ポケライブ!〜One More Sunshine Story〜   作:チーケー

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かすみちゃんの夢の始まり!
あの人も登場!?


#03 かすみ、トップアイドルへの道!

 

【side かすみ】

 

せつ菜とのパフォーマンスバトルに圧倒的な敗北をし、落ち込んでいた私。そこへ声をかけてきたのは。

 

???「じゃあここ座って待っててね!すぐ準備するから!オクタン、オクタン焼き一人前!」

 

「オク!!」

 

オクタン焼き屋を名乗る謎の少女だった。

 

待ってる間に辺りを見回すが、お客はほとんどいないようだ。

 

いるとしたら、屋台前に座って一心不乱にオクタン焼きを食べる男か女かも分からない怪しい人物だけだ。

 

かすみ(厚手のコート、目出し帽にサングラス、マスクまでつけてますね、暑くないんでしょうか、あの人。)

 

そんなことを思っていると、すぐに先程の少女が戻ってくる。

 

???「お待たせ!ちぃちゃん監修!オクタン製作!オクタン焼き!!」

 

目の前に置かれたのは、オクタンの姿が描かれた丸い焼き菓子のようなもの。

 

???「さあさあ!出来立てを召し上がれ!」

 

かすみ「ゴクリ・・・。」

 

そう促され、一つ、口に放り込む。

 

中からはトロッとしたクリームが溢れ出し、口全体に甘みが広がっていった。

 

かすみ「おいしぃぃぃぃぃぃ!!」

 

私は夢中でオクタン焼き一人前をペロッと平らげた。

 

???「うんうん、元気になったみたいだね。それで何かあったの?」

 

食べ終わった後、少女は向かいの席に座りつつ、そう聞いてくる。

 

かすみ「えっと・・・。」

 

???「ああ、そういえば自己紹介が遅れちゃったね。私は嵐千砂都!オクタン焼きを売ってオトノキ地方を渡り歩く商人ってとこかな。」

 

かすみ「私は中須かすみです。実は今日、トレーナーデビューしたんですけど・・・。」

 

私は先程の出来事を詳細に話した。

 

千砂都「なるほどね。圧倒的な力を前にしてすっかり自信がなくなっちゃったんだ。」

 

かすみ「はい、チコリータとはまだ仲良くもなれてないですし・・・。」

 

先程のことを思い出して、また落ち込んでしまう。

 

千砂都「ちょっと昔話してもいいかな。」

 

そう言われて思わず首を縦に振る。

 

何かを思い出すように千砂都さんは話し始めた。

 

千砂都「あるところに泣き虫でいじめられっ子の女の子がいました。友達もいなくて自信もなくていつも一人で泣いていました。」

 

私は黙って千砂都さんの話を聞いていた。

 

千砂都「そんな彼女の前に一人の女の子が現れました。その子は彼女に色んなことを教えてくれました。前に進む大切さ、新しいことを見つける楽しさ。」

 

千砂都「そうしていつしか、彼女は思うようになりました。この子の力になりたい、と。そうして少しずつ自信をつけていった彼女はその子と一緒に大きな舞台に立つほどに成長しました。めでたしめでたし。」

 

そう言ったところで千砂都さんは急に私の方を向くと一際、大きな声で言った。

 

千砂都「かすみちゃんは今日、トレーナーになったばかりでしょ!それなら失敗なんてあっても当然だよ!これから何度も何度も失敗して落ち込むことだってある。それでも仲間がいればきっと支え合える、でしょ?」

 

そうして千砂都さんは後ろを指差す。

 

そこには息を切らして肩を震わす、親友の姿があった。

 

かすみ「しず子!?」

 

しずく「かすみさん!何で連絡くれないんですか!走り回っちゃったじゃないですか!」

 

しず子のその姿に思わず、私は駆け寄っていた。

 

かすみ「ごめん、連絡しなくて。ちょっと色々あって・・・。」

 

しず子は無言で私のことを抱きしめてきた。突然のことでちょっと驚いてしまう。

 

かすみ「しず子・・・?」

 

しずく「誰が何と言おうと、かすみさんは一番のアイドルです。私の一番のアイドルです!」

 

かすみ「・・・うぅ。」

 

私の目からはいつの間にか、涙が流れ出していた。

 

しずく「やっぱり無理してたんですね。よしよし。」

 

そう言ってしず子は私が泣き止むまで頭を撫で続けてくれていた。

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

しずく「落ち着いた?」

 

かすみ「うん、ありがと、しず子。」

 

そう言ってから千砂都さんの方を向く。

 

千砂都「仲間は大事にね!未来のトップアイドルかすみちゃん?」

 

かすみ「はい!千砂都さん、ありがとうございました!」

 

深くお辞儀をし、しず子と共にその場を後にした。

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

歩夢「あっ、きたきた!無事に見つかったんだね!」

 

しずく「はい、すいません。ご迷惑おかけしました。」

 

しず子に倣って同じようにお辞儀をする。

 

かすみ「すいませんでした。えっと、中須かすみです。よろしくお願いします!歩夢先輩ですよね!」

 

そう言うと顔を赤くして恥ずかしがる歩夢先輩。

 

歩夢「そ、そんな先輩だなんて。私は前に旅してた経験があるってだけで。」

 

かすみ「私たちにとっては十分、先輩ですよ!これからよろしくお願いします!」

 

歩夢「うぅ〜。でも、これから楽しい旅になりそうだね。」

 

かすみ「あっそうだ。ちょっと待ってください。」

 

一つ、思い出して自身のボールからチコリータを繰り出す。

 

「チコ?」

 

しゃがみ込むと目の前の自身のパートナーにやや威圧的に迫る。

 

かすみ「チコリータ、いやチー子!!あなたに言いたいことがあります!!」

 

突然のことでビックリしたのか、目を白黒させるチコリータことチー子。

 

「チコ!?」

 

かすみ「あなたは今日からチー子です!!あなたもステージに立つことが好きなことは今日で分かりました!あなたも好きなんですよね、アイドル!それなら、手を組みませんか?仲間じゃなくてもいいです。好きになってもらわなくても構いません!同じ夢を目指す者同士、協力しましょう!」

 

そう言ってチー子に拳を突き出す。

 

「チコ・・・。」

 

チー子は一瞬、ムッとした表情になるも、覚悟が決まったのか、ちょっと控えめに自身の前足を私の拳にチョンと当てた。

 

かすみ「交渉成立。」

 

私はニッと歯を出して笑う。

 

チー子はその後、何も言わず自分からボールの中に戻っていった。

 

かすみ「すぅ・・・。」

 

立ち上がると私は大きく息を吸い込んだ。

 

そしてー

 

かすみ「私はトップポケモンアイドルになってみせまぁぁぁぁす!!」

 

私の宣言は空へとこだましていった。

 

しず子も歩夢先輩もそんな私を見守ってくれていた。

 

かすみ「よし、気合い入りました!」

 

歩夢「それじゃあ!今日はもう遅いし、しっかり休んで明日、改めて出発しよう!」

 

しずく・かすみ「「はい!!」」

 

 

かすみがポケモンアイドルとして名が知られるようになるのはまだもう少し先のお話。

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

???「あなたも言うようになったじゃない?」

 

千砂都「そんな、私は私の経験を話しただけですよ。」

 

???「ふふ、まあこれから面白くなりそうじゃない?」

 

そう言って厚手のコートを羽織った謎の人物は立ち上がると千砂都に料金を支払った。

 

千砂都「おっ、そんなこと言うってことは見込みあるんですか?あの子。」

 

???「ただの勘ってやつよ。パフォーマンスについては私の足元にも及ばないわ。」

 

そう言って手をひらひら振って謎の人物は去っていった。

 

千砂都「流石、言うことが違うねぇ。」

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

「また勝手に出歩きましたね!?今、どこですか?」

 

???「ごめんごめん、ちょっとせつ菜のステージを見がてら、オクタン焼きをね。」

 

「あなたは有名人なんですから、自覚を持った行動をお願いします!」

 

???「はいはい。わかってるわよ。」

 

通話を終えると、先程の少女が広場で叫んでいるのが目に入る。

 

かすみ「私はトップポケモンアイドルになってみせまぁぁぁぁす!!」

 

謎の人物はサングラスを少し外すとニヤリと笑った。

 

???「上がってきなさい。高みまで。」

 

 

TO BE CONTINUED...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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