何故デュエルをしない遊戯王と豪語している小説がお気に入り登録されているのか不思議でなりません。
内容自体もオリジナリティ溢れたものではない、むしろ原作を笠にきた退廃的な内容だというのに…。
「現金を用意しろ!それとヘリもだ!」
《――現在、ショッピングモールに立てこもった犯人は現金と逃走用のヘリを要求しています》
いやー、それは大変だねー。
なんて普段は言えるけど、実際に自分が事件に巻き込まれているとなると複雑な心境だね。
日用品を買いに来ただけなのに、おじさん運が無いね。
まぁ元々、運が無いのは分かってたことだけどね。
「早くしろやコラァ!」
見た目通りかなりキレてるねー、これは。
さっきも止めに入ったオボットが金属バットで返り討ちにあって下に落ちちゃったし。
とばっちりを受ける前に逃げたい所だけど、出入口はすでに警察に封鎖されてるし、どうしようもないね。
「コイツ等がどうなってもいいのか!」
良くはないけど、警察としてもそうホイホイと犯人の要求を聞くわけにはいかないからね。
今準備しているとか、準備には時間が掛かるとか、そういう対応をしながら犯人確保の算段をつけている訳だ。
おじさんもそういう講習を受けたことがあるからね。ちょっとだけなら知ってるよ。
「おいテメェ、なにヘラヘラと笑ってやがる!」
うん?この状況で笑ってられるなんて凄い強靭な精神力の持ち主だね……って、あれ?
なんか、おじさんの方を見て言ってないかい?
「テメェのことだよ、クソガキ!」
いやいや、これでも成人してるからガキでは無いと思うよ。
確かに犯人の彼から見たらガキかもしれないけど、精神年齢ではおじさんの上だよ。
え?別に侮蔑してる訳じゃないよ。ただ事実を言っているだけだからね。
それよりもそのバットを下ろしてくれないかな?
あ、おじさんに向かってじゃなくて……ッ、…!
……あれ?
おかしいな、痛くな……って、何で天窓のガラスが割れているんだい?
周りも妙に静かだし…。うん?なんか粉々になったガラスが宙に浮いてるね。
非常に考えたくない、というか想像するのも馬鹿げたことだけど……時間が止まってる?
「な、何だ、一体…」
反応からすると、この現象の原因は犯人の彼じゃないみたいだね。
ん?なんか口笛が聞こえて……あ、これダメなパターンだね。
基本的に髪型と登場が個性的な人物は
これはもう気絶したフリしかないね。よっこらしょっと、おじさんは一眠りでもしてるよ。
「誰だお前は!」
「人の心に淀む影を照らす眩き光……人は俺を、ナンバーズハンターと呼ぶ」
ナンバーズ?
どこかで聞いたような単語だけど、どこで聞いたんだっけ…。
うーん、おじさんの記憶力も低下してきた証拠だね。
「な、ナンバーズハンター?」
「貴様のナンバーズ、回収させてもらう!」
あー……登場シーンといい、時間停止といい、この口上といい、嫌な予感しかしないね。
というより、遊戯王お馴染みの闇のデュエル的なアレだろうね。
負けたら魂を取られる、みたいな。
いやー、こういう時ほどデュエリストじゃなくて良かったと思うよ。
こんな面倒事におじさんは首を突っ込みたくないからね。
「そうか、このカードはナンバーズっていうのか。さては!お前もこのカードを持っているんだな?」
カード……あ、そういえば遊馬君が持っていたカードも確かナンバーズって名前だったような…。
いやいや、考えちゃいけない。
これじゃあおじさんの方から面倒事に首を突っ込むはめになってしまう。
「面白ェ、だったら逆に俺がお前のナンバーズをいただくぜ!」
「愚かな。ならばすぐに楽にしてやろう!」
「カシコマリッ」
機械が話した後、すぐに空間を裂くような音が聞こえてきた。
え、なんでデュエルするだけでこんな音が聞こえてくるのかな?
おじさん目を閉じてるから状況が全く分からないんだけど……リアルファイトでもするつもり?
「さぁ、狩らせてもらおう。貴様の魂ごと!」
あ、やっぱりデュエルの準備の音だったんだね。
さて、おじさんはデュエルに関係のない一般人だからもう寝てしまおう。
起きた時には全部終わっている……といいな。
現実逃避ではない(`・ω・´)キリッ