◆◇◆
「記憶喪失――っ!?」
響き渡るのは男の叫び。心の底からの叫びに手前でそれを説明する少女は耳を塞いでいる。
「ええ、そうみたいなの。私もすごーく驚いちゃった」
スバルとエミリアである。
あの後、衝撃から冷めぬ間に桃髪メイドの指示で青髪メイドがエミリアを呼びに行き、ベネットもそれに続いて引いた。今この部屋にいるのは二人の他に桃髪メイドだけである。
「記憶喪失って自覚はあるのか?」
「それが、ないみたいで。目を覚ました時に私が名前を呼んだ時も不思議がってたわ」
「それじゃあ…」
共に戦った、というよりは一方的に助けられた側だが、それでもあの濃い時間を共にした身としてそれは心に来るものがある。スバルも、エミリアも、彼女に庇われたのだから。彼女は命の恩人なのだから。
しかし、自分たちなんかよりも。
「それじゃああいつ、本当にフェルトのことも覚えてないってのか!?」
「…残念ながら、そうみたい」
「そんな…」
スバルもエミリアも、二人が本当に仲良くしていたのを知っているがゆえにその表情を暗くする。
本当の姉妹では、否、血のつながりこそなかったのかもしれないが、彼女らには確かな絆があった。それが、嘘でも冗談でもなく、欠落してしまったなんて、そんなのあまりにも残酷すぎる。
「原因は?魔法でこう、どうにかならないのか?」
「それが全くの原因不明で。私の力じゃ何もしてあげられない。ロズワールでもダメみたい。ベアトリスならなにかわかるかもしれないけど、会えなくて…」
「あのドリルロリが…?というかロズワールって」
「あっそうよね。んっと、えーっと…」
説明することが多く何から話せばいいか混乱するエミリア。今、ナツキスバルは一文無しどころか無知蒙昧である。この世界のことは何もわからず、目の前にある情報を吸収し続けるしかない。今彼にできるのはあたふたしているエミリアを可愛いと思うことだけだ。
「エミリア様。詳細な説明は朝食の際にしてはいかがでしょうか」
「あっそうよね。うん、もうすぐ朝食の時間だしみんな集まるから。細かいことはその時に説明するわ。スバルも、それでいい?」
「んあ?おう。なんかわからないけどそれでいいぜ」
「もう、ちゃんと聞いてて。とにかく準備が出来たら来て。ラム、後はお願いね」
「承知いたしました」
すべての説明は朝食ということになった。
今は落ち着く時間が必要だろうしそれがおそらく正しいだろう。
桃髪メイドさん、ラムという名前らしいが、に元の服を渡され着替えてから、スバルは食堂へと連れられた。
◆◇◆
つまんなーい
屋敷編…まーじでどうしましょウ。
会話量
-
たくさん!
-
適度に。
-
少なめがいい…