ソードアートオンライン~デッド・オブ・グレートセイバー~ 作:榛野 春音
もし、読んだイメージと違ったらごめんなさい。刀の方がレックス。鎧のほうがアルトラウスです。
それでは、最新話をお楽しみください!!!!
1
「キリトくん!キリトくん!」
アスナが気を失っているキリトに声をかける。
エリウは、ストレアに抱き起こされた状態でその様子を見守る。
ようやくキリトが目を覚ますと、アスナがキリトに飛びつく。
キリトの無事を確認して、ボス部屋全体が安堵の空気に包まれる。
すると、クラインが重たげな口調で告げる。
「死んだのは、コーバッツのみだ。・・・・ったく、こんなの攻略って言えるかよ!死んだらどうにもならねーだろうが!!」
その言葉に誰もが口を噤む。
エリウも少し苦い顔になる。死んで当然である相手でも守れるはずの命を見殺しにしたのは、それなりの罪悪感を感じさせる。
暫し沈黙があったが、切り替えの早いクラインは、新しい話題をふってきた。
「それはそうと、お前らあのスキルはなんだよ?」
すると、キリトが小さく言った。
「言わなきゃダメか?」
「あったりめーよ!」
クラインの言葉にキリトは小さくため息をつく。
「エクストラスキル《二刀流》。情報屋のスキルリストにないから、恐らく俺専用のユニークスキルだ。」
すると、クライン達が驚きの声を上げる。
「マジかよ!・・・・で、エリウ。もしかしてお前もか?あのスキルはじめて見た時は気付かなかったけど、あんなスキル普通には、ねーだろ?」
話をふられたエリウはコクリと頷く。
「あぁ。エクストラスキル《アブソリュート・セイバー》取得時から筋力、素早さパラメーターがカンストし、使用剣武器の攻撃力が三倍になる。このストレアが武器となることで更に強くなるスキルだ。」
その説明を聞くと、周り全員が驚く。
そういえば、アルトラウス達にもしっかりは説明してなかったな・・・・。
「そうだったのかよ・・・・。どうりでバカみたいに強いと思ったぜ。同じユニークスキルなのにこんなに強いのおかしいと思ってたんだよ。ったく、水くせーやつだぜ。」
アルトラウスが苦笑いする。
すると、クラインがアルトラウス達の方を見る。
「そういやぁ。アンタらは、エリウのダチか?っていうか、アンタらもユニークスキル使いなのか?」
すると、アルトラウス、レックス、ソルモは、そうだと頷いた。
「自己紹介まだだったな。俺は、アルトラウス。エリウのライバルだ。俺が使うのはエクストラスキル《記憶剣》。今までに見て記憶したソードスキルを武器関係なく使用できるスキルだ。」
アルトラウスが喋り終えると、次はレックスが喋りだす。
「俺は、レックス。エリウの仲間だ。使うのはエクストラスキル《怨血刀》。斬撃のクリティカル率に合わせて切り口の広がるスキルだ。」
そして、最後にソルモが喋る。
「僕は、ソルモ。ほとんどの人がはじめましてだね?僕はエリウの友達。使用するのはエクストラスキル《削魂守》。防御特化スキルで仲間と自分含めて、敵の攻撃を90%はブロック出来るんだ。」
最後まで聞いたクラインが呻く。
「二刀流にアブソリュート・セイバー、記憶剣、怨血刀、削魂守。5つものユニークスキル使いがここに集まったってことかよ・・・・。こいつは、たまげたぜ。しっかし、エリウの暗黒点の噂以外はどれも聞かなかったが・・・・全員隠してたのか?」
クラインの問いにエリウは応える。
「俺も隠してたつもりだったが、使わざるを得ないことが多くてな。それに、こんなスキル隠して当たり前だろ。こんなスキル持ってるの早くに知れてみろ。どうなるかわかんねーゾ?」
すると、なるほどといったようにクラインが苦笑いする。
「確かになぁ。俺は人間が出来てるとして・・・・まぁ。ネットゲーマーは嫉妬深いからなぁ。」
そしてクラインは、アスナに抱き付かれているキリトとストレアに抱き起こされているエリウを見てニヤリと笑う。
「まぁ二人とも、苦労は修行の内だと思って励みたまえ。」
その言葉にエリウとキリトの返答が重なる。
「「勝手なことを・・・・」」
それから、キリトとアスナは帰宅し、クライン達はアクティベート。エリウ達一行も帰宅することに決まり、七十四層ボス部屋を攻略したメンバーは解散した。
2
七十四層が攻略された翌日。
「だぁ~!!っんだよ!なんでこうなった!?」
とある隠れ宿にて、アルトラウスの声が響く。
「少し黙れよ。アル。うるさくて休めねー。」
「いや、待てエリウ。むしろこの状態でお前は何故休める?」
エリウの言葉にレックスがつっこみを入れる。
何があったのか。
それは、あの攻略後だった。
すぐにエリウ達のユニークスキルについて聞きつけてきた情報屋や、ギルドの連中やらが大量に押し寄せてきたのだ。結局その勢いにおされてエリウ達は、隠れ宿にきた訳だ。
「でもさぁ~。エリウ。こんな場所よく見つけたねぇ。」
ストレアが呑気な声を上げる。
「アルゴからあらかじめ情報を仕入れてたのさ。」
そう言ってエリウは、欠伸をする。
「そういえばさ。僕達は、ここがあるけどキリトは大丈夫かな?」
窓辺に座っていたソルモがふと思い出したように言う。
「大丈夫だろ?エギルの店の奥にでも隠れてんじゃね?」
アルトラウスが手をプラプラと振りながら言う。
「エギルって、あのビッグマッチョマンか。」
レックスが呟く。すると、ストレアが吹き出す。
「ビッグマッチョマンって・・・・まんまだけど、ヒド~い。ふふふ。」
そんなどうでもいい会話を聞いていると、エリウの前にメッセージ着信の表示が出現する。
アルゴからだ。
その内容に目を通したエリウはゆっくりと立ち上がった。
「どうした?」
レックスが声をかけてくるが、エリウは表情を変えず至って普通な声でかえした。
「いや。ちょっと出かけてくる。すぐ戻る。」
そして、エリウは第二層の迷宮区、ボス部屋に向かった。
クリアされたボス部屋にはただの多目的ホール同然だ。圏外でこそあるがモンスターも出現しなければ、たいしたオブジェクトもない。
エリウは、ゆっくりと扉を開いた。
そもそも何故エリウがここに来たか。それは先ほどのアルゴからのメッセージがここからのSOSだったからだ。
何があったかは知らんが、少なくともあのアルゴが助けを求めてくるのはただ事ではない。
扉が開くと、エリウは急いでボス部屋に飛び込んだ。
「っ!」
エリウは、ボス部屋の中心に何かが横たわっているを見つける。
アルゴだ。
「アルゴ!!!!」
エリウが叫んで駆け出した時、
ザシュ!
急にエリウの背中が斬りつけられる。
「なっ!?」
慌てて振り返るが何もいない。
しかし、エリウのゲージは確かに削れている。
いったい何が?
次の瞬間、正面が斬りつけられて、エリウは吹き飛んだ。
姿の見えない・・・・思いあたるスキルは一つ。
「[ファントム]か。」
すると、ボス部屋にクスクスと笑い声が響き、エリウから少し離れたところに黒煙が出現する。
そして中から現れたのは、二人の少女だった。
「なんだテメーら。」
エリウの言葉に二人は、小馬鹿にしたように再びクスクスと笑った。
見ると二人の容姿は髪型以外そっくりだった。片方はロング。もう片方はショート。
双子か?
そう思いつつ、エリウは大剣を抜いた。
今更ながらにストレアを連れてくるべきだったと悔やむが、後の祭りだ。
エリウが構えると双子の少女達も剣を抜く。
ダガーだ。
素早さ重視のプレーヤーのようだ。
すると、少女のロングの方が言う。
「暗黒点エリウ。ここでアンタは果てるのよ!!!」
その声は冷たく、刃物のような鋭さを感じさせる。
エリウは、二人を睨む。
アルゴをやったのがコイツらなら、・・・・斬る!
ボスなきボス部屋に異様な緊張が立ち込めた。