トラックに跳ねられ、気づいたら武器人間にされた件   作:兎の助

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今回で三話目となります。

皆様の評価と感想を糧に頑張っていきたいと思います。

ですので感想ください(強欲な壺)


円滑なコミュニケーションにはまず声が必要

 

ハイゼンベルクとの取引に応じたモスキートは早速あるものを要求していた。

 

「声がほしいだぁ?」

 

《そうだ。今後お前の計画を手伝う以上、手記によるコミュニケーションだけでは不便だ。だから会話に必要な声が欲しい》

 

「そんなこと言われても、もうお前の口はドリルで塞がっているじゃねぇか。そこはどうするんだよ。言っておくが取り外しはしないからな」

 

《だが喉は生きているだろ?骨伝導マイクや電動式人工喉頭は使えないのか?》

 

「なるほど…骨伝導か。ちょっと待ってろ…」

 

そう言うとハイゼンベルクは紙の上に乱雑に何かを描き始める。原作では狂気的な面が色濃く表現されていたせいで忘れられがちだが、彼は百年近くもの間ミランダの元から逃れるためだけにゾルダートを作り上げた。当然、科学のみならず医学の道も精通している。

待つこと僅か5分。彼の頭の中ではもう既に機械仕掛けの声帯が組みあがっていた。

 

「よし!これならイケるはずだ!」

 

《本当か?どれくらいで作れる?》

 

「流石にここにあるガラクタだけじゃ無理だ。デュークに特殊なパーツを発注しなきゃならねぇから、最低でも1ヶ月はかかる。」

 

《そうか…ならば私はその間出掛けてくる》

 

「あ?出掛けるってどこにだ?」

 

モスキートは壁に張り付けてある地図のある場所を指さした。

 

「東スラヴ共和国?そんな所に行ってどうする気だ?あそこは今紛争中だろ?」

 

《ある実験がしたくてな、この村にいる人間では出来ないが向こうでは出来ることだ。1ヶ月以内には必ず帰る》

 

「そうか…まぁ、終わったならさっさと帰って来いよ」

 

《あぁ、なるべく早く戻る》

 

そう言うと彼は廃工場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

▼   ▼   ▼

 

 

 

モスキートは飲まず食わず、休息も取らずに歩き続けた。ゾルダートになった影響で、長期間の飲食を行わなくとも問題のない体になったのは彼にとってうれしい誤算であった。

 

やがて聞こえてくる銃声と砲音。悲鳴と怒号が響き渡り、それらは上空を飛ぶ武装ヘリのローター音によって搔き消される。

道路横の市街名看板には【ホリフラード旧市街】と書かれていた。

 

 

入ったのだ、東スラヴ共和国に。

 

(さて…手っ取り早く実験が試せればいいのだが…)

 

彼の言う実験、それは銃火器を持ち組織化された武装集団との戦闘であった。

今後イーサンやBSAA、クリス率いるハウンドウルフ隊と交戦する可能性は大いにある。その為、銃火器を持った集団との訓練を行いたいが、あの村でそれはできない。

 

ならば紛争地帯に行けば、必然的にその訓練ができる。そう考えたのだ。

 

(取り合えず銃声のする方へと向かうか…折角来たんだ、のんびりと行こう)

 

紛争地帯であるにもかかわらず、まるで観光に来たかのようにゆったりと歩き続ける彼。道には誰もおらず、建物には人の気配すらない。殆どの市民は戦闘から逃げるために避難しているようだった。

 

やがて閑静な住宅街からキリル文字の看板が多数目につく商業地域へ入った。

 

(戦闘の形跡は幾つか見えるけど、肝心の兵士がいないな…もう少し奥に行けば会えるだろうか…ん?)

 

すると奥から装軌音を響かせながら走る戦車部隊が見えた。幾ら硬い装甲を身にまとっているゾルダートとはいえ、戦車の砲撃までは耐えられない。

 

(まずいな…どこか隠れられる場所は…お?地下駐車場か…一先ずここに隠れよう)

 

彼は地下駐車場へ向けて歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

▼   ▼   ▼

 

 

駐車場内は薄暗く相変わらず人の気配はしなかったが、今の彼にとってはそれが好都合であった。

 

(戦車が通り過ぎるのを待つか…)

 

彼は休憩もかねて車のボンネットに腰を下ろそうとした、その時…

 

ダダダダッ!!ダダダダダダッ!!

 

突如として響く銃声に、ビクッと体を大きく震わせて驚いた。

 

(ビビったぁ…でもこれで実験が行える)

 

彼は急いで銃声のする方へと走った。点滅する銃のマズルフラッシュと闇を切り裂くフラッシュライトの光が目に映ると、更にその速度を速めた。

 

だが角を曲がった先にいたのは、政府軍でも反政府軍でもなかった。

 

黒のジャケットにジーンズと灰色のプレートキャリアを装備し、カスタマイズされたAKMSUを構えているその姿は一切の油断がない。

くすんだ金髪と無精髭、そしてその整った顔をバイオ好きな彼が忘れるはずがなかった。

 

バイオハザードの主人公の一人、レオン・S・ケネディ、その人であった。

 

(なんで!?なんでこんなピンポイントで出会うの!)

 

「どうやらブリキの木こりは譲ることになりそうだ」

 

 

 

 

 

 

▼   ▼   ▼

 

 

対峙する両者。永遠にも感じられる時間の中、先に仕掛けてきたのはレオンでもモスキートでもなかった。

 

先にレオンと戦っていたリッカーが突如、暗闇の中から飛び出し襲い掛かった。

リッカーに向けて銃を撃つレオン、その隙にモスキートは逃げる…ことはせず、彼もレオンに向かって走り出した。

 

「くそっ!!」

 

先ほど驚きはしたものの、彼はレオンとの戦闘を好機と考えていた。

数々の死線を潜り抜けてきた主人公の1人ともなれば、並みの軍隊とは比べ物にならない経験値を与えてくれる。そう考えた彼は、彼との戦闘に踏み切った。

もし勝てなくともリッカーが足止めをしている間に逃げればいいだけの話である。

 

右腕の槍をレオン目掛けて勢いよく横なぎに払うが、彼はバックステップでそれを避けて反撃する。弾丸が装甲に当たり、激しく火花が散る。

マガジンの弾を全て撃ち込むと、素早くサイドアームのTRPオペレーター(カスタマイズM1911)を取り出して頭部に向けて撃つ。

ヘルメットで弾かれるが、頭部に45口径の弾丸を受ければ流石に堪えたのか後ずさる。

 

(うおぉぉぉぉ…頭がグワングワンする…)

 

モスキートがたたらを踏んでいる間に、レオンは急いでAKのマガジンを交換しようとする。だが…

 

「臆病なライオンにしては、いささか威勢が良すぎるんじゃないか?」

 

リッカーが交換させまいと飛び掛かる。

 

迫りくるリッカーの鋭い爪を横に飛んでかわし、お返しに弾丸を見舞う。

リッカーの体から鮮血が噴き出し、地面を転がる。だが致命傷にはならなかったのか、すぐに起き上がると踵を返して逃げ始める。

 

レオンはAKのマガジンを交換すると、逃げるリッカーを撃ちながら追いかける。

するとモスキートもレオンを追いかけ始めた。どうやら戦闘による興奮で本気(マジ)モードになったようだ。

 

(ブッ殺ス…!!)

 

だが次の瞬間、突如車が爆発。レオンとモスキートを勢いよく吹き飛ばした。

衝撃波に巻き込まれたモスキートは車に体を打ち付け、そのまま気を失った。

 

(あぁ…畜生…)

 

 

 

 

 

 

 

 




アタマン(こいつは恐らくアメリカ人(CIA)だと思うけど、これは一体なんだ?買ったBOWにこんなのあったっけ?)

リッカーたん(仲間?おんなじ気配する!!)
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