もう一つのSAO ─ただの生まれ変わりだと思ったら、実はSAOの世界でした─ 作:雷訓
新学期、新年度、そして新天地。
お父さんの転勤に家族で引っ越し、新たな学校とクラスと仲間に囲まれてスタートする。
「初めまして、金森紗奈と言います。埼玉県から引っ越してきました。何もかも初めての土地なので色々教えてくれたらうれしいです」
私の無難な自己紹介に何人かの男子や女子が好意的に受け止めてくれた。この容姿に産んでくれた両親に感謝したわ。けれど、その何割かは自努力も含んでいることも自負するわ。
「金森さん、部活のこと考えてくれた?」
「えっと、申し訳ありませんがどこにも入る予定がないので……」
その無難な挨拶から一カ月、体力測定も終わりクラスのみんなが思い思いの部活に入って新鮮味を感じている中、私は昇降口にて上級生に呼び止められていた。
どうも、クラスの担任が運動部の顧問だと言うことで、体力測定や体育の授業の様子を見て勧めてきた。そしてそれを知った部員の上級生も今まさに私の目の前で勧誘しているってわけ。
けれど、私にもやる事があるのよ。
「そんなこと言わずに、お願い!」
「ごめんなさい、家に帰ってやる事があるので」
そう言って頭を下げると、足早に帰り部屋着に着替えて私は自分の机の前に座った。そして右下に置かれている大きな箱に手を伸ばし、丸いスイッチを押すと目の前に置かれている画面に光が灯る。
眼前に広がる三画面の一部に目を移しメールチェックをしてから、作業に入る。
この仕事を始めてはや一年、私の在宅ワークは順調ね。前世からのスキルもノウハウもあるから、慣れるのにそんなに時間はかからなかったのは幸いだわ。
そして今は目標額も既に達成しているから、仕事の為の環境づくりとしてデスクトップパソコンに変更し、モニターも三つ並べて効率の良い仕様となっている。
この環境の改善が功をそうしたのか、クライアントからは半年前から重要な案件も任されるようになったわ。二つを同時進行するのは大変だけど、そのぷちの一つが無事に大詰めを迎えそうね。
「これを送信っと……」
これがオッケーを貰えれば、一つは片付くことになるわ。もう一つの方も大変だけど、順調だから今の所は問題ないわね。
だからと言って、部活に入るなんてことはできないんだけど。
「お母さーん、ちょっと出かけてくるわね」
一仕事を終えてジャージに着替えると、お母さんに伝言を伝えて外に出る。何の為って、運動不足解消のと言うか、体が鈍らないようにする為ね。引っ越し直前まで空手道場に通っていたけど、残念ながら新しい家の近辺にはそれが見当たらなかった。
その代わり……いえ、代わりと言うのも変なんだけど、これからの私にきっと役に立つだろう格闘技に出会ったわ。
「たのもーーー!」
「新しい学校はどうだい?」
「んー、クラスの皆は優しいよ。部活の勧誘はしつこいけど、今度の休みは街を案内してくれるって誘われてるの。お父さんは転勤先はどうなの? 失敗したら一家が路頭に迷うんだから頑張ってね」
「こ、怖いこと言うなぁ。まぁ皆ワイルドだしタフな現場だけど、凄く楽しいね。お父さんには合っているかも。お母さんはどうなんだい? やっていけそう?」
「そうね、車があるから買い物に不自由はしないけど、街の独特な雰囲気に慣れるのは時間がかかりそうね」
夕飯時、家族三人で食卓を囲みながら新しい土地での感触を報告している。私とお父さんは好調な出足だけど、お母さんはもう少しかかりそうな感じね。まぁこればかりはしょうがないかも。私も一目見た時はやっていけるか心配で、正直この街を安全に歩けるのかと心配したくらいよ。
けれど実際学校に通い新しい友達と寄り道して商店街を歩けば、そこには今までにない雰囲気があり私に新しい風を呼び込んでくれる何かがあった。
福生市、そこは私をワクワクさせるのに十分な街だった。
主人公紗奈の武器
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執筆者の思い描いたように書く
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思い切って変更もありかと
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別にどうでもいい