっていた部分を自分でやらなければならない。

 

バランスの調整、手足の微細な動き、腰の動かし、そのすべてを制御しながら本体も動かすのは無理だ。

 

人間だった時の記憶のおかげで、何とか走ったりすることが出来るだけだ。

 

そんなわけで基本的戦法は人間部分を動かして自分で自分を守れ戦法だ。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『並列思考VL1』を獲得しました。》

 

おぉ、案外考えてるだけでも熟練度って上がるんだな。

 

 

 

 

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『エルローフロッグ LV4

ステータス

HP : 94/94(緑)

MP : 52/52(青)

SP : 62/62(黄)

: 12/62(赤)

 

平均攻撃能力:72

平均防御能力:57

平均魔法能力:35

平均抵抗能力:37

平均速度能力:40

 

スキル

「毒合成VL3」「酸攻撃VL6」「射出VL6」「暗視LV10」「毒耐性LV5」「酸耐性LV4」』

 

……蛙だ。

しかもかなりデカイ。

今の体の身長が150㎝だとしたら蛙は120㎝はありそうだ。

 

ほぼ同じ身長だ。

 

思わず鑑定をしたら、一瞬だけ紫色に発光しその後薄く赤色になった。

 

今まで別の方向を向いていた蛙がゆっくりとこちら側に振り返り思わず後ずさりしてしまう。

 

いや、大丈夫なはずだ。全体的な平均能力はこっちが上だ。

攻撃を頭で防御し、体で攻撃する。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『恐怖耐性LV6』が『恐怖耐性VL7』になりました》

 

心を強く持て!

大丈夫勝てるはずだ!

注意すべきは、酸攻撃と毒合成とかいうスキルだ。

 

そんな事を殺し合い中に悠長に考えていたせいだろうか。

 

カエルが頬袋を膨らみ始め、いきなり口を開いたと思ったら毒々しい色の水の玉を射出してきた。

 

……っあ、やばい。

 

身体が恐怖し人間の体の動かし方をド忘れてしまい回避不可能。

ほとんど反射的に剣の形態をしていた触手を解除。

そのまま傘のように広げ、人間の肉体を守る。

 

触手の傘に水の玉が触れた瞬間、そこからジュゥッと音が鳴り一瞬遅れて激痛が走る。

 

あっ……がっがぁががあぁぁがあぁがぁあああああ⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉⁉

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『酸耐性VL1』を獲得しました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『恐怖耐性LV7』が『恐怖耐性VL8』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『恐怖耐性LV8』が『恐怖耐性VL9』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『酸耐性VL1』が『酸耐性LV2』になりました》

 

頭の中で神の声が響きまくるがそんな事気にしてる暇なんて微塵もない。

 

あまりにも激痛が走り、本体は感情のままに勝手に動き出し、制御が不能になっている。

人間の肉体の方も制御が出来なくなり、体が陸に上がった鯉のようにビクンビクンと暴れまわる。

 

これを一人の時にやっているのならばまだ良いが今は敵の前だ。

今すぐ制御を戻さないと殺される!

 

ぢゅう゛じゅう゛、じなげれば……せ゛いぎょにじゅうじゅうを゛ぉ゛………

 

混濁し始めている意識の中、何とか集中できないか文字通り死にものぐらいで肉体を制御しようとする。

 

本体の制御はこの際どうでも良い。

人間の肉体を何とかしなければ。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『集中VL1』が『集中VL2』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『恐怖耐性LV9』が『恐怖大耐性VL1』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『並列思考VL1』が『並列思考VL2』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『集中VL2』が『集中VL3』になりました》

 

…頭からは煙のような物が上がり視界のほとんどが上手く機能せず、呼吸器系にまで酸が入り始めたのか上手く呼吸できない。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『接続VL2』が『接続VL3』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『集中VL3』が『集中VL4』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『恐怖大耐性LV1』が『恐怖大耐性VL2』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『集中VL4』が『集中VL5』になりました》

 

……だけど今は何故かほとんどの音は聞こえず蛙と自分、その二人しか認識できない。

 

その蛙がゆっくりと先ほどと同じように頬袋を膨らませ始める。

 

本体をなんとかひと塊にし、バランスを取りやすく。

もうすでに目が一つしか機能しておらず、これ以上のダメージは許容範囲外だ。

 

どうにかして人間の肉体を動かし、何とか転がり第二射を避けることに成功する。

 

づぎはう゛だぜな゛い゛ぃ!!

 

意識が混濁する中その事だけしか考えられないかのような、不思議な感覚に陥る。

自分の背中を誰かに押されたかのように急に動き出す。

 

人間の体を起こし、蛙の元に走らせる!

 

呼吸が出来ない。

持って後20秒。せめて相打ちに!!

 

蛙の体が薄い青緑色になりそのまま硬直して隙ができる。

 

い゛ま゛のぉ゛、うぢに゛ぃぃぃぃいぃぃ!!

 

人間の体を蛙の横を通るように走らせ、今出せる全力の蹴りを蛙の腹に打ち込む!!

 

「グゲェッ⁉」

 

そのまま走り蛙が転がって行った場所に追いつき起き上がる前に、かかと落としを顔面に打ち込む!!

 

「グヂュェッ!?」

 

そのまま蛙が動かなくなったのを確認しそのまま意識をゆっくり手放す。

 

 

 

……がっだぁぁぁぁぁ!!

 

 

 

-------さすが、私の可愛い子……

 

 

 

……頭の中でどこかで聞いた事のある声が聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

《経験値が一定に達しました。個体、パラサイトがLV1からVL2に上がりました》

《各種基礎能力が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『苦痛耐性VL1』を獲得しました》

 

《熟練度が一定に達しました。『集中VL5』が『集中VL6』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『並列思考VL3』が『並列思考VL4』になりました》




転生者特典の観察眼の設定

黄色:平穏・喜び・恍惚
緑色:容認・信頼・敬愛・不安・恐れ・恐怖
青色:放心・驚き・驚愕・哀愁・悲しみ・悲観
紫色:うんざり・険悪・強い険悪感
赤色:苛立ち・怒り・激怒
橙色:関心・期待・警戒

←←←薄い色・濃い色→→→

複数の感情が混じる時もある。

戦ってた奴が急に梅干し頭になって殺気出しながら走り寄ってきたらそりゃあビビるよなぁ?
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