ポケライブ!〜One More Sunshine Story〜   作:チーケー

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前回のポケライブ!
海未の課題を受けることにした歩夢。一方、かすみはついにポケモンコンテスト・オオベニ大会へ挑む!


#10 開幕!ポケモンコンテストオオベニ大会!

 

歩夢たちがオオベニシティへ到着して早くも2日が過ぎていた。

 

かすみ「さあ、ついにきましたよ!この日が!」

 

かすみは待ってましたとばかりに胸を反らし、鼻をふふんと鳴らす。

 

かすみの目の前にはオオベニシティが誇る大きなステージ会場が広がっている。

 

しずく「はぁ、はぁ、やっと追いついた。かすみさん、早すぎ。」

 

そこへ遅れてしずくが肩で息をしながらかすみの元へとやってくる。

 

かすみ「だって今日はコンテストの日ですよ!」

 

そう、今日はついにポケモンコンテスト・オオベニ大会の開催日なのである。

 

かすみ「あれ?しず子、歩夢先輩は?」

 

しずく「歩夢さんならこの間の課題に向けてちょっと特訓してくるって言ってたよ。コンテストの開演時間には間に合うようにするって。」

 

かすみ「そっか。それじゃ、早速エントリー済ませちゃおう!」

 

そうしてかすみとしずくはコンテスト受付へと向かうのであった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

受付へとやってきたかすみ。しかし、受付には人はおらず、小さなモニターが設置されているだけだった。

 

かすみ「ん〜?誰もいないのかな?」

 

不思議そうにその場をウロウロとしていると突然、モニターから声がかかる。

 

受付AI『コンテストの参加希望でしょうか?』

 

かすみ「うわぁ!?」

 

突然、声をかけられたことでかすみは思わず大きな声を上げる。

 

受付AI『コンテストパスをお持ちならこちらに提示を。初参加の場合はこちらでパスをお作りしますのでスマホロトムの提示をお願い致します。』

 

状況を理解し、そのアナウンスに沿ってかすみはスマホロトムをモニターへとかざす。

 

かすみ「こ、こうですか?」

 

受付AI『中須かすみ、ID登録完了。オオベニ大会へのエントリー受付完了。コンテストパスをお取りください。』

 

そのアナウンスと共にカードのようなものがモニターの横の機械から出てくる。

 

受付AI『こちらがあなたのコンテストパスになります。今後、コンテストエントリーの際はこちらのパスをご提示ください。それでは頑張ってくださいね。』

 

かすみ「は、はい。・・・こんなのまで、本当にハイテクですね。」

 

かすみは改めてオオベニシティのハイテクさに感心しながら待たせていたしずくの元へ向かう。

 

かすみ「お待たせ!しず子。」

 

しずく「待ってないよ。ところで・・・。」

 

そう言ってしずくは少し顔を顰めると疑問を口に出す。

 

しずく「ところでコンテストにはそのままで出るの?」

 

かすみの服装はいつもの私服姿。

 

最近のコンテストではポケモンアイドルの人気からトレーナーも着飾るのが基本になりつつある。それを知っての素朴な疑問だった。

 

その質問にかすみはにっと口角を釣り上げると自身のバッグをゴソゴソとやり、

 

かすみ「じゃじゃーん!ちゃんと準備してあるよ!」

 

黄色を基調としたドレスを取り出した。

 

しずく「うわぁ、素敵な衣装!」

 

かすみ「えへへ。旅に出るお祝いにってママにお金出してもらってかすみんのオーダーで衣装屋さんに作ってもらったんだ!」

 

かすみは嬉しそうにドレスを持ってその場をくるくると回る。

 

かすみ「これでかすみんの可愛さも倍増ですね!」

 

そう言って、てへっと舌を出して笑う。

 

かすみ「あっ!」

 

しずく「?」

 

その最中、ハッと何かを思い出したようにかすみはボールを取り出し、自身の相棒、チー子ことチコリータを繰り出す。

 

「チコ?」

 

突然、外に出されてチー子は何事かと目を丸くする。

 

そこへかすみはしゃがみ込み、チー子へと自身とお揃いの黄色のリボンを頭につけてあげる。

 

かすみ「よし!これでチー子も可愛くなりましたよ!ほら!」

 

そう言ってかすみはチー子に手鏡を向ける。

 

「チコ・・・。」

 

チー子はしばらくの間、鏡を見ながらリボンをちょいちょいと弄っていたがやがて納得がいったのか、珍しくかすみに笑顔を向ける。

 

「チコ!」

 

かすみ「おっ、気に入ってくれた?よーし!今日は私たちのデビュー戦です!頑張りますよ!」

 

そうしてかすみとチー子はあの時のように拳と前足を突き合わせた。

 

愛「おっ!気合い入ってるねぇ。」

 

聞きなれた元気な声に振り向くとそこには愛が手をひらひらと振りながらこっちへ向かってくるところだった

 

かすみ「あっ、愛先輩!!見にきてくれたんですか!?」

 

愛「うん!かすかすのデビューを生でビューイング!しようと思って!」

 

いつものようにギャグをかまして笑う愛にかすみは不満そうに顔を顰める。

 

かすみ「だ・か・ら!かすかすじゃないです!!かすみんです!!」

 

そんな返しに愛は嬉しそうに呟く。

 

愛「よかった。緊張してるんじゃないかと思ったけど大丈夫そうだね。」

 

かすみ「・・・緊張、ほぐしてくれてたんですか。ありがとうございます。」

 

かすみは少し照れつつ、そうお礼を言うとしずくと愛に向き直り宣言する。

 

かすみ「2人とも見ててください!かすみんたちが1番可愛いところを!!」

 

しずく「うん、応援してるよ!」

 

愛「かましてこーい!!」

 

そうしてかすみは準備のため、会場裏へと駆けて行った。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

その頃、会場入り口付近にて

 

???「・・・。」

 

そこにはどこかで見たような厚手のコートに身を包んだ謎の人物が佇んでいた。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

歩夢「ふぅ、間に合った!!」

 

歩夢が会場へと到着したのは開演5分前のことだった。

 

しずく「歩夢先輩!こっちです!!」

 

愛「ギリギリセーフだね!」

 

歩夢はしずくたちの座る席へと向かうと愛の隣へと腰掛けた。

 

愛「どうなの?特訓の方は?」

 

歩夢「う〜ん、どうなんだろ?自分なりに頑張ってはいるんだけど・・・。」

 

歩夢はあははと笑いながらそう答える。

 

その一瞬、歩夢の表情が暗く沈んだものになったことに愛は気づくが、それ以上は追求せず、

 

愛「そっか」

 

とだけ言葉を返した。

 

と、会場内が暗転し、ステージ上の一部分が明るく照らされる。

 

女性「科学の発展に終わりなし。人とポケモンの可能性にも終わりなし。大変長らくお待たせ致しました!ポケモンコンテスト・オオベニ大会のお時間で〜す!!」

 

スポットライトに照らされた司会の女性は慣れたように声高らかにコンテストの開催を宣言する。

 

ワァァァァァァァ!!

 

その言葉に会場のボルテージも上がっていく。

 

ネネアン「今回はここ!『科学で未来を創る町』オオベニシティでの開催です!司会は私、ネネアンでお送り致します!そして、審査員のご紹介です!まずは、ポケモンコンテスト大会事務局長、コンテスタさん!」

 

ネネアンの紹介に遠くからでも目立つ赤いスーツに身を包んだ男性が口を開く。

 

コンテスタ「今回はビギナーランクでの開催です。初心者トレーナーの皆さん、存分に腕を振るってください!」

 

ネネアン「続きまして、ポケモン大好きクラブ会長、スキゾーさん!」

 

その紹介に人の良さそうな男性が答える。

 

スキゾー「いやーオオベニシティ、好きですねー。」

 

ネネアン「最後は、ポケライブ!運営委員会会長、あんじゅさん!」

 

それにゆるふわパーマがかったロングヘアの大人なお姉さんが答える。

 

あんじゅ「皆さんのパフォーマンス、存分に見せてくださいね。」

 

その光景に歩夢はつい口を開く。

 

歩夢「穂乃果さん、会長の座を降りてどこに行っちゃったんだろう?」

 

高坂穂乃果。

 

ポケモンアイドルの人気に火をつけることになった伝説のアイドル。後にポケモンアイドルの祭典『ポケライブ!』の開催に尽力し、運営委員会の会長の座に就くも丁度1年前、その任を優木あんじゅに預けるとどこかへと姿を消した。

 

歩夢も侑との旅の中で会う機会があったが、そんな素振りは全く見られなかったので今でも不思議に思っている。

 

愛「自由な人だって聞いたことあるし、案外、別のところでアイドルとかやってたりしてね。」

 

そう言って愛はくすりと笑った。

 

ネネアン「今回、優勝者にはこちら!オオベニリボンがプレゼントされます!知っての通り、5つ集めれば夢のグランドフェスティバルへの参加権が与えられます!そして、こちらの大会は『ポケモンアイドルチャンネル』にて生配信!!『ポケライブ!』を目指す方々はランキングを上げるチャンスですので頑張ってくださいね!!」

 

そうして大会の説明があらかた済むと司会は一度息を吐いてから再び、声を上げる。

 

ネネアン「さぁそれでは早速、1次審査に参りましょう!!ポケモン一体による技の演技パフォーマンス!!まずはこの方からです!!」

 

司会の言葉にステージ裏手から元気に女の子が飛び出していく。

 

???「皆さん!今日は私たちのパフォーマンスで笑顔になっていってくださいね!!」

 

元気に観客に向け手を振る女の子。

 

黒髪をサイドテールで結び白を基調とした清楚なドレスに身を包んでいる。

 

その姿に1人の観客が大きな声を上げた。

 

観客「こころちゃんだ!!」

 

その声を皮切りに一部の観客たちもざわめき出す。

 

そんな観客たちのざわめきの中、歩夢も嬉しそうに声を上げていた。

 

歩夢「こころちゃん!!そっか、ついにトレーナーになったんだ!」

 

その歩夢の姿にしずくと愛は首を傾げる。

 

しずく「お知り合いですか?歩夢さん。」

 

歩夢「うん!ほら、2人も知ってるでしょ!トップアイドル、にこさんの妹さんだよ!」

 

その言葉に愛もしずくも驚愕の声を上げる。

 

しずく「ええぇぇ!!あ、あのにこさんの妹さんですか!?」

 

愛「これはタマゲタケ!!愛さんも知らなかった!!」

 

にこの妹だという衝撃の事実に2人はしばらく驚きを隠せないようだった。

 

そんな未だどよめきが収まらない中でもこころは構わずにパフォーマンスを始める。

 

こころ「いきますよ!マイナン、スマイルチャージ!」

 

「マイマ〜イ!!」

 

こころがボールを放ると迸る電撃と共に可愛らしいポケモンが飛び出す。

 

しずく「あれがマイナンですか!」

 

【マイナン】 おうえんポケモン

 仲間の 応援が 大好きな ポケモン。

 体から 発する 電気を ショートさせて

 派手に 火花を 出しながら 応援するぞ。

 

こころ「マイナン!“じゅうでん”」

 

こころの指示にマイナンは電気を体に溜める。すると、マイナンの体はピカピカと発光し、輝き出す。

 

ネネアン「マイナン、体に溜め込んだ電気で自身の身体を光らせております!」

 

愛「すごい!“じゅうでん”をこんな風に魅せるなんて!」

 

愛を始め、観客たちもマイナンのキラキラと発光する姿に見惚れている。

 

こころ「続いて、ジャンプして“ほうでん”」

 

そして、マイナンは高く飛び上がると空中から溜めた電気を一気に放出する。

 

ネネアン「見事な跳躍で一気に上空へ!そして凄まじい電撃の雨を降らせています!」

 

「マ〜イ〜!!」

 

フィールドに凄まじい電気の柱が上がり、それが晴れると、

 

ネネアン「なんとマイナン!焦げ跡で見事なスマイルマークを作っていました!!」

 

司会の通り、フィールドには焦げ跡でスマイルマークが出来上がっている。

 

こころ「最後はみんなに応援!!」

 

そして最後にマイナンは火花で作ったポンポンを両手に出すとそれを振って観客のみんなに応援する仕草を見せ、フィニッシュを決めた。

 

「マイマイマ〜イ!!」

 

ネネアン「こころさんとマイナン!最後は可愛らしく決めてくれました!」

 

こころとマイナンの見事な演技パフォーマンスに観客の歓声もより大きく上がる。

 

コンテスタ「電気を使ったさまざまな表現、圧倒されました。」

 

スキゾー「いやー好きですねー。」

 

あんじゅ「マイナンの可愛らしさもさることながら、力強さもアピールされていて素晴らしかったわ。」

 

審査員も軒並み、高評価をつけており、まさにトップバッターに相応しいパフォーマンスでポケモンコンテスト・オオベニ大会は幕を開けた。

 

ネネアン「それではどんどんいきましょう!!」

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

その後も魅力的なパフォーマンスが続いていき、遂にかすみの出番がやってくる。

 

ネネアン「それでは次の方、どうぞ!」

 

司会の声がけにかすみは笑顔で飛び出していく。

 

しずく「かすみさんです!」

 

愛「きたきた!」

 

歩夢「頑張れ!かすみちゃーん!」

 

かすみ「いきますよ!!チー子、キュートにGo!!」

 

放たれたボールからはチー子が元気よく飛び出していく。

 

「チコ!」

 

チー子は観客たちに向けて可愛くウィンクをしてみせる。

 

かすみ「チー子!まずは“こうごうせい”」

 

かすみの指示でチー子は“こうごうせい”により体を光らせる。

 

さらに今日は快晴。太陽の光の反射によってチー子の体は一層、輝きを増す。

 

ネネアン「チコリータ、“こうごうせい”と太陽の光を合わせ、美しい輝きを放っています!」

 

かすみ「続いて、“つるのムチ”!!地面へ叩きつけて!!」

 

チコリータは“つるのムチ”を勢いよく地面へと叩きつける。その衝撃ですチコリータの体は空へと舞い上がる。

 

かすみ「チー子!葉っぱを広げて!」

 

チー子がその指示で葉っぱを広げる。すると、葉がパラシュートの役目を果たし、チー子は空からゆっくり下降していく。

 

かすみ「フィニッシュ!回りながら“あまいかおり”!!」

 

そしてゆっくりと回りながら下降し、会場全体に“あまいかおり”を漂わせる。

 

しずく「いい香りですね。」

 

愛「チコリータの葉っぱのアピールもできてるし、すごいよ、かすかす!!」

 

歩夢「・・・本当にすごい。」

 

そして、チー子はゆっくりとステージに着地。

 

最後はかすみと共にポーズを決め、演技を終了した。

 

ネネアン「ありがとうございました!!さあ参加者全員の演技が出揃いました!ここから審査に入りますので皆様、しばしのご歓談を。」

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

ネネアン「大変長らくお待たせいたしました!今回、ビギナーランクとはいえ、レベルの高いパフォーマンスも多く、選考に時間がかかりました。しかし、厳正なる審査の結果、こちらの8名が2次審査に進むことが決定致しました!」

 

その言葉でモニターに8人のトレーナーたちがバッと表示される。

 

そこには、

 

しずく「かすみさん、いますよ!」

 

愛「よし!1次審査突破だね!!」

 

歩夢「ふぅ。ドキドキしちゃった。」

 

かすみは無事に1次審査を突破したのだった。

 

しかし、安心したのも束の間。

 

かすみ「やっぱり突破しましたね。こころちゃん。」

 

そう言って、かすみはモニターを見ながら嬉しそうに笑みを浮かべるこころを見る。

 

かすみ「チー子!負けられません。2次審査も気合い入れていきますよ!」

 

「チコ!」

 

1次審査の成功で息の揃ってきたかすみとチー子は次なる戦いに向けてお互いに励まし合う。

 

ネネアン「それでは、2次審査はパフォーマンスバトル!早速、初めていきましょう!!」

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

かすみとこころ、2人は順当に勝ち上がっていき、そして決勝の舞台でぶつかり合う。

 

ネネアン「さあ、残すところオオベニ大会もファイナルステージのみ!ぶつかるのはこの2人だ!!」

 

ネネアンの掛け声でステージ裏から2人のトレーナーが堂々とした態度で入場していく。

 

ネネアン「あのトップアイドル、ニコニーの妹さん!現在、もう1人の妹と共にアイドルユニットを結成しております。シシルクシティ出身、こころさん!!」

 

ネネアン「そして、初出場ながら目を引くパフォーマンスでここまで勝ち上がってきた新人トレーナー!サイカタウン出身、かすみさん!!」

 

ネネアン「制限時間5分!待ったなし!」

 

2人は同時にポケモンを繰り出す。

 

こころ「ニャオニクス!スマイルチャージ!!」

 

かすみ「チー子!キュートにGo!!」

 

【ニャオニクス(オスのすがた)】 

よくせいポケモン

 オスは 防衛本能が 強く 自分や

 パートナーを 守る時に 耳の 内側の

 目玉模様から 強力な サイコパワーを 放つ

 

かすみ「速攻です!チー子、“つるのムチ”」

 

素早くチー子が動き、“つるのムチ”を振り下ろす。

 

かすみ「!?」

 

しかし、すでにそこにニャオニクスの姿はない。

 

かすみ「ど、どこに!」

 

こころ「ニャオニクス、“ふいうち”です。」

 

「ニャ!」

 

「チコ!?」

 

突然、チー子の後ろに現れたニャオニクスは振り回した耳をチー子に炸裂させる。

 

かすみ「な!?いつの間に!!」

 

こころ「“ふいうち”は相手が攻撃を仕掛けてきた場合、必ず先制できる技です。」

 

かすみ「そんな技が。ならチー子、“どくのこな”!!」

 

「チコ!!」

 

チー子は頭の葉っぱを振り回して紫色の粉を撒き散らす。

 

かすみ「これでニャオニクスは毒状態に。これでポイントをじわじわと・・・。」

 

そう言ってかすみはモニターを見やる。そこにはかすみのポイントが大幅に削られる様子が映されていた。

 

かすみ「うぇ!?なんで!?」

 

驚きつつ、ニャオニクスの方を見る。

 

「ニャオン。」

 

先ほどの“どくのこな”を受けたにも関わらずピンピンとしている。

 

かすみ「ピンピンしてる。て、いうかさっきよりもなんか綺麗?」

 

かすみの言った通り、ニャオニクスの体の周りに紫色のキラキラしたものが舞っており、それがニャオニクスを美しく魅せている。

 

愛「流石だね、こころちゃん。“ふいうち”で姿をくらました隙に“しんぴのまもり”で体を状態異常から守り、それを知らずに放たれたチー子の“どくのこな"を超能力で操ることで自身に纏わせて利用する。かすかすの一手、二手、先を読んでる。」

 

しずく「おそらくかすみさんが今回のコンテストでチー子しか使って来なかったのが原因ですね。今までのバトルで完全にかすみさんとチー子のスタイルを知り尽くされてます。」

 

そんなことは全く思っていないかすみは焦りからチー子へ滅茶苦茶に指示を出す。

 

かすみ「チー子、“たいあたり"!!」

 

その指示にチー子は勢いよく走り出す。

 

しずく「あぁダメ!かすみさん!!相手の思う壺です!」

 

こころ「ニャオニクス!“ねんりき"!」

 

向かってきたチー子は“ねんりき”によって空中に制止させられる。

 

「チ・・・コ・・・。」

 

かすみ「チー子!!」

 

こころ「ニャオニクス!空中へ放り投げて!」

 

「ニャオ!!」

 

チー子はなす術もなく空中へと放り投げられてしまう。

 

「チコォ!」

 

こころ「フィニッシュです!“チャームボイス”!」

 

ニャオニクスは空中のチー子へ向け、音波を放つ。

 

「チコ・・・。」

 

それを受け、チー子はそのまま地面へと落下していく。

 

かすみ「チー子!!」

 

かすみはチー子をなんとか受け止める。かすみの腕に抱かれたチー子は目を回して気絶していた。

 

ネネアン「バトルオフ!!勝者はこころさん!!」

 

ワァァァァァァァ!!

 

観客たちがこころの優勝を讃える。

 

そんな中、こころはかすみの方へ歩み寄ると笑顔で手を差し伸べた。

 

こころ「お相手、ありがとうございました。」

 

かすみは悔しい思いを胸に抱きつつもこころに笑顔を向ける。

 

かすみ「負けちゃいました。優勝おめでとうございます!」

 

そうして表彰式へと移り、優勝したこころにはオオベニリボンが贈呈される。

 

コンテスタ「おめでとう。今後の活躍も期待してますよ。

 

こころ「はい、ありがとうございます!」

 

こころは嬉しそうに観客の方へとリボンを掲げる。

 

それを合図に会場からは割れんばかりの拍手が巻き起こった。

 

ネネアン「オオベニ大会、ネネアンがお送りいたしました!また次のコンテストでお会いしましょう!!」

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

コンテスト後、ポケモンセンターにて

 

歩夢「お疲れ様、かすみちゃん。」

 

しずく「残念だったね。」

 

2人はかすみに向けて言葉を投げかける。かすみは無理矢理にでも笑顔を作ると2人へと答える。

 

かすみ「あはは、かすみん負けちゃいました。」

 

愛「でもすごいよ!初出場であそこまでいけたんだもん!」

 

かすみ「そうですかね・・・。」

 

愛「そうそう。次だよ、次。」

 

愛に励まされ、かすみの元気が少しずつ戻っていく。

 

かすみ「そ、そうですね。こんなのでへこたれてちゃダメですよね。よーし、次です!次!」

 

その言葉と共にかすみはボールを放るとチー子を繰り出す。

 

「・・・チコ。」

 

チー子も相当落ち込んでいるのか、かすみの顔を見るや嫌そうに顔を背けるとその場に丸まった。

 

そんなチー子を励まそうとかすみはしゃがみ込み、チー子へ話しかける。

 

かすみ「チー子、こんなので落ち込んでちゃダメだよ。次、また一緒に頑張ろ。」

 

そう言って差し伸べたかすみの手をチー子は。

 

「チコ。」

 

バシンと“つるのムチ”で弾き、かすみの持つボールの中へ自分から戻っていった。

 

しずく「少しそっとしておいてあげた方が良さそうだね。」

 

かすみ「うん。」

 

そう言ってかすみは立ち上がり、くるっと歩夢の方に体を向けると歩夢の前に立つ。

 

かすみ「次は歩夢先輩の番ですよ。応援してますから!」

 

歩夢「う、うん!頑張るね!」

 

そうして歩夢は迫る璃奈とのバトルに想いを巡らせるのだった。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

その頃、コンテスト会場裏口

 

厚手のコートを着た謎の人物は時間を気にしながら佇んでいる。

 

そこへ先ほど、優勝を決めたこころが駆け寄っていく。

 

こころ「お姉様!見てくれました?」

 

そう笑顔で迫っていくこころにその人物はサングラスとマスクを外すとニコリと笑いかける。

 

???「ええ。いいパフォーマンスだったわ。流石はこのスーパーアイドル、ニコニーの妹ね!」

 

そう言ってニコニーことにこはこころの頭を優しく撫でた。

 

こころ「ここあも頑張ってますし、絶対に2人でポケライブ!の舞台に立ちます!」

 

にこ「ええ、2人がポケライブ!の舞台に立てるのを楽しみにしてるわ。」

 

そう言うとにこは再びサングラスとマスクをつけ直すと歩き出す。

 

にこ「じゃあにこは仕事があるからまたね。」

 

こころ「はい、お仕事頑張ってください!」

 

こころは笑顔でにこが見えなくなるまで手を振り続けた。

 

こうしてポケモンコンテスト・オオベニ大会は幕を閉じたのだった。

 

 

TO BE CONTINUED...

 

 





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