もう一つのSAO ─ただの生まれ変わりだと思ったら、実はSAOの世界でした─ 作:雷訓
小学一年生。
それは見るもの全てが新鮮であり、触れる何もかもが衝撃の連続であり、リア充への登竜門であったりする。「友達百人できるかな?」なんて歌があったりしたけど、そんなのはリア充とパリピを極めた一握りの中のさらに上澄みでしかない事をよく知っている。闇の深い歌よね。
だから、そんなのは目指す必要もなければ、初めから眼中にない。一応前世からの性格を継いでいる私はコミュ障ってわけじゃない。必要なことあれば周りに聞くし、聞かれれば答えもする。何なら遊びに誘われれば、それだって乗っかりもするわ。
で、何が言いたいのかと言うと、桜の木もピンクの花びらから新緑に代わるころには私の友達はキリトだけになってしまったわけ。
入学からしばらく、ずっとキリトに構っていたら、どうも私とキリトでワンセットみたいに見られてしまったのよ。私を誘えばキリトも一緒、それ自体は別に構わないらしい。じゃあ逆にキリトを誘えばどうなったかと言えば……。
そもそもインドア派なキリトは、外へ遊びに行く事がないのであった。だから自室に篭って趣味に没頭しているうちに、次第にキリトを遊びに誘う子が減ってきて遂には私が保護者のようになってしまったのであった。
まぁ私としては、当初の目的であるキリトの友達と言うミッションをクリアできたと判断するからよしとする。
てな訳で、次なるミッションだ。
「じゃあ今度和人君の家に遊びに行ってもいいかな?」
「いいけど、僕の家は何もないよ? それでもいいならお母さんに聞いてみるよ」
「うん、お願いね!」
それは、家族の人と顔見知りになる事ね。ついでに生直葉をを拝むのも忘れない。
「改めまして、金森紗奈です。今日は突然の訪問にも関わらず、ご了承頂いてありがとうございます」
「あらまぁご丁寧にありがとうね。和人の母で桐ヶ谷翠と言います。隣の席の子よね、すごく丁寧な子ね。和人こんな良い子は滅多にいないから逃すんじゃないわよ」
「小学一年生に何言ってるんだよ……」
キリトにアポを取った数日後、無事に桐ヶ谷邸にご招待された私は深々と頭を下げて挨拶をした。どうやらキリトのお母さんは私が来ると分かった瞬間、会社に午後休の申請を出したようだ。そうか、確か雑誌の編集の仕事をしてたんだっけ。
私も本当なら手土産の一つもと思ったんだけど、学校帰りだし流石にそれはやりすぎじゃないかと思ってやめておいた。
けど、キリトのお母さんはそんな事は気にもせず、和かに迎えてくれた。第一印象は上々ね。
「和人のともだちになってくれてありがとうね、学校での様子はどう? 紗奈ちゃんに迷惑をかけてない?」
「和人君は学校での発言こそ少ないですが、勉強の成績はいいですし運動もまずまずだと思います。友人関係はと言われれば、正直多くはありません。むしろ私を含めて片手で余るくらいの人としか……いえ、ほとんど私としか会話しない日もあります……」
「和人ったら、私が留守にしてばかりだからそんなコミュ障に……ごめんなさいね紗奈ちゃん。これからも和人の事をお願いね」
「いえ、私は大丈夫ですので、お気になさらないで下さい」
「何のコントを見せられてるんだ僕は……」
「し、失礼します」
桐ヶ谷邸の玄関でほとんど家庭訪問のようなやり取りを済ませた後、早速キリトの部屋へ入らせて貰った。
部屋はアニメで見たそのまんまの部屋を入学に合わせて充てられたらしく、唯一違うのはベッドの枕元にまだナーヴギアがない事と、机の上のパソコンが古い事くらいしかわからなかった。
それにしても小学生とはいえ、異性のそれも主人公の部屋に入るとなるとすごくドキドキするわね。
「おーパソコンだ」
「あぁ僕がお母さんのパソコンの余った部品で組み立てたんだ」
「へぇー、和人君凄い! パソコン作れるんだ!」
「ま、まぁね。作ると言っても組み立てるだけだし、きっと紗奈ちゃんにもできるよ」
これが、キリトが初めて組み立てたパソコンね。一応物語の設定の上では、このパソコンで色々調べていくうちに生い立ちを知ることになるのね。これ、壊したらやっぱ怒られるわよね……。
本当は知らない方がいいこともあるとは思うんだけど、それは私がどうこうしてもいい事じゃないわね。それに、恐らく私が横槍入れようとしても遅かれ早かれ知ることには変わりなさそうだし、そうなった時に心の支えになればいいかなと思うわ。
「さぁ和人君遊ぶわよ! 直葉ちゃんも呼んでね!」
「わ、わかったよ。ちょっと待っててね」
そう言うと、キリトは部屋を出て直葉ちゃんを呼びに行ってくれた。廊下の向こうで「スグ〜」と呼ぶ声と「はーい!」と言う可愛らしい返事が聞こえる。この頃はまだ普通の義妹だとわかってないから素直なのよね。お互いにただの兄妹らしい素直なやり取りね。
「お待たせ、これが僕の妹の直葉だよ」
「初めまして、直葉だよ!」
「こら、僕と同じ歳だから、敬語を使わなきゃ」
部屋に入ってきた黒髪ボブカットの小さい女の子が元気よく自己紹介をしてくれた。これが桐ヶ谷直葉かぁ、めっちゃ可愛いじゃん! んでここから十年も経たないうちにあの凶悪な胸になるのよね。
「ど、どうしたの紗奈ちゃん?」
私が直葉をまじまじと見ていると、キリトが恐る恐ると言った感じで聞いてくる。いけないいけない、ガン見しちゃったわ。
「めっちゃ可愛いわね、私は金森紗奈。敬語なんていらないわ、気軽に紗奈お姉ちゃんって呼んでね!」
「わぁぁ、うん! お姉ちゃん遊ぼ!」
その向日葵のような笑顔に、私も思わず両手を広げて直葉を胸元に招き入れる。早速懐いてくれるようで私も素直に嬉しい。確か一つ年下だから、来年には同じ小学校に入学するはずだ。そうなれば、もっと接触する機会も増えるから、この二人の関係を盤石なものにしておくわ。
あと、明日からはバストアップの為の食事も取ろう、大豆イソフラボンとタンパク質よ!
主人公紗奈の武器
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執筆者の思い描いたように書く
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思い切って変更もありかと
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別にどうでもいい