ポケライブ!〜One More Sunshine Story〜   作:チーケー

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こちらは本編のサイドストーリー的な扱いで書いていきます。
主に虹ヶ咲メンバーがメインで登場します。
後々、本編に繋がっていく話なのでこちらも見ていただけるとより楽しめるかと思います。
よろしくお願いします!


ーRoad to Rainbowー
#01 旅立ちのダイバーシティ!


 

ここはオトノキ地方 ダイバーシティ。

 

ショッピングはもちろんのこと、グルメや遊園地、アウトドアなど数多くのエンタメが揃う大都市である。

 

この地でも新たな輝きが始まろうとしていた・・・。

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

ダイバーシティ とあるカフェ

 

???「そっちに着いたら連絡頂戴。じゃあ。・・・はぁ。」

 

通話を終えた一人の女性がため息をつく。

 

???「ヌマヅにマリーを行かせたのは失敗だったかしら。あの子、面倒ごとしか持ち込んでこないのよね・・・。全く、急にイッシュに行ってくるとか言いだしたかと思えば、何日もしないうちに帰ってくるんだから。」

 

彼女の名は西木野真姫。

 

オトノキ地方、ポケモン研究の権威、ニシキノ博士の娘である。

 

真姫「まあ、ヌマヅで調べたいこともあったから丁度良かったんだけどね・・・。」

 

そう言って少し冷めてしまったカップに口をつける。

 

真姫「うん。ここのロズレイティー、冷めててもなかなかいけるわね。軽食も美味しいし、今度、花陽でも誘ってみようかしら。」

 

真姫はロズレイティーを飲み干すとふぅと息を吐く。

 

真姫「さて、そろそろ時間ね。」

 

そして席を立つと目的の場所へと向かうのだった。

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

真姫がやってきたのはダイバーシティの有名スポット。

 

等身大ジガルデロボが飾られた広場。

 

真姫「いつ見ても凄いわよね。これ。」

 

そう言ってジガルデロボを見上げる。

 

本来のジガルデを更にロボのようにゴテゴテに改造された姿に呆れた顔をする。

 

???「あ、あの・・・。」

 

そこへ声をかける少女が一人。

 

真姫「ん?」

 

歩夢「お久しぶりです!真姫さん。歩夢です。」

 

真姫「歩夢!久しぶりね!この間のポケモンリーグ以来かしら。」

 

歩夢と呼ばれたトレーナーは静かに頷く。

 

真姫「本気なのね。侑を探しに行くって聞いた時は驚いたけど。」

 

歩夢「はい。侑ちゃんはきっとどこかにいるはず。そんな気がするんです。」

 

そう言って歩夢は一枚の羽根を握りしめる。

 

真姫「それ、『とうめいなはね』ね。侑に見せてもらった時は色づいていたはずだけど。」

 

歩夢「侑ちゃんがいなくなった時、いつのまにか私のバッグに入ってて。その時には色がすっかり抜けちゃってました。」

 

それを聞いて真姫は手を顎に当て考える。

 

真姫「うーん。何か理由があるのかもね。私の方でもちょっと調べてみるわ。」

 

歩夢「はい、お願いします。」

 

???「すいません、遅くなりました!!真姫さんですよね?」

 

そこへ息を切らした少女がやってくる。

 

真姫「大丈夫よ、時間ぴったり。えーと、あなたがしずくね。」

 

しずくと呼ばれた少女は丁寧にお辞儀をする。

 

しずく「はい、今日はお願いします。」

 

真姫「あと一人、いるはずなんだけど・・・。あなたたちを待たせるわけにはいかないし、始めちゃいましょうか。」

 

そう言うと真姫は三つのモンスターボールが入ったケースを取り出す。

 

真姫「あなたたちのパートナーを決めましょう!さあ、出てきて!!」

 

真姫は3つのモンスターボールを空へ放つ。

 

ボールが開き、中から三匹のポケモンが繰り出された。

 

「チコ!」 「ウォウ?」 「ヒバ・・・。」

 

しずく「うわあ!どの子も可愛いですね!」

 

真姫「草タイプのチコリータ、水タイプのアシマリ、炎タイプのヒバニー。さあ、好きなのを選んでちょうだい。」

 

そう言った真姫に少し興奮気味にしずくがポケモンたちに迫る。

 

しずく「どうしましょう!!どの子も捨て難いです!あ、あなたはどうしますか?」

 

しずくはハッと我に帰ると後ろにいた歩夢にも声をかける。

 

歩夢「私は歩夢。しずくちゃんだっけ。先に選んでいいよ。私の方が年上だったと思うし。」

 

それを聞いたしずくは目を輝かせて歩夢の手を取った。

 

しずく「ありがとうございます!歩夢さん!そうとなったらどうしましょう・・・。」

 

再びポケモンに目を向け、真剣に考える。

 

そんなしずくを前にポケモンたちもさまざまな反応を見せる。

 

「チコ。」

 

チコリータは興味なさそうに自身の葉っぱをいじっている。

 

「ウォウ!!」

 

アシマリは見てくれと言わんばかりにくるくると回転をしてポーズを決めてみせた。

 

「ヒバ・・・。」

 

一方、ヒバニーは怯えた様子でぶるぶると震えている。

 

それを見てしずくは決意したように真姫の方を向く。

 

しずく「決めました!私、アシマリにします!この子なら私の夢を一緒に頑張ってくれる気がします。」

 

それを聞いて、アシマリは嬉しそうにしずくの足へと擦り寄る。

 

真姫「決まりね!じゃあ歩夢はどうする?」

 

歩夢「私は・・・。」

 

歩夢は怯えた様子のヒバニーの前へ行くとしゃがみ込む。

 

「ヒ・・・ヒバ!?」

 

歩夢「君、冒険するのは初めて?私も前に友達と一緒にしたんだけど、とても楽しいよ!毎日、いろんな発見があって!君も私と一緒に冒険してみない?」

 

そう言ってバッグからポフレを取り出してヒバニーへと渡す。

 

「ヒバ・・・。」

 

歩夢「どう・・・かな?」

 

ヒバニーはポフレを一口で食べると、まだ震えながらも歩夢に手を差し出す。

 

「ヒ・・・ヒバ!!」

 

それに歩夢は優しく答えた。

 

歩夢「うん!よろしくね!」

 

真姫「二人とも決まりね。じゃあこれがこの子たちのモンスターボールね。

 

そう言って二人に二匹のモンスターボールを差し出す。

 

しずく「ありがとうございます!」

 

二人はそれぞれアシマリとヒバニーをボールへと収める。

 

真姫「それと、スマホロトムは持ってるわね。ポケモン図鑑アプリを送るわ。」

 

ピロン

 

二人のスマホロトムにポケモン図鑑のアプリが追加される。

 

真姫「それじゃあ、いってらっしゃい!あなたたちだけの冒険が待ってるわ!」

 

歩夢「はい!必ず侑ちゃんを見つけます!」

 

そう言って足早に歩夢は歩き出す。

 

しずく「待ってください!歩夢さん!」

 

突然のしずくの声に歩夢は驚いて足を止める。

 

しずく「さっき、旅したことあるって言ってましたよね?も、もしよかったら私と一緒に旅をしていただけませんか?やっぱり一人だとちょっと不安で。」

 

その提案に歩夢は笑顔で応える。

 

歩夢「うん、私でよければいいよ!一緒に行こう!」

 

しずく「はい!これからよろしくお願いします!!」

 

そうして歩いていく二人を見送ると真姫は再び大きなため息をつく。

 

真姫「さて、残る一人はどうしたのかしらね。もう約束の時間はとっくに過ぎているんだけど。」

 

???「すいませ〜ん!!」

 

そこへふらふらになりながら、一人の少女が真姫の元へとやってくる。

 

???「ぜぇ、ぜぇ。私の・・・ポケモン。」

 

そう言って少女はそのまま倒れ込んでしまった。

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

???「ぷはぁ、生き返りました!!」

 

少女はおいしいみずを一息に飲み干す。

 

真姫「全く。あなたがかすみよね。大遅刻よ。」

 

そう言ってジトッとかすみを睨みつける。

 

かすみ「ひぃ!すいません!すいません!これあげますから許してくださ〜い!!」

 

かすみは何度も頭を下げつつ、懐から何やら取り出す。

 

真姫「これは?パン?」

 

かすみが取り出したものはコッペパンにトマトやレタスを挟んだ実に美味しそうなパンだった。

 

かすみ「かすみんお手製コッペパンです!今回のは新鮮な野菜、特にトマトをふんだんに使ったヘルシーな一品です!」

 

真姫は満更でもない様子でそれを手に取る。

 

真姫「まあ、今回はこれで許してあげる。でも、次はないからね。」

 

かすみ「はい!」

 

かすみは元気よく返事をしつつ、敬礼の仕草をする。

 

真姫「さてと、じゃああなたのパートナーを決めましょうか!」

 

それを聞いてかすみは目を輝かせる。

 

かすみ「待ってました!!可愛いのをお願いします!!」

 

真姫「と、言っても遅刻したからこの一匹しか残ってないんだけどね。」

 

そう言うと真姫はボールからチコリータを繰り出す。

 

「チコ!」

 

出てきたチコリータは笑顔でポーズを決める。

 

しかし、かすみの姿を見るや否やつまらなそうにまた自身の葉っぱをいじり始めた。

 

かすみ「おぉ!なかなかかすみんにぴったりな可愛い子が残ってるじゃないですかぁ!」

 

そう言ってかすみはチコリータを強引に抱き寄せる。

 

真姫「あっ、そんな無理矢理に抱いたら・・・。」

 

「チーッコ!!」

 

チコリータはかすみの顔に『つるのむち』を叩きつける。

 

真姫「その子、なかなか人に懐かないからそうなるわ。」

 

かすみ「痛いですぅ!!なーにするんですか!!かすみんのこの可愛いお顔が腫れちゃったらどうしてくれるんですか!?」

 

「フッ」

 

それを聞いたチコリータは鼻で笑ってかすみを馬鹿にする。

 

かすみ「今、鼻で笑いましたね!!何が可笑しいって言うんですか!?」

 

今にも喧嘩が勃発しそうな勢いに真姫は静止に入る。

 

真姫「はいはい、ストップ!こんなとこで騒いだら他の人に迷惑でしょ。」

 

かすみ「真姫さん、他のはいないんですか!?こんな子と行くのはかすみん、考えられないです!」

 

真姫「そう言っても、今日持ってきたのは三匹だけだからその子しか残ってないわ。かすみ、遅刻したあなたの自業自得よ。」

 

かすみ「ぐぬぬ・・・。」

 

言い返せない事実にかすみは言葉にならない声を上げる。

 

真姫「それに見てるとなんかお似合いって感じよ。あなたたち。」

 

かすみ「どこがですか!?」

 

「チコッ!!」

 

同時に否定の声を上げる一人と一匹。

 

真姫「ほら、息ぴったりじゃない。」

 

かすみ「ふん!」

 

「チコッ!!」

 

一瞬、顔を合わせるがすぐにそっぽを向く。

 

真姫「まあとにかく、頑張ってちょうだい。どんなポケモンと仲良くなれるのも立派なトレーナーの証よ。はい、この子のボール。」

 

かすみは口を尖らせ、渋々、ボールを受け取るとチコリータをボールに収めた。

 

それから先ほどと同じようにかすみのスマホロトムにもポケモン図鑑アプリを送る。

 

真姫「それじゃあいってらっしゃい!」

 

かすみ「うぅぅ!見ててくださいよ!あのチコリータを絶対従わせてみせますから!!」

 

そう真姫に宣言するとかすみはダイバーシティの街中へと走り出していった。

 

真姫「大丈夫かしら、あの子。前途多難ね・・・。」

 

そう言うと真姫は先ほどのコッペパンを口にする。

 

真姫「あっ美味しいわね、これ。エマとか喜びそう。」

 

そのコッペパンの美味しさに頬を緩め、しばしの休息を楽しむのだった。

 




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