織田信長が本能寺の変後に天文18年へタイムスリップ?そして何故か現在の戦国時代大好き少女とシンクロしてしまった!   作:華瑠羅

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7.

見事役目を終えて戻って来た信広に信長は

「陽動が上手くいった采配は見事であった!さすがは戦慣れしているだけはあるな。兄上。」

 

「煽てても、何もでぬぞ?それより、竹千代は無事に… よく寝ておるな!こやつは!」

 

「寝ておるというより、後頭部に痣があるゆえ気絶させられたのであろうな。」

 

「その場に居たわけではないが、想像は付く… 保身に走ったとはいえ、竹千代にとっては唯一無二の存在であるわけではあるしな。」

 

「いや、こやつの性格からして、あの親が自分を糞坊主に預けようとした時点で見限っておるだろうよ。」

 

「そこは割り切っておるという事か…(嫡男として生を受けると色々あるのだな… ワシは三郎を羨ましく思ってはいたが、今の身分で良かったと実感したわい。)ではワシは鳴海城へ帰還するが、この後は何処に匿うつもりじゃ?」

 

「ワシが預かったからには那古屋城にて、ワシを厳しく育てた教育係が竹千代を再教育さすつもりじゃ!くくく。」

 

「政秀か… お前のように成らなければ良いがな!わっはっは!」

と、和やかな会話で幕を閉じ信広と別れ帰路に着いたのだった。

 

 

信長が城に着くなり、政秀がやって来て

「若!その小童は、もしかして竹千代様では?」

 

「うむ。よく分かったな!」

 

「よく分かったな… ではございませぬぞ!今の松平家は今川の犬に過ぎませぬが、この事が公になれば今川義元が動く可能性もあると…」

 

「お前は変なところで疎いな。先日、松平家で一騒動あってな… 詳細はワシの護衛をしていた、おまえの子飼いから聞け!」

 

護衛という信長の言葉に対し顔を引きつりつつ

「ご、護衛?いったい何の話でございましょうや?」

 

「あのな!あんな、ばればれの護衛があるか!馬鹿者が!それより、早く聞け!」

と、政秀は信長をチラチラと見ながら子飼いから事情を聞いた。

 

 

すると、目の色を変えて信長の目と鼻の先まで来て

「若ぁぁ!そんな危険な賭けを何故、某に教えて頂けなかったのでございまするか!」

 

「そう怒鳴るな!ワシも少し軽率だったと思っておるわ!じゃが、爺の起点で手練れが数名居てくれた御蔭で竹千代を無事、保護出来たのじゃ!感謝致す。」

 

「むむむ。しかし、次からはそんな無謀な行動は慎んで下さいませ!」

 

「肝に命じるとしよう。それより、叔父上と朝廷の件はどうなった?」

 

「はっ!信光様はすでに殿から《うつけ》のカラクリを聞いていたようで、若の策に乗り気でございましたぞ!」

 

「ほう!で?」

 

「はっ!朝廷の方は返事を待つといったところでございまする。」

 

「うむ。では、先に叔父上との策の綿密なすり合わせが必要じゃな。何か理由を付けて、この城へ…」

 

「お待ち下され!それは不味いかと…」

 

「林が何か探りを入れておるのか?」

 

「いえ!それはないかと… 若を《うつけ》だと思い込んでる馬鹿の一人でございますれば…」

 

「母上か!」

 

「如何にも!殿が隠居し若様が家督をという話を盗み聴きしていたようでして…」

 

「で、ワシが家臣達を説得させるだけの手柄を阻止しようと動いておると?」

 

「若が《うつけ》ではないという事も知ってしまった節がありますれば… 義統と信友を仲違いさせる障害になるやも知れませぬな。」

 

「ええい!母上は勘十郎に家督を継がせる事しか頭にないのか?ここで本家を潰しておかねば、ワシの天下が遠のくではないか!」

 

「如何致しまするか?」

 

 

信長は腕を組んで考え込み、数刻後に出した答えが…

 

「ここは叔父上に一肌脱いでもらうしかないな!よし、ワシは今夜夜陰に紛れて叔父上の小牧山城へ向かうぞ!その前に、この小童を起こさねばな!」

と、信長は竹千代に水をぶっかけが起きる気配すらなかった。

 

 

 

して、そんな竹千代を無視して信長が小牧山城へ向かう道中、また香奈が信長に話かけて来た。

 

 

『もしもし、信長さ~ん。』

 

≪おい!その間に抜けた様な感じでワシの名を呼ぶな!≫

 

『いやぁ、何かさぁ… 私の知ってる歴史とかなり違ってきてるんだけど?』

 

≪それはワシも思っておった。ワシの知ってる歴史もかなり違ってきておるしな。時に、お前に知ってる歴史で本家が滅びる過程はどうなっておる?≫

 

『それは信長さんの思っている通り、本家の大元である信友が信長さんの叔父さんに何らかの手段を用いて、殺害したって事かな。傀儡の斯波義統に至っては、信友があなたを殺す計画を立てた事を知って、それを信長に密告しようとして消されたって聞いたけど… 合ってる?』

 

≪ほう… 正直に申せば、今の話を聞く前まで良く気が利く話し相手程度に思っておったが、これで本当に合点がいった!まさに、お前… いや、香奈の申す通りじゃ!≫

 

『はぁ?!何よ!それ!あなた!私と一心同体って前に言わなかったけ?』

 

≪確かに申したが、あの時点でも正直半信半疑じゃった。すまん…≫

 

『まぁ、逆に私が信長さんの立場なら、こんな馬鹿げた話なんて信用に値しないってなるのは分かるよ。でも私は私で何故、本能寺で死んだはずの信長さんが過去へ飛んだ先の時代で私の精神が信長さんとシンクロしたとか、混乱してたんだよ?でもさ、信長さんが私と一心同体って言葉に助けらてたんだからね!分かる?』

 

≪じゃから、すまんと申したではないか!が、ちょっと良いか?≫

 

『なによ!』

 

≪しんくろとはどういう意味じゃ?お前はたまに変な言葉を発するので困るのじゃが…≫

 

『ああ、あなたの時代では使わないか…(ん~、どう説明すれば…)タイミ、いや…』

 

≪は?何だって?≫

 

『もう!信長さんの精神と私の精神が、ぴったり合っちゃったって事よ!(でもおかしいわね… 過去へなら分からなくもないけど、ここって信長さんが生き返った世界だから… やっぱ、流行りの異世界へって事なんじゃないの!じゃあ、私の身体はどうなっているの?もう!訳が分からないよ!って自問自答してもって前にも言った気が… もう!話題を切り替えないと!)』

 

≪なるほどのぅ…(全く意味が分からん!しかし、何やら悩んでおるよにも見受けられるが… まぁ、それについては香奈が自分から話すまで触れずにいよう…)≫

 

『で、なんで信長さんの母さんが信長さんの邪魔をするのかって話よ!まぁ、大体は分からなくもないけど!でもでも、おかしくない?そんな事をすれば、あんたの父さんにも迷惑をかける事に成りかねないでしょう?』

 

≪そこなのじゃよ!ただ単にワシへの嫌がらせであれば良いのじゃが… どう思う?香奈。≫

 

『そんな事、私に聞かれてもと言いたいけど…』

 

≪何じゃ?何かあるのか?≫

 

 

香奈は信長の問い掛けに一呼吸おいて

『これってさぁ… あの事件が絡んで来るとかは?って、さすがに時期的におかしいかな?ははは…』

 

≪あのとは、アレの事か?≫

と、信長は腕を組んで考え込むと

≪う~ん…(もし香奈の申す通りだとすれば…)これは少々厄介な事になるな!まずは当初の目的である叔父上に会わねばな…≫

 

『それはそうと、竹千代君だっけ?その子、マジで徳川家康?』

 

≪そうじゃが?≫

と、おかしな事を聞くなという感じで香奈に話すと

『この子がねぇ… 天下を取ったとは思えない寝顔ねと思ってね。』

 

≪何じゃと?!今何と申した!!≫

 

『え?寝顔が可愛い…』

 

≪そうではない!!この者が天下を取ったとはどういう事じゃ!≫

と、信長は香奈に怒鳴りけたのだった。

 

 

 

つづく

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