織田信長が本能寺の変後に天文18年へタイムスリップ?そして何故か現在の戦国時代大好き少女とシンクロしてしまった!   作:華瑠羅

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信光は那古屋城へ着くと、見知らぬ者達が増えているのに気が付き、目の前を横切る男に声をかけ

「ワシを目の前にして、素通りとはどういう事だ?」

 

「は?某は今しがた国元よりこの尾張に来た身で…」

 

「そうか、それでは分からぬな。ワシはここの城主の叔父で織田信光と申す。」

 

「え?信長様の?これは失礼致した!某は元松平家家臣で、今は信長様の配下に成った夏目吉信と申す者でござる。」

 

「ほう…。(あやつめ、もう三河武士を取り込んだとみえる。これは幸先よいな!)して、主は城の中か?」

 

「はっ!信長様は本丸に詰めておいでまする。」

と、信光は夏目と別れ城内に入った。

 

 

本丸の一室での信長は最悪の報告を信光から受けて動揺していた。

 

 

竹千代「まさか、信長様の母君がこんな暴挙に出るとは驚きでしかございませぬな。」

 

信長「うむ。女の浅知恵で、よりにもよって信友に… で、父上は何と?叔父上。」

 

「もはや未練はない、皆殺しに致すと仰せじゃが…」

 

「勘十郎は激怒するであろうな。」

 

「それは殿も申しておったが、問題は林や権六じゃ。奥方様を手にかけれ信友を成敗し、殿がお前を次期当主として推薦しても応じないどころか、勘十郎を担いで謀反を起こしかねんぞ。」

 

「そこで、白羽の矢が立ったという事か。」

 

「うむ。何か良い策はないか?信長。」

 

「事ここに起こっては、どうする事もと言いたいが… 一つ策がある。」

 

「ほう!して、どんな策じゃ?」

と、信長が信光に策を説明していた頃、美濃ではある動きが加速していた。

 

 

 

斎藤道三が統治していた美濃は、交通の要衝で京に向う東海道や甲斐・信濃に向うにも、ここを通らねば行き来できなかった為、色々な物が売られ海が無いにも関わらず海産物までも売られて、国自体が凄く裕福だったとされていた。

 

 

そんな美濃である噂が流れ始めていた。

 

 

城内で義龍が父の弟である長井道利に

「あの噂は真実であるのか、答えよ!叔父上!」

 

 

【斉藤義龍(さいとうよしたつ):西暦1527年生~1561年没。道三の長男。土岐頼芸の子であったという噂があった。道三が嫡出の異母弟に家督を譲ろうとしたので、その弟を殺害した後挙兵し道三を倒して斉藤家を乗っ取った。病気を患い若年で病死したらしい。】

 

【長井道利(ながいみちとし):西暦1561年生~1571年没。斉藤道三の弟。道三の嫡男である義龍の謀反に加担し道三を討つ。その後は義龍とその嫡男の龍興に仕え、斉藤家が滅ぶと信長に鞍替えし仕えた。】

 

 

「それは父である道三様に直接聞く方が早いのでは?」

 

「それが恐ろしくて聞けぬから、叔父上に聞いておるのだはないか!」

 

「それでしたら、ここだけの話という事でなら話しても良いが?(くくく。まさか、この様な形で義龍を駒として使える日が来るとはな… 兄上には悪いが、この好機をワシは見逃さん!これも単に、兄上が嫡男である子を蔑ろにし嫁婿である信長を気にかけていた報いじゃ!)」

 

「おお!ワシは口が堅い。この事は他言致さぬ!さぁ、早く申せ!」

 

「そこまで仰せなら… 実は義龍様は側室の子であって正室の子ではございませぬ!」

 

その言葉に驚愕した義龍は

「な!?う、噂は本当の事であったか…」

 

「はっ!そして、正室の子は帰蝶様ただ御一人でございまする。」

 

「それで合点がいった… 父上はよくワシに愚痴をこぼしていたのでな…」

 

「ああ、『帰蝶が男なら』という件ですな。アレはないでございまするな。」

 

「叔父上もそう思っておいでだったとは… でじゃ、父上は近々に織田の阿呆と会見を開くと聞き及んでおる。」

 

「それはワシも聞いた。しかし、この提案もそうじゃが兄上は隠居した身であって、この美濃の国主は義龍である以上、一言断るのが筋という物であろう?」

 

「うむ。叔父上の申す通りじゃ!」

 

「して、その会見には参列出来るのか?」

 

「それが… ワシの参列を許してくれぬのだ。叔父上は参列すると聞いたぞ。」

 

「ワシに一部始終をお前に報告しろという事じゃな?」

 

「うむ。話が早くて助かる!頼めるか?」

 

「はっ!某は殿の命に従いまするぞ!(くくく。面白くなってきたわい!)」

と、ひょんな事から美濃を奪う口実が舞い込んだ道利は密かに兄である道三を追い落とす算段を練るのだった。

 

 

そして、清州でも尾張一国を揺るがす騒動が始まる!

 

 

 

つづく

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