最近、リアルのカードに手を出そうかなと考えています。考えているだけですが。
やぁいらっしゃい。
どうしたんだい?そんなに慌てて……え?おじさんのことが心配だった?
もしかしてこの間のショッピングモールでのことかい?
ハハハ、こんなおじさんの事を心配してくれるなんて嬉しいね。
でも見ての通り、おじさんは無事だから大丈夫だよ。
まぁ本当はあの後、色々誤解というか厄介なことがあったんだけど……。
うん?あぁいや、遊馬君には悪いことをしてしまったな、ってね。
本当なら大人のおじさんが助ける入るべきだったんだろうけど、警察に部外者って言われてしまったからね…。
一応遊馬君の学校の関係者とは説明したけど、教師ならともかく用務員なんて取り付く島もなかったね。
遊馬君には今後謝らないと。
それから、キミにも謝っておかないといけないね。
心配させてごめんよ。
え?気にしてない?
そう言ってもらえるとおじさんも嬉しいよ、ありがとう。
さて、こんなに早くに来てもらっておじさんとしても感激だけど、授業が始まるから教室に戻ったほうがいいよ。
また今後ゆっくり話そう。おじさんはいつでも此処にいるからね。
よしよし、良い子だね。……うん?あはは、子供扱いなんてしてないよ。
ごめんごめん。おじさんのクセで、つい。
分かったよ、今度学食奢るから機嫌を直しておくれ。
あぁ、本当だとも。おじさん、ちゃんと約束は守るよ。
うん。それじゃあまた今度ね。……あ、廊下は走っちゃダメだからね。
さてと、おじさんは玄関と中庭の掃除でも……うん?こんな忙しい時に電話?
大体検討はつくけど、少しはおじさんの仕事を考慮して欲しいね。
「はい、もしもし……」
《―――よう!元気か!》
相変わらず五月蝿い声だね。
耳の奥がじんじんするよ。少しは抑えてくれるかな?
《あん?だったら旧式型の電話じゃなくてD・ゲイザー持ち歩けよ》
「嫌だよ。そんなの持ってたらデュエリストに間違われるじゃないか」
《相変わらずブレねぇな。逆に尊敬するぜ》
いやいや、心にも無いことをあっさり言ってのけるキミの方が尊敬に値すると思うけどね。
うん?皮肉?何のことかな?おじさんは至って普通のことを言ってるだけだよ。
そう聞こえたならキミの想像力が凄いんじゃないかな。
《遠回しにディスるの止めろ》
ん?それじゃあまるでおじさんが婉曲にキミの悪口を言ったみたいじゃないか。
《だから……はぁ、もういいわ。どうせ口じゃお前に勝てねェし》
諦めるのが早いね。まぁいいけど。
それで一体おじさんに何の用だい?
これでも仕事中だから要件があるなら早目にお願いするよ。
《おう!隣町に新しいデュエル広場がで―――》
あ、思わず切っちゃった。
でもデュエルなんて単語が出たら普通の反応だよね。
他の人はどうか知らないけど、おじさんにとっては普通だよ。
うん?また掛かって来たね。
《おい!何で切った!?まだ話しは終わってねェぞ!》
「ごめんよ。でもデュエルなんて単語を出したキミが悪い」
《はぁ?確かにお前がデュエルを極力避けてんのは知ってるが、絶対にしない訳でもないだろ?》
その言葉におじさんは口を閉じる。
デュエルをするかしないかと聞かれたら、しないと答える。
けど、絶対にしないかと聞かれれば首を縦に振ることは出来ない。
若い頃の名残か、完全に捨てきることが出来ていないからだ。
スッパリと割り切れたらおじさんとしても楽なんだけどね。
意外に心というのはままならないモノだよ。
《なぁ、またあの時みたいに一緒にやろうぜ?》
あの時とは、おじさんがまだデュエリストだった頃の話しだろうか。
遠い昔の出来事だったように感じるね。
楽しくなかった、といえば嘘になるかな。
《じゃ、仕事後に隣町のデュエル広場に集合っつーことで!》
「いやいや、人の話を聞いてたかい?」
《あ?どうせデッキはまだ手元にあんだろ?俺の他にもリューとか松ちゃんとか来るんだから調整ぐらいしておけよ》
「だからデュエルはしないって……」
《約束だかんなー》
「ちょ、待っ…!」
待ったの声も聞かず、一方的に掛けられた電話は一方的に切られた。
相変わらず人の話を聞かないね、あの馬鹿。
……しょうがない、行くだけ行こう。
昔の友だちに会うのも悪くはないしね。
それに、
「約束は約束、だからね」
切れた電話をポケットに仕舞い、ロッカーから掃除用具を取り出した。
取り敢えず、今は仕事だね。アイツのせいで随分時間取られちゃったし、早くやらないと。
おじさん、幽霊以外にも給料減らされるのが恐いからね。
オリキャラ出現。基本的に電話のみで登場はさせません。
話を円滑に進めるためのイベント用キャラに………おや?誰か来たようだ。