ソードアートオンライン~デッド・オブ・グレートセイバー~   作:榛野 春音

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今回は、最後にソルモの挿絵をつけてます!!
最近、執筆サボりぐせがつきそうな気がするですます(笑)
現に友人に一人そんな方が・・・・・・気のせいですね

それでは、最新話をお楽しみください!!!


娯楽と悪夢

 

結局、エリウ達は初日の調査では何も得られなかった。

 

しかし、その翌日、エリウはとある情報を耳にする。

 

「新種族?」

アルヴヘイムオンライン内、中立地帯の喫茶店で美少年インプことエリウは頬杖を付き前を見る。そこには、青い長髪の青年がいた。

 

クリスハイト。

それがこの青年ウンディーネの名であり、菊岡誠二郎のアバターなのだ。

 

エリウの言葉にクリスハイトは頷いた。

「そう。新種族。名前はアンノウン。本日午前0時のアップデートで実装されたそうだ。まだまだ不明点の多い種族だが、新種族なだけに新規プレーヤーが潜入するにはもってこいとも言える」

「だろうな・・・・」

そう言ってエリウは、椅子に持たれかかる。

すると、近くの席から一人のスプリガンが立ち上がる。

アルトラウスだ。

「要は、そいつらも一応マークしろって事だろ?」

クリスハイトは頷いた。

「なら、さっさと調べに行こうよ!」

そう言って立ち上がったのは、ケットシーの姿をしたアールだ。

しかし、元気よく立ち上がったアールを同じくケットシーのエルが再び座らせる。

「まず、いろいろ準備が必要よ」

「む~」

落ち着いたエルの言葉にアールが口をとがらせる。たしかに事前に準備したエリウ以外のメンバーは、初期装備のままだった。初日は特に何も考えていなかったが、基本的にこのまま直ぐに出るのは危険だ。適度な準備を整えてからと言うエルの意見は賢明だろう。

アンノウンに付いて話し終えたクリスハイトは、注文したコーヒーをゆっくりとすする。すると、一人のサラマンダーが手をプラプラと振る。レックスだ。

「菊・・・・いや、クリスハイト。話は以上か?」

再びクリスハイトが頷いたのを確認すると、エリウは立ち上がった。

「んなら、この後はエルが言ったように各自適当に装備揃えてから、今夜に備えてくれ。俺は見ての通り準備整ってるから先落ちるわ」

すると、ウンディーネのソルモが言った。

「了解だよ・・・・・・・・あ。そういえば、エリウ。この後リアルで暇かい?」

すると、エリウは首を振る。

「ワリーな。用がある。また今後な」

そして、踵を返しながら視界の隅で紅茶をすするシルフを一瞥。

ルリカだ。

ルリカもこちらをチラリと見ると、直ぐに目を閉じて何食わぬ顔で再び紅茶をすする。

 

エリウは、カウンターで支払いを済ませ喫茶店を出る。そして、出る際に手を上げて言った。

「んじゃ。みんな、後でな」

各々の返事が背後が聞こえて来る中、エリウはログアウトボタンを押した。

 

 

 

×××

 

 

 

その日の昼。

エリウは、千葉に属する某行楽遊園地に来ていた。千葉県なのに何故東京というのだろうか?

名前を出したいのだが、どうやら作者がビビっている故に無理なようだ。

 

わっ私は、消されたくない!by作者

 

エリウが某遊園地の入り口で待っていると、とてとてと足音が近づいて来た。

振り返ると、そこには少し赤面したルリカがいた。

「ご・・・・ごめん。少し遅れた」

あくまでいつものクールを保とうとするルリカに苦笑し、エリウは言った。

「別に遅れちゃいねぇよ。気にすんな。それより行こうぜっ」

そう言って、エリウは何気なくルリカの手を取る。

すると、ルリカの顔がこれまでに増して真っ赤になる。

しかし、エリウは別にこれと言った反応を見せずスタスタと「夢のお国」たるその某遊園地にルリカをエスコートしたのだった。

 

 

何故このようなことになったのか、それは数日前のことだった。

いきなりにルリカから電話が来た。

「よう。どした?」

すると、ルリカはいつもらしからぬドギマギした様子で何か言った。

全くもって聞こえなかった故、五回聞き直した。

そして、ようやく。

『え・・・・えっとさ。えっとね?そのチケット余分に貰ったからさ。その一緒に行かない?』

「別に暇だからどっか行くのはいいが、それさ。なんのチケット?」

 

というわけで、某遊園地に来た訳だ。

 

リアルで他に友達いたろうに・・・・何故俺?

 

とは思ったが、何にせよ人生初の「夢のお国」だ。

海外にいる時も、本場の「夢のお国」を見る機会はあるにはあったが、強くなることで頭がいっぱいだった当時の自分にとっては興味の無いものだった。

その分、初の「夢のお国」を前に少しワクワクする今の自分がいることには、少なからず驚いている。

 

 

それからしばらくは、いろんなアトラクションで楽しんだ。

ルリカは、始終真っ赤でもじもじしていたが、なんだかんだで楽しんでいた。

 

しっかし便利なものだ。

ファ○トパスだっけな?

これ持ってると、待ち時間が大分削られる。

なかなか良いものを考えるものだ。

 

そんなことを考えつつ、時計を見ると十五時。

十三時に入園して、既に二時間が経過したことになる。

 

「少し休むか?」

エリウは、先ほどの火山をモチーフにしたジェットコースターでふらふらするルリカに言った。

すると、ルリカはコクコクと頷いた。

ルリカをベンチに座らせ、エリウは少し離れたところにある店に二人分の飲み物を買いに行く。

そして、店先で思わず立ち止まった。

 

見知った顔があった。それは、いつものメンツでこそなかったが、それなりに知った顔だった。

 

あ。ヤバい。

 

「あ。エリウじゃんかョ」

「エリウ!」

「エリウさん!」

 

アルゴ、リズベット、シリカ。

何故に出会ってしまうし・・・・。

 

アインクラッド時代からなんだかんだで見知った三人だ。

アルゴは、言わずとも分かるだろうが、情報関係でかなり世話になっている。

リズベットには、キリトとアスナの紹介で何度か武具店を訪れた事がある。

シリカは、キリト、アスナ、リズベットの友達ということでたまたま知り合った。何回かパーティーを組んだ事もある。

 

「よ・・・・・・・・よう。奇遇だな」

少しずつ、俺は後ずさりながら引きつった笑いを浮かべる。

 

この三人は、ヤバい。

この三人にルリカといるとこ見られたら・・・・。

 

アルゴがトテテと駆け寄って来る。

「へぇ。エリウもこういうとこ来るのか?以外だナ」

「まっまぁな」

 

ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい

 

「そう言えば誰と来たの?アルトラウスとか?レックス?」

リズベットが嫌な質問をかましてくる。

「まさか。キリトさんとか?クラインさん?」

シリカもリズベットもあくまで、エリウが男同士で来ているものだと思っているようだ。

 

「まっ・・・・そっそんなとこだ」

エリウは三人から視線を逸らしながら言う。

 

汗が・・・・冬なのに汗が止まんない!!!!

 

その時、悲劇が起こった。

「エリウ?どうしたの?」

その声にエリウは、ガチガチの首をゆっくりと回して背後を見た。

 

そこにいたのは、もちろんルリカだった。

 

 

 

オワタ

 

 

 

 

 

 

 

 

酷い目にあった。

 

ルリカは、なんともなかったが・・・・問題はアルゴ。アルゴだよ。真っ白になりやがった。

しかも、リズベットとシリカが面白がってあることないこと言いやがるから、説明するの大変だった。

 

まぁ。何にせよ。

今日は、疲れたの半分、楽しかったの半分で良かった。

ルリカを駅まで送った後、エリウはファーストフード店で夕食を済ませる。

普段は自炊するのだが、今日は精神的に参ったから止めとくことにしたのだ。

 

バーガー三つとポテトを完食したエリウは、早足に歩いて自宅に帰った。

 

エリウは戸締まりを確認しラフな格好に着替えると、ベッドに横たわりナーヴギア後継機のアミュスフィアを被る。

 

そして、

 

「リンク・スタート!」

 

 

 

×××

 

 

仲間達との集合時刻まで、あと二時間ある。

 

エリウは、暇つぶしに夜のフィールドに飛び出した。

こうやって空を飛ぶと気持ちがいい。

ヘリや飛行機に乗ったことは数多だが、こうして自分の羽で飛ぶというのはやはり格別気持ちがいい。

暫く飛ぶと、エリウは前方に妙な影を見つけた。

プレーヤーかと思ったが、羽がない。

変わりに背にブースターのような物を付けて飛行している。全身は黒く機械質な装甲に覆われ、手には巨大な鎌を握っている。

 

アルヴヘイムにしては、偉く近代的なモンスターだな。言うなれば、機械死神。

 

そんなことを考えつつ、近づいて見る。

と、突然その影が振り返った。

それを見て、エリウは目を見開く。

 

プレーヤー!?

 

一見、モンスターと勘違いしたがこれはどう考えてもプレーヤーだ。

更に纏う空気からして、どこかで見たことが有りそうな感じがする。

 

その時、

何の前触れも無く、そのプレーヤーが襲いかかって来た。

「うおっ!?」

エリウは、素早く大剣を抜き攻撃をブロックする。

ギリギリと押し込んでくる相手をエリウは、一気に押し返す。

そして、相手が立て直す前にその腕を切り落とした。

「っ!!」

相手が苦しみと驚愕の籠もった声を漏らす。

そして、

 

「片手で大剣を扱い、その素早さに力、太刀筋・・・・相変わらずだねぇ。・・・・暗黒点」

「!?」

相手の言葉にエリウは絶句する。

 

コイツ・・・・SAOサバイバーなのか!?

急いで記憶を探るが、自分の太刀筋を直に体験している者は限られる。

仲間達とヒースクリフくらいだ。

仲間達という線は考えづらいし、ヒースクリフは死んだ。

なら、こいつは誰だ?

そこまで考えた時、切断した相手の腕の装甲の割れ目から妙な物が見えた。

 

笑う棺桶。ラフィン・コフィン。

 

そして、思い出した。

そうだ。ラフ・コフの連中ならエリウの太刀筋を知っている。

何度も逃げられたが、エリウはアインクラッド時代にラフ・コフの幹部と何度も戦った。

向こうは、こちらを殺す為。こちらは、向こうを殺す為に。

 

なら、コイツは・・・・。

すると、プレーヤーは笑った。

「そんな怖い顔すんなってぇ?よく殺しあった仲じゃん?・・・・それとも忘れちゃったぁ?俺のことぉ?ジョニーだよ!ジョニー!ジョニー・ブラック!」

 

 

エリウは、鬼の形相になる。ジョニー・ブラックといえば、ラフィン・コフィンの幹部にして最悪のプレーヤーに数えられる男だ。

「最近、このゲーム内で害虫が涌いたって聞いたが、テメェらか」

すると、ラフ・コフの幹部にして最悪のアサシンは手が無い故に首をプルプルと振る。

「なんのことかなぁ?俺っちは、ただゲームを楽しんでるだけなんだけどぉ?」

「テメェ・・・・ごまかしても得なんざねぇぞ?」

しかし、ジョニー・ブラックは答えない。

「まっ。いいや。それよりさ。今日は負け負け。手落とされたら勝てないよ~。さっさと斬って下さいよ~。これ以上なんか言われても答えないよ?それにさ俺やましいことなんてないからぁ。だから、ほらほらさっさと斬って斬って!」

 

コイツ・・・・。

 

拷問に掛けたい気持ちを抑えて、エリウは剣を構えた。

何にせよ。答える気が無いのなら、今は用無しだ。

それならば、せめてもの気晴らしに斬り捨ててやる。

 

エリウは、笑うジョニーを一瞬にして両断した。

 

以外にも素直に斬られたジョニーは、薄笑いを浮かべる。

そして、

「そういえば、ヘッドが会いたがってだぜ?」

「何?」

エリウは、慌てて振り返る。しかし、ジョニーは言わず、アバターは黒い炎となって降下していった。

暗い森に消えたジョニーを見送り、エリウは険しい顔をする。

「Pohの奴も絡んでんのか・・・・」

そう呟いた後、エリウは元来た空路を引き返した。

 

 

今宵も、輝く星々が何故かエリウには、不気味に見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

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