織田信長が本能寺の変後に天文18年へタイムスリップ?そして何故か現在の戦国時代大好き少女とシンクロしてしまった!   作:華瑠羅

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実は、土田御前が織田信友の屋敷を訪れる前に信光が斯波義統に会っていたのだ。

 

 

 

信長が小牧山城から出るのを見計らって、その日の内に信長の策である清州本家の斯波義統屋敷へ足を運んでいた。

 

 

「これは信光殿。こんな夜更けにもうされた?」

 

「はっ!信友の事で至急お耳に入れたい事がございまする。」

 

「ほう…。」

 

「実は、ここだけの話でございまするが… 近々、我が兄信秀は織田信友を懲らしめるべく、兵を清州に向けるらしいのでござる。」

 

それを聞いた義統は驚き

「な、何じゃと?!この本家を攻めるじゃと!」

 

「攻めると申しても、相手はあくまでも信友でございまする。」

 

「いやいや、信友殿を標的にしたところで責任を取らされるのはワシであろう?」

 

「それがおかしいと、前々から我が兄も思っておりました。」

 

「そうは申すが… お前も知っておるであろうが、ワシは信友の傀儡に過ぎんのだ!それを今更…」

 

「何を仰せか!貴方は、尾張守護の斯波家嫡男として生を受けた由緒ある家柄、勢力を取り戻した信友といえど所詮、我が兄にしてみれば霞んで見える程でございまする。そこで、我が兄であろ信秀は大殿の威厳を取り戻すべく、信友を尾張守護の斯波家から追放して貰うのが良いと…。」

 

「しかし、そなたが申すに信秀が信友を今の状態で挙兵すれば、世間だは謀反と見なされ結果的に信秀は逆賊扱いとなるが?」

 

「それに関しては、すでに手は打ってありまする。」

 

「ほう… 何と用意周到な事よな…。」

 

「お褒めに預かり恐縮でございまする。その方法というのは、斯波家に対し織田信友が裏で暗躍しておるという話を朝廷にしたところ、快く討伐する許可を書面に認めて頂けました。」

 

その言葉を聞いた義統は目をらんらんと輝かせて

「おおお!!それはめでたい!(まさか、こんな形で忌々しい信友から解放出来るとはな。)」

 

「そこで、信友の動向を調べて欲しいのでございまする。」

 

「ふむ。そこはワシに任せ!随時、報告を行う事に致すが、信光。お前に伝えればよいか?」

 

「はっ!お願い致しまする。これで、本家との友好関係が築けると我が兄も喜ぶ事でございましょう!」

 

「うむ。ワシも信秀側との友好を前々から深めようと思っておったが、信友が拒否しておってな…」

と、落ち込む表情を見せた義統に信光が寄り添って

「信友が居なくなれば、もはや尾張は正当なる斯波家、いや、義統様の…。」

 

「うむ。そなたの申す通りじゃ!」

 

「後、くれぐれもこの事は信友にはご内密に。」

 

「当たり前じゃ!ワシも慎重に動くとしよう。」

と、信光は義統屋敷を後にしたという経緯が…

 

 

 

そして、土田御前と織田信友の企てが義統の耳に入り義統は

「今、信秀に死なれては信光との企てが御破算に成ってしまう!そして、代があの《うつけ》に代わってしまったら目も当てらぬ!この事をすぐに信光に伝えろ!」

と、その日の内に小牧山城の信光に伝わるのだった。

 

 

その内容が内容だけに信光は信長に伝える事なく、兄である信光の居城の古渡城へと向かった!

 

 

「兄上!大変でございまする!」

 

「何じゃ!いったい、どうしたというのだ?」

 

「はっ!その前に人払いをお願い致す。前回のような事に成りかねませぬゆえ!」

 

「前回?ああ… お前達も部屋から出ておけ。

と、側近の小姓達を部屋から遠ざけた。

 

 

信光は、部屋の回りをくまなく見回し誰も居ないか確認し

「今回は某が念入りに調べましたので大丈夫でございましょう!」

 

「見てれば分かるわい!で?」

 

「はっ!実は…」

と、信光はこれまでの経緯を信秀に話して聞かせた。

 

 

さすがの信秀も驚きを隠せず

「な、な、なに?!まさか、そこまで三郎の事を… それにもまして、ワシをも… あやつこそが《大うつけ》であろう!よりにもよって、討伐対象である信友に相談を持ち掛けるとは!で、あやつは相変わらず末森に?」

 

「はっ!ここに居ないという事は、恐らく…」

 

「むむ。お!ワシに良い考えがある。その信友に預かったとされる薬を、あやつが持ち込んだのを見計らって、信長がワシの為に京より仕入れてくれた、この薬と差し替えておけ!」

 

「これは?兄上… どこか病んでおるのでございまするか?」

 

「うむ。ワシはかなり前から隠しておったが、それを三郎が見破ってしまったな。」

 

「それで、この薬を?やはり、次期当主は三郎で決まりですな。」

 

「しかし、そうなると… この密告が信友側にばれる事が無ければよいが…」

 

「それはないかと!かなり慎重に慎重を重ねて知らせに参っていたので…」

 

「いや、この薬の件でワシに異変が無ければ、あやつが信友に密告するであろう?」

 

「そういう事でございまするか!という事は、あの件を用いて奥方を人質に挙兵するやも…」

 

「それが一番困る。ワシは、もはや今回の薬の件でアレには未練も欠片もないゆえ、人質と見なさず皆殺しに致す事が出来るが… そうなれば、勘十郎は言うに及ばずとして林や権六がワシに対し牙を向き謀反が起こる。それだけならまだしも、駿府の今川義元に好機の機会を与えてしまいかねん!」

 

「これは、我が織田家の天才に相談しなけばと思うのでござるが?殿。」

 

「天才?三郎か!信光!このまま三郎の城へ向かい、この事を話し考えを聞いて参れ!」

 

「はっ!心得ました!」

 

「悪いな、こんな使い走りをさせて…」

 

その言葉を聞いた信光は笑顔で

「ふふふ。あの噂のせいで、三郎には信用出来る味方がおらぬゆえ… それに某も兄上同様、三郎が天下を取る所業を見て見たいと思っておる一人でございますれば…」

 

すると、信秀も続いて笑い

「わっはっはっは!お前の申す通りじゃ!では、頼んだぞ!」

と、信光は古渡城を後にしたのであった。

 

 

 

つづく

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