織田信長が本能寺の変後に天文18年へタイムスリップ?そして何故か現在の戦国時代大好き少女とシンクロしてしまった! 作:華瑠羅
信長は、今回の三河出兵へ引き延ばす為に異母兄である信広の屋敷に来ていた。
「側室の子でなければ、お前ではなくワシが父上の嫡男として… ええい!《大うつけ》!このワシに今更何の用じゃ!」
「兄上。今度、三河への出兵には今川の大原雪斎が出張って来るという事を耳にしたのでござる。」
【太原雪斎(たいげんせっさい):西暦1496年生~1555年没。義元の兵法の師であり軍師。武田家・北条家との三国同盟の立役者。家康の人質時代に兵法を教えたとも。】
「(何が兄上じゃ!)それがどうした!ワシはお前より早く元服し、父上と同じ戦場で活躍して来たのだぞ?そのワシが、今川の糞坊主に劣るとでも申すのか?」
「は?(やはり、こやつは真正の大うつけで間違いないな!)いくら兄上が戦い慣れをしていようとも、雪斎の方が1枚も2枚も上手でございまする。父上でも何度も煮え湯を飲まされて来た相手ですぞ!」
「ええい!戦もろくに知らぬ分際でワシに意見致すな!」
「そこまで申すなら、織田信秀の嫡男として言わせてもらうぞ!このまま兵を出せば兵達を犬死さるばかりか、お前までも捕虜として捕まって父上に迷惑をかけるかも知れんのだ!そこを分かっておるのか?」
と、その信長の言葉に圧倒された信広は言葉を詰まされ
「な!?(何じゃ!急に… まるで父上に怒鳴られてる様ではないか!)」
「お前ごときに、わざわざ大原雪斎が出張って来るのはおかしいと思わぬか?あの父上でも敵わない知略の持ち主が!」
「むむ…(しかし、この威圧はどうした事じゃ?こやつ、本当は《大うつけ》ではないのでは?)」
と、信広は信長の迫力に何も反論出来ないでいた。
「信広。実はな… 今回、松平家で一騒動あるのだ。」
「何だと?(こやつの考えや言動が突拍子もない事が原因で、誰も理解されてないだけなのでは?そう考えると、こやつの行動や言動を理解出来る。)それは誠か!」
と、信長を見る目が変わった!
「うむ。そこで、お前はその騒動が起こると… ん?お前…(信広の奴、ワシの話を真剣に聞いておるが…)ワシの話が変だとは思わないのか?」
「お前は遊び呆けてる様に見せかけ、実は情報収集を行っていたのではないか?《うつけ》を隠れ蓑に… 違うか?」
「何!?(目の付け何処は悪くないが… 正解ではないがな。)まぁ、否定はしない。でじゃ、騒動というのは松平家当主の広忠が家臣に暗殺されるかもというのだ。」
「暗殺だと?(いくら《うつけ》ではないにしても、その情報はにわかに信じられぬ。)聞くが、どうしてそのような情報を仕入れたのじゃ?」
「それは…(まさか、こんな展開になるとは!おお!そうじゃ。)爺の子飼いからの情報じゃ!」
「おお!平手殿のな!それならば真実味が出るな。その騒動で、あの糞坊主は何を狙っておる?」
「時に、兄上。あの坊主の趣味を噂で聞いた事はあるか?」
「趣味とな?ああぁぁぁ!アレか!なるほどな。という事は、お前の目的は…」
「目的は兄上の想像通りではあるが、そもそもの全ての原因が大原雪斎の策である可能性が高い。兄上がワシの説得を聞かず攻め込めば、雪斎の思う壺にハマっていたのだ!」
「それはどういう事だ?」
「大手ふって、竹千代を奪うのは得策ではないと仮定してみれば分かるであろう?」
「ふむふむ。話が繋がったわい!お前は《大うつけ》には違いないが、別の意味で… あい分かった!で、ワシはどう動けば良い?指示をくれ!信長様。」
「急に信長様とか呼ぶな!それより、策というのは…」
と、信長は信広に今後の指示を丁寧に説明するのだった。
つづく