ポケライブ!〜One More Sunshine Story〜 作:チーケー
鞠莉の課題をクリアできるか?
オトノキ地方から突然やってきたニシキノ博士の助手を名乗る鞠莉の課題をクリアすべく、ウラホシポケモンスクールの裏手に広がる広大な森、ウラホシの森へとやってきた千歌と曜。
曜「ほえぇ。久しぶりに来たけどやっぱり広い森だね〜。」
しっかりと冒険用の身軽な衣服に身を包み、準備万端といったところである。
千歌「よーちゃん、来たことあるの?」
そう聞く千歌。こちらも同じく、冒険用の衣服に着替え、腕にはヨーギラスをしっかりと抱きかかえている。
曜「うん、まだ小さい時に果南ちゃんがポケモン持ってたのが羨ましくて、私もポケモンと遊びたい!!って一人でこの森に入ったんだよね。」
そう言って曜は当時のことを思い出す。
〜〜〜〜〜〜
10年前・・・
曜「ポケモンさん、出てこないかなぁ。」
当時6歳の曜はずんずんと森の中を進んでいく。
曜「果南ちゃんのニョロモみたいな子がいいなぁ水タイプっていうんだっけ?」
まだ見ぬポケモンとの出会いに期待を募らせながら進んでいくと、
ムニュッ
何かを踏んでしまったような感触を受ける。
ビックリして下を見てみるとそこには一匹のポケモンがいた。
「フシッ!」
赤紫色をしたポケモン、小さいながらも強力な毒を持つポケモン。『フシデ』である。
曜「ご、ごめんなさい。気づかなくて。」
その言葉も届かず、フシデは尻尾を踏まれたことに怒り、今にも曜へと飛びつこうとしていた。
「フシッ!!」
ポケモンを持たないまだ子供の曜になすすべはなく、そこで蹲るしかなかった。
曜「イヤッ!」
ガササッ
「ソ〜〜ナノ〜〜!!」
その時、草陰から1匹のポケモンが飛び出し、フシデに向かってぶつかっていく。
「フシッ!?」
急なことにフシデは驚き、そのまま何処かへと逃げていった。
水色のポケモン、『ソーナノ』は曜の元へ行くと敬礼するように手を頭に添え、
「ソ〜〜〜〜ナノ!!」
その姿に曜はすっかり安心し、ソーナノへと抱きついた。
曜「助けてくれてありがとう!!」
その後、ソーナノの助けで森から出ることができた曜。
これが小さかった彼女の最初の冒険だった。
〜〜〜〜〜〜
曜「懐かしいなぁ。」
千歌「じゃあその子にも会えるかもしれないね!」
そう言う千歌に曜は笑って答える。
曜「うん、会えたら嬉しいな。」
話しているうちにだいぶ森の奥まで来た2人。そこでヨーギラスが何かに気づき、千歌へと声をかける。
「ヨギッ!!」
千歌「あっ、あれは!」
視線の先には1匹のポケモンがいた。
木を抱えて眠るポケモン。その姿に曜も声を上げる。
曜「あ、私見たことあるよ!何で名前だっけな。」
そう言って考え出す曜に千歌はあるものを見せる。
ピンク色をしたスマホロトム。そう、千歌が拾った梨子のものだ。
千歌「こういう時はこれ使おう!!」
曜「あ、それ。まだ返してなかったんだ。」
千歌は早速、スマホロトムをポケモンに向ける。
するとポケモン図鑑が自動的に反応し、ポケモンの情報を伝えてくれる。
【ネッコアラ】 ゆめうつつポケモン
生まれてから ずっと 眠ったまま。
すべての 行動は みている 夢に
よる 寝相らしい。 よく なつけば
トレーナーの 腕にも しがみつく。
千歌「なるほど。よし、とにかくゲットだよね。」
スマホロトムを仕舞うと千歌は早速、バトルの準備に入る。
千歌「まずは体力を減らす!ヨーちゃん、お願いね!」
「ヨ、ヨギ。」
まだバトル慣れしていないヨーギラスが恐る恐るといった感じで前に出る。
千歌「まずは『いやなおと』!」
千歌は相手の防御を下げる技を指示する。
「ギイィィィィィィ!!」
あたりに耳を抑えたくなるような金切り音が響き渡る。
曜「こ、これはすごい。相手にも効いてるんじゃ・・・。」
しかし、ネッコアラはそんなことなどお構いなしに穏やかな顔をして眠り続けている。
千歌「嘘!効いてないの?」
曜「多分、効いてはいるはず。動じてないだけかな・・・。」
動こうとしないネッコアラの様子に千歌は続けて指示を飛ばす。
千歌「ヨーちゃん、『かみつく』!」
「ヨギ!」
ヨーギラスは勢いよくネッコアラの頭に齧り付く。しかし、
はむっはむっ
曜「うーん、『かみつく』というよりも『あまがみ』?」
千歌「あはは、まだまだ特訓不足かな。」
『かみつく』もとい『あまがみ』を続けるヨーギラス。
ネッコアラはそれでもお構いなしに眠り続けていた。
曜「それにしても動じない子だねぇ。反撃とかしてきてもいいくらいなのに。」
その様子に千歌はモンスターボールを構える。
千歌「ってことは結構、のんびり屋さんってことだよね?それなら!いけるかも!」
曜「えっ?千歌ちゃん、もう投げちゃうの?まだ体力減ってないと思うけど!」
千歌「いっけ〜!!モンスターボール!!」
曜の言葉も聞かず、千歌はモンスターボールを投げる。
パシュッ
モンスターボールは見事にネッコアラに当たり、ボールの中へと吸い込まれる。
コロン
そして少し揺れたかと思うと、
カチッ
捕獲成功を意味する音が鳴り、ボールは動かなくなった。
千歌「・・・。」
曜「・・・。」
その光景にしばらく動けなくなる2人。数秒してようやく捕獲成功を理解し、喜び合う。
千歌「は、入った!やったよ!!」
曜「びっくりした〜。あんなにあっさり入るとは。とにかく、おめでとう!千歌ちゃん!」
千歌「ありがとう!よーちゃん!!ヨーちゃんもお疲れ様!」
「ヨーギッ!」
〜〜〜〜〜〜
一方、その頃・・・。
ウラホシの森入り口付近では、
2人の少女が巨大なポケモンに追われていた。
ドッドッドッドッ
「ペドオォォォォォォォォォォォォ!!」
梨子「いやあぁぁぁぁぁ!こっち来ないでぇぇぇ!」
???「何で入り口からこんなのがいるのよ!?あなた、ポケモン出して追っ払いなさいよ!」
梨子「さっきも言ったでしょ!?今、持ってないんだってば!!」
???「ポケモン持ってない凡人がこんなとこに来るんじゃないわよ!役に立たないわね。」
梨子「そう言うあなただって持ってないんでしょ!偉そうなこと言わないで!」
???「持ってないわよ!悪い!!」
不毛な言い争いをしながら逃げ惑う梨子とお団子を頭につけた少女。
「「ダレカタスケテ〜〜〜!!」」
ウラホシの森の冒険はまだまだ続く。
TO BE CONTINUED...