オーバーロード 降臨、調停の翼HL(風味)   作:葛城

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最後の戦いが始まるまでの話

泣いても笑っても、時間は有限なのです


最終局面: Interlude・その1

 

 

 

 猶予は三日後……それは何も、ラナーたちだけが時間に追われるわけではない。

 

 

 以前より準備を進めていたとはいえ、王都より攫ったままナザリック内にて面倒を見ている人たちの返還もまた、済ませなければならない。

 

 

 これがまあ、大変である。

 

 

 なにせ、単純に数百人にも及ぶ人を移動させるわけではない。誰にも気付かれずに、王都へ移動させなければならないのだ。

 

 しかも、問題はそこだけではない。

 

 長期間の実質的な軟禁(しかも、NPCの存在によってストレスMAX)によって、体調を悪化させていない者は1人としていない。

 

 

 開放すれば、精神的なストレスは緩和されるだろう。

 

 

 だが、混乱が続いて余裕のない今の王都に、いきなり数百人近い人間(しかも、健康とは言い難い)が現れて……はたして、受け入れて貰えるだろうかという不安がある。

 

 なにせ、この世界には魔法があり、モンスターが居て、アンデッドという存在が広く認知され、実在している。

 

 そんな世界だから、見た目が以前と変わらずとも、中身は全く別の存在という可能性を考える者は、けして少なくはない。

 

 これが、昨日今日の話ならまだしも、悪魔(あるいは、怪物)に攫われてから、それなりに日数が経過した後だ。

 

 

 ──悪魔が、攫われた人間に扮している。

 

 

 そのように考える者がいて、当然だろう。だって、そう思ってしまうぐらいに『ゲヘナ』は凄惨で……誰しもの心に刻まれたトラウマなのだから。

 

 もちろん、行方不明(あるいは、死亡扱い)扱いされていた者たちの家族は別だが……それでも、確証が得られるまではと思う者がいるのもまた、当たり前で。

 

 だからこそ、ラナー王女主導の下、王国の状況などを踏まえたうえでタイミングを見計らい、攫われた者たちは無事だという印象を与えたうえで引き取る手筈になっていた。

 

 

 ……けれども、もうそれも難しくなった。

 

 

 只でさえ、計画の見直しの為にそこらへんの事に手が回らなくなったというのに、現在の王都は、クーデターによって情勢が混乱している状況だ。

 

 なにせ、国王と王国最強の戦士を仕留めることは出来たが、第二位と第三位の王位継承権を持っている王子と王女が存命なのだ。

 

 バルブロを後押しする貴族派の勢力が多いとはいえ、王族派の勢力は無視できない。だからこそ、王都を中心に守りを固めているはずだ。

 

 情報も錯綜(さくそう)*1しているせいで、いつもなら出来る事が出来なくなっている可能性が高い。

 

 

 そんな場所に、悪魔に攫われ行方不明になっていた人間(数百名)が戻れば、どうなるか。

 

 

 間違いなく、何かしらの策略だと思って門を閉じるだろう。いや、それどころか、言葉には言い表せられない程に酷い扱いをする可能性だってある。

 

 なにせ、現在の王国の頂点は、国民の命などそこらから生えて使い道がある雑草程度にしか思っていない貴族派と、第一王子のバルブロだ。

 

 

 とてもではないが、このタイミングで開放するような事は出来ない。

 

 

 かといって、王都以外に身寄りが居るかどうかも分からない(個別に対応している余裕が無い)し、適当に放り出したら最後、モンスターのご飯になるだけだ。

 

 ……で、それらを踏まえたうえで、だ。

 

 

(う~ん……時間が足りない。せめて、7日……いや、5日は欲しい!)

 

 

 ナザリック内の自室にて、慌ただしく迎撃の準備を進めているNPCたちを見やりながら……悟は内心にて、不安のあまり頭を抱えた。

 

 

 なにせ、猶予はたった3日だ。

 

 

 現在のナザリックは、そりゃあもう忙しい。

 

 王国民の行き先もそうだが、とにかく、泣こうが喚こうが3日間で体勢を整え、ゾーイを迎え撃たなければならないからだ。

 

 

 なので、悟自身もただぼーっとしているわけではない。

 

 

 ナザリックに戻ってから、『調停者ゾーイ』の情報を思い出せる限り全て書き出し、それからずーっと『対ゾーイ戦』のシミュレーションを行っているのだ。

 

 もちろん、それが役に立つかなんて、悟は思っていない。

 

 しかし、それでもやらなければならない。

 

 たとえ、悟……いや、『モモンガ』の能力が、本来は直接的な戦闘向きではないと分かっていても、だ。

 

 

 ……そう、只でさえ足りていない事だらけなのに、そもそもの前提が不利なのだ。

 

 

 まず、参考となる情報が足りない。

 

 

 ゾーイとの戦闘は、必然的に大規模なモノになり、勝つためには入念な準備と計画が必須である。

 

 しかし、現状は戦力も準備も不十分。そんな状況でゾーイと善戦したという話を、悟は知らない。

 

 ユグドラシルにおいても、3回勝負(1度わざと負けて、相手の手の内を調査する)を基本とする戦法を取っていたぐらいに情報を大事にするのが、悟のやり方だ。

 

 

 それが、今回は一度でも敗北すれば終わりの一発勝負。

 

 

 この時点で、本来の悟の戦い方とは外れてしまっていることもあって、悟は何時もとは違う戦法の組み立てに四苦八苦していた。

 

 

(……パンドラに相談しようにも、慌ただしく何処かへ出て行ったしなあ)

 

 

 しかも、今回は唯一の相談相手であるパンドラが不在なのだ。

 

 それゆえに、余計に悟はグルグルと頭の中であーでもない、こーでもないと苦悩するしかないのであった。

 

 

 ……ちなみに、このパンドラの不在に関しても、少しばかり一悶着あったりする。

 

 

 なにせ、宝物庫を管理しているパンドラは、『ゾーイ戦』に備えて現存するアイテムを全て再確認&整理していた。

 

 言うなれば、補給の要を構築する、決戦において絶対に外せない要でもある。

 

 単純に、アイテムの在庫を確認しているだけではない。

 

 パンドラが持つ能力の応用によって、『ナザリック地下大墳墓』が持つ様々なギミックを十全に動かすための準備も同時並行する形で行っているのだ。

 

 具体的には、『ユグドラシル金貨』の確保だ。ユグドラシル金貨とは、その名の通り、ゲーム内通貨である。

 

 なにゆえそれが必要なのかと言えば、ナザリックの様々な設備を動かすには、ユグドラシル金貨が必要だからだ。

 

 しかし、ゲームとは違い、この世界のモンスターを殺したところで金貨は手に入らない。また、この世界の金貨があっても、代わりにはならない。

 

 

 現状、この世界でユグドラシル金貨を手に入れる手段は一つしかない。

 

 それは、パンドラの能力。

 

 

 その能力を使って様々なアイテムを金貨に交換することで、初めて新たなユグドラシル金貨を得る事が出来るわけだ。

 

 だからこそ、パンドラを信頼している悟も、この状況での外出はさすがに難色を示したわけだが。

 

 

(まさか、事前に全ての作業を済ませたうえに、報告書兼リストまで用意されると……こちらとしても、無下には出来んよなあ……)

 

 

 ……口に出したくはないが、悟を含めて、ナザリックそのものが3日後に残っている保証は全く無い。

 

 

(やる事はちゃんと済ませたのなら、自由に……なんなら、遠くまで逃げても……)

 

 

 最終的に、そう思ってしまった悟は、パンドラの要望を受け入れ、『必ず決戦の時までには戻ります!』と言い残した、その背中を笑って見送ったわけである。

 

 

(そういえば、恐怖公も連れていくって言っていたけど……まあ、いいか。恐怖公に関しては、別にナザリックの外でも索敵は行えるし……)

 

 

 説明する時間も惜しいと言わんばかりに慌ただしく出て行ったので、何処へ行ったのかは知らない。

 

 まあ、パンドラにもプライベートというモノはある。

 

 こんな状況だからこそ、自由に振る舞える時間があっても……さて、と。

 

 

 ──一つ、大きくため息を零して気持ちを切り替えた悟は、再び作戦シミュレーションを……始めようとして、手を止めた。

 

 

『──アインズ様、暫定ですが報告書が出来上がりました。入室させていただいてもよろしいでしょうか?』

 

 

 理由は、自室の扉のノック。声の主はアルベドであった。

 

 

「かまわん、入れ」

「──失礼します」

 

 

 了解を経て入って来たアルベドは、静々とした様子で悟の前へと来ると、手にしていた報告書の束を、そっと机の上に置いた。

 

 

「それでは、ワタクシはこれで……」

 

 

 そうして、緩やかに一礼してから、入って来た時と同じく静々とした様子で出入り口へと向かう。

 

 

「待て、アルベド」

 

 

 その、今にも折れてしまいそうなぐらいに儚い後ろ姿に、思わず悟は声を掛けていた。

 

 

「何でございましょうか、アインズ様?」

 

 

 振り返ったアルベドは、微笑んでいる。

 

 その笑みを前に、悟は椅子から腰を上げ……アルベドの前に立つ。『モモンガ』よりもアルベドの背が低いから、自然と上から見下ろす形になる。

 

 

 ……改めて、悟は思う。外見は美人だなあ、と。

 

 

 経緯や所業や正体は何であれ、ギルドメンバーの中でも1,2を争う凝り性が手間暇かけて設定して作ったのだ。

 

 この世界に来る前ならば、色々な意味で目が離せない美しさにドギマギして、まともに目を向けることすら出来なかっただろうが……と。

 

 

「……やはり、な」

 

 

 そっと、微笑むアルベドの頬に手を当てる。

 

 ピクッと、僅かばかり肩を震わせるのを尻目に、軽く指先で目の下あたりを摩った悟は……ふむ、と納得した。

 

 

「単刀直入に言おう、アルベド……何時から寝ていないんだ?」

「……睡眠は、必要分取っております」

 

 

 少しばかり、返答まで間が空いた。

 

 それが答えだと、鈍い悟にも十分に分かることで……再び、悟はため息を零した。

 

 

「ただ、横になっているだけが睡眠ではない。化粧で誤魔化しているあたり、自覚はあるのだろう?」

「…………」

「正直に、答えるんだ。何時から寝ていない? 私はその事を罰したいわけじゃない、ただ、知りたいだけだ」

「……その」

 

 

 ポツポツ、と。

 

 申し訳なさそうに俯きながら、小さい声で語った日数はけっこう前のことで。

 

 

(……あ~、前の面談の時からか。そういえばアルベドのやつ、肩を落として落ち込んでいたけど……そうか、ずっと気に病んでいたのか)

 

 

 ひとまず、休ませるべきだろう「あ、あの、私は大丈夫です!」……と、思ったのだが。

 

 

「わ、私なら大丈夫です! だ、だから、だから……この役割を、この役割だけは、取り上げないでください!」

「え、あ、アルベド!?」

「お願いします、アインズ様! わ、私を、捨てないで! 見捨てないでください! 貴方様に、貴方様にまで去られたらワタクシ……私は……」

「わか、分かった! 分かったから! とにかく頭を上げるのだ、アルベドよ!」

 

 

 そうするよりも前に、アルベドより泣きながら土下座をされた悟は、思わずたじろいだ。

 

 いくら相手がNPCの怪物とはいえ、見えている範囲は翼を生やした美女。

 

 つまりは、女性に土下座されて平然としていられるような性格ではない悟にとって、それはもう面食らう話なのであった。

 

 

 

 

 

 ……。

 

 

 ……。

 

 

 …………そんなこんなで、30分ほど。

 

 

 いくらレベル100の頑強な身体とはいえ、精神的ショックに加えて長期間の寝不足も合わさり、かなり精神が摩耗していたのだろう。

 

 悟が知る彼女からは想像出来ないぐらいに狼狽していたのをなんとか宥め、立ち上がらせ、ベッドに座らせ。

 

 アイテムボックスに残っていた水差しにて、ゆっくりと水分を取らせて、どうにか涙が止まった後。

 

 

「申し訳ありません、みっともない姿をお見せして……」

「いや、いい、気にするな」

 

 ……穴が有ったら入りたい。

 

 

 そう言わんばかりに縮こまっているアルベドを見下ろしながら……ふと、悟は眼前の『アルベド』の事について、改めて考える。

 

 

 アルベドは……そう、ナザリック地下大墳墓の守護者統括の地位に就いているアルベドも、同様に忙しい。

 

 

 これは単純に、悟と顔を合わせ辛いという心理的な抵抗もあるが、それを抜きにしても、純粋に忙しいのだ。

 

 なにせ、絶対なる頂点に立つ(アインズ)を除けば、ナザリックの全てのNPCの頂点に立つのがアルベドである。

 

 

 つまりは、絶対的なる存在である悟の手を煩わせないために、ナザリック内のそこかしこから上がる報告を全て処理しているのがアルベドなのである。

 

 

 普通なら、無理だ。少なくとも、悟はアルベドと同じ速度で処理出来ないと断言する。

 

 ゾーイの事に限らず、数百はいる僕たちが分裂せずにいられたのは、全NPCの中で1,2を争う知恵者のアルベドのおかげだ。

 

 

 そのうえで、今回のコレは……もう、目が回ってしまいそうになるぐらいに忙しいはずだ。

 

 

 平時であればともかく、今はナザリックNPC総出での戦の準備。うっかりミスなど許されるわけがないから、いつもより報告するのもされるのも量が多い。

 

 だからこそ、効率を考えればわざわざ来るような事はせず、それこそ少しばかり手が空いている部下に持って来させれば済むところを、わざわざ来た理由は……他でもない。

 

 

(『モモンガを愛している』、か……)

 

 

 脳裏を過るのは、この世界に来る直前……ちょっとした悪戯のつもりで行った、アルベドの設定変更のこと。

 

 アルベドがここまで己に固執するのも、ソレが原因ではないか……そう、思っている。

 

 実際、他のNPCとは違い、明らかにアルベドだけが、自分への反応が違う……ように思える。

 

 至高の御方とされる自分を求めるのは他のNPCたちと同じだが、どうもアルベドは他の者たちより一歩分直接的というか、距離を縮める傾向にある。

 

 

 だから、原因は設定変更だと思っていた。

 

 

 『モモンガを愛している』、その一文を書き換えた結果、アルベドは『モモンガ』を求めているのだと……そう、思っていた。

 

 

(……さっき、まで、と言ったな)

 

 

 けれども、この瞬間。

 

 

(貴方様にまで……アルベドは、単純に仲間たちを嫌っているのではなかったのか?)

 

 

 悟は……改めて、アルベドの異常性に目を向けた。

 

 

 それは、悪い意味ではない。

 

 

 純粋に、アルベドにしか起こりえていない異常な状態……他のNPCにはない、『至高の御方を嫌う』という思考が出来ているという部分だ。

 

 悟はこれまで、『モモンガを愛している』という変更した部分にばかり目を向けていたが……先ほどの発言を聞いたおかげで、それが分からなくなった。

 

 本当にギルドメンバーたちを心底嫌っているのであれば、先ほどの言葉は不自然だ。

 

 

 だって、言葉通りに受け取るのであれば、だ。

 

 

 自分がここを離れるのを恐れるかのような……まるで、先に去って行ったメンバーたちの事で心を痛めていたかのような……そんな言い回しだ。

 

 

 それでは、矛盾する。

 

 

 以前の面談の時にアルベドの口から聞いた話と、少し食い違う。あの時のアルベドは、そんな生易しい嫌い方ではなかった。

 

 それこそ、憎んでも憎み足りないぐらいに……目の前に現れたら、唾でも吐き付けそうなぐらいに、酷く嫌悪している言い回しだった。

 

 

 それが──ちらり、と。

 

 

 俯いているアルベドをこっそり見やった悟は、内心にて首を傾げる。

 

 それ程嫌悪している者が、あんな言い方……アルベドの様子を見る限り、自分が何を口走ったのか気付いて……いや、待て。

 

 

(そんなこと、あるのか? いくら気が動転していたからって、あのアルベドが自分の発言すら覚えていないとか……あるのか?)

 

 

 気になった悟は、率直に尋ねた。

 

 先ほど、己に頭を下げた際、どんな言葉を言ったのか……それは覚えているか、と。

 

 

「──はい、全て覚えております」

 

 

 すると、アルベドはキッパリと言い切り……実際、悟が覚えている限り、ほとんど間違いなく同じ言葉を言ってみせた。

 

 ただ一つ、『貴方様にまで』、その一部分だけを除いて。

 

 

(これはいったい、どういうことだ? どうして、そこだけを綺麗に忘れているんだ?)

 

 

 非常に……言葉には出来ない、何とも表現し難い奇妙な違和感であった。

 

 だが、しかし……同時に、悟は思った。いや、それは思うというよりも、直感に近しいのかもしれない。

 

 

(もしかしたら……同じなんじゃないか?)

 

 

 確証などない。けれども、考えずにはいられない。

 

 

(俺が『モモンガ』というアバターに心を引っ張られていたのと同じく……アルベドだけじゃない、NPCの誰もが……もしかしたら、気付いていないナニカに引っ張られて……心が誘導されているんじゃないか?)

 

 

 アルベドたちも、かつての自分と同じなのではないか……そう、思わずにはいられなかった。

 

 

 ──確かめなければならない。

 

 悟自身、上手く説明出来ない事だが。

 

 

 ──きっと、後悔する。このまま、何も知らないまま終わってしまえば、きっと。

 

 どうしてか、強くそう思えてならなかった悟は……おもむろに、椅子から腰を上げると。

 

 

「すまないが、アルベド。私はこれからシャルティアの下へ向かう用事が出来た」

 

 

 気付けば、そうアルベドに伝えていた。

 

 

「え、あ、はい、わかりました」

「アルベドは、とにかく小一時間でもいいから休め。そんな状態では、出来る事も出来なくなる……これは命令だ」

「わ、分かりました」

 

 

 当たり前だが、いきなりなタイミング……少々困惑気味にアルベドが思うのも当然であり、「あの、ところで、どのような……」言葉を濁しつつも、用件を聞いて来るのも当然で。

 

 

「……いくつか、確認したい事が出来ただけだ」

 

 

 しかし、悟自身もはっきりと自覚していたわけではないから、そういう他無く。

 

 

(いきなり押し掛けて、委縮させてしまうかもしれないな)

 

 

 自分で口走った手前、訪問するための言い訳が思いつかなかったので。

 

 

「ペロロンチーノさんのことで聞きたい事が、な」

 

 

 結局、そう言う他なかった。

 

 

 ……。

 

 

 ……。

 

 

 …………そして、その際。

 

 

(……隠せていないけど、一瞬だけ険しい顔をしたな。他の者たちが皆の事を話題に出した時はそうでもないのに、俺が口にした時だけ……ふむ、これも……?)

 

 

 一瞬の事とはいえ、アルベドの顔が苦々しく歪んだのを横目で見やった悟は……とにかく、シャルティアの下へ向かうのであった。

 

 

 

*1
(複雑に入り組み、混乱している意味)

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